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Yamareco

八幡平(はちまんたい)

都道府県 岩手県 秋田県
最終更新:ヤマレコ/YamaReco

湖沼と高山植物に恵まれた東北のなだらかな火山

"八幡平"
"八幡平"

八幡平は秋田県と岩手県の境にまたがっており、山名に「平」が付く通りの広々とした台地です。
最高地点の標高は、東日本大震災の影響で1m低く改定され、現在は1613mです。

"畚岳"
"畚岳"

他にも源太森茶臼岳畚岳(もっこだけ)といった複数のピークがあります。

"写真を撮る登山者"
"写真を撮る登山者"

日本百名山に選ばれており、開放的な展望と火山湖が織りなす自然美が魅力とされています。

"八幡平山頂部(左端のピークは畚岳)"
"八幡平山頂部(左端のピークは畚岳)"

山名の由来は諸説ありますが、よく語られているのは坂上田村麻呂(さかのうえのたむらまろ:758-811年)にまつわるものです。伝説によれば彼は蝦夷征伐で東北地方に攻め入った際、八幡平の絶景に感動し、ここに八幡大神を祀って戦勝を祈願したそうです。ただし史実では彼はこの地を訪れておらず、言い伝えの真否ははっきりとしていません。

複数の火山が集まった台地

"八幡平山頂部(左奥の鋭鋒は岩手山)"
"八幡平山頂部(左奥の鋭鋒は岩手山)"

八幡平は複数の火山の集まりでできています。
約100万年前から15万年前にかけて断続的に噴火を繰り返し、流れ出た溶岩が重なり現在のなだらかな地形が作り出されました。

"池塘群"
"池塘群"

山上には火山湖が多く、湿原とともに独特の風情を形づくっています。ガマ沼やめがね沼など、いくつもの湖沼に名前が付けられています。

"八幡沼"
"八幡沼"

最大の火山湖である八幡沼は、八幡平を代表する存在です。周りは木道が敷かれ、避難小屋陵雲荘が建っています。

温泉に恵まれた山地

"藤七温泉彩雲荘"
"藤七温泉彩雲荘"

火山の恩恵は今も続いており、周辺には地熱発電所が設けられています。
また松川温泉や藤七(とうしち)温泉をはじめとする温泉がいくつも湧出しており、古くから湯治場として親しまれてきました。
かつては硫黄の採掘も盛んで、「松尾鉱山」は東洋一の硫黄鉱山と謳われていました。

"後生掛自然研究路:大湯沼"
"後生掛自然研究路:大湯沼"

後生掛温泉の近くにある後生掛自然研究路は、火山現象を間近に体感できるハイキングコースです。
噴湯を繰り返す2つの噴気孔「オナメ・モトメ」や、泥湯がぼこぼこと沸き立つ大泥火山など、火山地帯ならではのダイナミックな景観が広がります。

"後生掛自然研究路:紺屋地獄"
"後生掛自然研究路:紺屋地獄"

噴気の轟音、立ち込める硫黄の匂い、足元から伝わる地熱など、五感を通じて、火山の営みを感じることができます。

初夏の風物詩「八幡平ドラゴンアイ」

"八幡平ドラゴンアイ"
"八幡平ドラゴンアイ"

5月中旬から6月中旬にかけては、鏡沼に現れる「八幡平ドラゴンアイ」が人気です。
コバルトブルーの湖水に丸く残った雪は神秘的で、竜の青い目に似ているとされています。

東北の名山を望む三大展望地

"源太森より望む山頂部"
"源太森より望む山頂部"

八幡平には「三大展望地」として畚岳茶臼岳源太森が挙げられます。

"源太森から望む秋田駒ヶ岳"
"源太森から望む秋田駒ヶ岳"

よく望めるのは近接する岩手山秋田駒ヶ岳で、他にも八甲田山岩木山鳥海山など東北の名峰を見渡すことができます。

"山頂展望台"
"山頂展望台"

一方、八幡平の最高地点は木々に囲まれています。立派な展望台があり、これに登ることで眺望を楽しむことができます。

高山植物の楽園

"木道脇に咲き乱れるニッコウキスゲ"
"木道脇に咲き乱れるニッコウキスゲ"

八幡平は花の名山としても知られており、花の百名山および、新・花の百名山に選ばれています。
雪解けとともに高山植物が一斉に芽吹き、夏にかけて次々と花が咲き誇ります。
湖沼の近くでは湿生植物が観察でき、秋は草紅葉も楽しめます。

"スノーモンスター"
"スノーモンスター"

また冬は、アオモリトドマツの木々が氷と雪をまとい、まるで巨大な雪の怪物のように群立します。「スノーモンスター」とも称されており、この時期だけの圧巻の美しさです。

登山を手軽にしたドライブウェイ

"八幡平アスピーデライン"
"八幡平アスピーデライン"

八幡平の山頂部は道路が整備されており、観光や登山のハードルをぐっと下げています。アクセスルートは2本あり、山の中腹を東西に横断する「八幡平アスピーテライン」と南東麓から山頂へと伸びる「八幡平樹海ライン」です。

"八幡平山頂レストハウス"
"八幡平山頂レストハウス"

それぞれ八幡平山頂レストハウスまで自家用車や路線バスで上がることができ、短時間の周回ルートや周辺の縦走登山に活用されています。

"雪の回廊"
"雪の回廊"

通行可能期間は4月中旬から11月上旬頃で、冬季は閉鎖されています。
春の開通直後は、道路の両側に高さ数mの雪の壁がそびえます。日本最長の雪の回廊として、多くの観光客を魅了しています。

気軽に歩ける周遊コース

"八幡平山頂部周遊コース"
"八幡平山頂部周遊コース"

八幡平の登山初心者向けのコースは、八幡平山頂レストハウスを起点とし、鏡沼八幡沼ガマ沼などを巡る周遊コースです。

"石畳みの散策路"
"石畳みの散策路"

ここら一帯の道は木道や石畳みでよく整備されており、のんびりと高山植物や火山湖を満喫することができます。
登山口 八幡平山頂レストハウス
黒谷地口
茶臼岳登山口(茶臼口)
大深温泉バス停
蒸ノ湯(ふけのゆ)温泉
安比岳(あっぴだけ)登山口
周辺の山小屋 ※無人の避難小屋のみ
陵雲荘
茶臼山荘
基本情報
標高 1613.3m
場所 北緯39度57分28秒, 東経140度51分14秒
カシミール3D
山頂
分岐
展望ポイント

山の解説 - [出典:Wikipedia]

八幡平(はちまんたい)は、秋田県と岩手県にまたがる標高1,614 mの山及びその周囲の高原台地。山域は1956年(昭和31年)に十和田八幡平国立公園に指定されている。

付近の山

この場所に関連する本

この場所を通る登山ルート

この場所を通る登山ルートはまだ登録されていません。

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