1
尾瀬の玄関口となる鳩待峠から歩き始める。
ここから至仏山荘が建つ山の鼻までは整備された遊歩道をたどる。
2
鳩待峠から木道を下っていく。
雨天時や朝露で濡れていると滑りやすいので足元に十分注意しよう。
3
この周辺では熊が多く目撃されている。
途中に設置された熊避けの鐘を鳴らして進む。
4
さらに緩やかに下ると川上川を渡る。
ここから山の鼻まではわずかな距離だ。
5
鳩待峠から1時間ほどで山の鼻に到着する。
ここには至仏山荘や尾瀬ロッジなどの宿泊施設がある。日程に余裕があれば1泊するといいだろう。
6
至仏山荘は東京電力の子会社が経営する山小屋だ。
設備の整った小屋は人気が高い。宿泊するには事前の予約が必要なので注意が必要だ。
7
山の鼻から至仏山の登山口へと向かう。
この湿原では初夏から盛夏にかけて様々な植物が見られる。
8
ワタスゲ
(綿菅)
よく間違えられるが白い綿は種子ではなく花弁に相当する部分だ。
9
トキソウ
(朱鷺草)
絶滅危惧II類に指定されているラン科の植物。尾瀬では一般的に多く見られる花のひとつ。
開花時期は6-7月。
10
ミズチドリ
(水千鳥)
これもラン科の植物。イブキジャコウソウに似た芳香がありジャコウチドリとも呼ばれる。
開花時期は5-7月。
11
ゼンテイカ
(禅庭花)
一般的にニッコウキスゲと呼ばれているが正しい名称ではない。
早朝に開花して夕刻には萎んでしまう一日花。ユリに似るがまったく異なる種に相当する。
開花は7-8月。
12
ヒオウギアヤメ
(檜扇菖蒲)
文仁親王妃紀子様のお印として知られるアヤメの一種。
開花時期は6-7月。
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至仏山荘から10分ほどで至仏山への登山口に到着する。ここは一方通行が義務付けられている。
14
登り始めは混生樹林帯を登っていく。
足元は湿っていることが多く滑りやすいので注意しよう。
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しばらくは急登が続くが灌木帯となると森林限界は近い。
16
標高1,600m付近で森林限界を迎える。
ここから上部は乾いていてもよく滑る蛇紋岩が多い。雨天時や朝露で濡れている場合には特に注意したい。
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ホソバヒナウスユキソウ
(細葉雛薄雪草)
ミヤマウスユキソウの変種で蛇紋岩質に自生する。国内では至仏山と谷川連峰の一部に見られる。
絶滅危惧II類に指定。
開花時期は7-8月。
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オゼソウ
(尾瀬草)
日本固有種。オゼという名が付けられているが北海道の天塩山や谷川連峰の蛇紋岩地質でも見られる。
絶滅危惧II類指定。
開花時期は7-8月。
19
シブツアサツキ
(至仏浅葱)
至仏山の固有種。シロウマアサツキに似る。
他の植物の侵入を許さない蛇紋岩質にのみ自生する。
開花時期は7月。
20
イブキジャコウソウ
(伊吹麝香草)
名前の通り麝香(じゃこう)香りが特徴的な低木。
生薬名は百里先まで香りが伝わるという意味合いで「百里香」と呼ばれる。一般的なハーブである「タイム」の仲間。
開花時期は7-8月。
21
カトウハコベ
(加藤繁縷)
絶滅危惧II類に指定されている日本の固有種。
北海道・東北・中部山岳地域高山帯の蛇紋岩質にのみ生育する。
開花時期は7-8月。
22
ヒメシャクナゲ
(姫石楠花)
本州中部以北の寒冷地帯に自生する常緑低木。
開花時期は6-7月とやや早めだ。
23
蛇紋岩の岩場は角が取れて歩きにくい。
ストックを使用するとバランスが取りやすいのでおすすめだ。 その際は必ずゴムのカバーを取り付けること。
24
一部鎖場もある。
前述の通り蛇紋岩は滑りやすいので転倒などに注意を払いたい。
25
やがて山頂へと続く木段を歩くようになる。
高天ヶ原を過ぎると山頂は目前の距離となる。
26
山頂直下は蛇紋岩質の岩場だ。
この辺りも高山植物の宝庫となっている。
27
至仏山荘から3時間前後で至仏山の山頂に到着する。
初夏から晩秋までの週末は多くの登山者で賑わう。
28
山頂を後にして小至仏山へ気持ちの良い稜線を進む。
正面には上州武尊山が大きくそびえる。
29
小さな岩頭のピークとなる小至仏山には至仏山から30分ほどで到達できる。
30
タカネバラ
(高嶺薔薇)
日本の固有種で園芸種の原種に近い。
落葉低木で本州中部以南の高山帯で見られる。
開花時期は6-7月。
31
ミネウスユキソウ
(峰薄雪草)
北海道から九州までの高山帯でよく見られる。
ウスユキソウの中では最も生育環境が広い。
開花時期は7-8月。
32
ホソバツメクサ
(細葉爪草)
日本固有種で中部以北の高山帯で見られる。
砂礫部に多く生育し群落となるのでよく目立つ。
開花時期は7-8月。
33
小至仏山の山頂から岩場を下る。
ここも足元は蛇紋岩なので滑らないように注意したい。
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小至仏山から下るとよく整備された木道となり悪沢岳への分岐点を通過する。
山頂まではわずかな距離なので体力と時間に余裕があれば往復するのもいいだろう。
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分岐からわずかに進むとオヤマ沢田代に到着する。
初夏にはワタスゲの白毛が飛ぶ美しいところだ。
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オヤマ沢田代から20分ほど下ると原見岩を通過する。
名前の通りここからは尾瀬ヶ原を一望できる。
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鳩待峠までは木段が整備されて歩きやすい。
原見岩から峠までは50分ほどの距離だ。
38
多くの人で賑わう鳩待峠に到着する。
戸倉・津奈木方面へのバスは大変混み合う。できるだけ早い時間に下山したい。
39
【入浴】
「ほっこりの湯」は片品村役場の近くにある日帰り温泉施設。規模は大きくないが高台にあるので景色がよくのんびりできる。
40
【おすすめ周辺情報】
「竹屋釜めし」では炊き立ての釜めしが楽しめる。
舞茸の釜めしや鶏のつくね焼きが定番メニュー。
41
【おすすめ周辺情報】
「芳味亭」は地元密着型の人気店。
ボリューム満点な各種定食が美味い。特にからあげ定食は人気の一品。
42
【おすすめ周辺情報】
「ナナイロ食堂」は雰囲気の良いレストラン。
ローストビーフの丼物は美味。他にもハヤシライスやガレットがおすすめ。
43
【おすすめ周辺情報】
「たまおKitchen」では家庭的な料理が楽しめるレストラン。
焼いたトマトが乗ったカレーライスはぜひ味わってもらいたい。
44
【おすすめ周辺情報】
「みのりの里」は自家製・地元産の野菜を使った料理を味わえる。
花豆の焼きプリンは甘さ控えめで食後のデザートにおすすめだ。
http://yamare.co/jdAlGE
http://yamare.co/ZLABj9
よく整備された沢沿いの道を緩やかに下り、川上川を渡れば間もなく至仏山荘に到着する。
ここまでは遊歩道歩きの範疇を越えない様相だ。
山の鼻から湿原の木道を進むと至仏山の登山口となる。
至仏山の登りは蛇紋岩が多く、とても滑りやすいので足元に注意して登る。
標高1,600m付近で森林限界を迎えれば、木段と岩場が交互に現われる道となる。
傾斜が緩み、高天ヶ原を通過すれば間もなく至仏山の山頂に到着する。
下りは小至仏山から鳩待峠へと進む。
行程の多くが歩きやすい木段のため、比較的容易に下山することができるだろう。
※鳩待峠に登山計画書提出ポストあり。
JR上越本線沼田駅より関越交通バス(戸倉スキー場・富士見行き:2,100円)にて鳩待入口バス停へ。
※東京方面などから直通バスが多数運行されている。
http://kan-etsu.net/
※戸倉〜鳩待峠までは交通規制日があるので下記を参照のこと。
https://www.oze-fnd.or.jp/ozb/b-as/tt/
天候の悪い時などは想像以上に気温が下がることがあるので防寒対策を忘れずに用意すること。
木道部は尾瀬ヶ原の通行区分に従って歩こう。
山の鼻から至仏山頂へは一方通行となっている。鳩待峠から山頂を経て山の鼻に下ることはできない。
至仏山は蛇紋岩が多く滑りやすい。足元に十分注意して行動すること。
片品村役場の近くにある日帰り温泉施設。規模は大きくないが高台にあるので景色がよくのんびりできる。
https://oze-katashina.info/hokkorinoyu/
炊き立ての釜めしが楽しめる。舞茸の釜めしや鶏のつくね焼きが定番メニュー。
https://goo.gl/maps/LSyZMFQYswJre23d6
《芳味亭》
地元密着型の人気店。ボリューム満点な各種定食が美味い。特にからあげ定食は人気の一品。
https://goo.gl/maps/CtcBLXKJHd1eZUZy5
《ナナイロ食堂》
雰囲気の良いレストラン。ローストビーフの丼物は美味。他にもハヤシライスやガレットがおすすめ。
https://www.facebook.com/7716village/
《たまおKitchen》
家庭的な料理が楽しめるレストラン。焼いたトマトが乗ったカレーライスはぜひ味わってもらいたい。
https://www.facebook.com/tamaokitcen/
《みのりの里》
自家製・地元産の野菜を使った料理を味わえる。花豆の焼きプリンは甘さ控えめで食後のデザートにおすすめだ。
http://www17.plala.or.jp/minori-farm/index.html