日本二百名山
花の百名山
信州百名山
甲信越百名山
北信五岳
日本の山岳標高1003山
長野県の山(分県登山ガイド)
信州ふるさと120山
日本の山1000
東京周辺の山350
長野県の名峰百選
日本百霊峰
魅力別で選ぶ日本新百名山
日本名山図会
日本百霊山
信州山歩き(北信・東信編)
信州山カード
登るとご利益がある山34
山渓花の百名山地図帳
東京周辺の山350(2010年)
北陸新幹線百名山
山登り365日
妙高・戸隠・雨飾
最終更新:ヤマレコ/YamaReco
鋭い稜線と深い信仰に包まれた北信五岳の一座

戸隠山は戸隠連峰の中央部に位置する山です。

戸隠連峰は長野県北部にそびえる山々で、その一部は新潟県境に接しています。
山域は大きく2つに分けられ、西岳から九頭龍山にかけてを「戸隠表山」、五地蔵山、高妻山、乙妻山を「戸隠裏山」と呼びます。
最高峰は標高2353mの高妻山で、日本百名山に数えられています。これに対し戸隠山の標高は1904mです。そして日本二百名山のほか、北信五岳に選ばれています。
天の岩戸伝説にちなむ山

「戸隠」の名の由来は諸説ありますが、最も知られているのは日本神話の天の岩戸にちなむものです。
神話では、天照大神(あまてらすおおみかみ)が天の岩屋(現在の宮崎県高天原)に立てこもりますが、その岩戸は天手力雄命(あめのたぢからおのみこと)によりこじ開けて投げ飛ばされたそうです。飛ばされた岩戸は遠く信州(現在の長野県)の山に落ち、戸隠山となりました。
やがて「戸隠」は山名としてだけではなく、地域の名としても定着しました。
信仰の歴史が息づく霊峰

戸隠山は古くから信仰の対象とされてきました。平安時代は山岳修験が盛んで、多くの修験者が入峰しており、戸隠神社はその拠点でした。
戸隠神社は奥社、中社、宝光社、九頭龍社、火之御子社の五社が鎮座しています。
御祭神には九頭龍大神(くずりゅうのおおかみ) をはじめ数々の神々が祀られており、その中には天の岩戸伝説に登場する天手力雄命、天鈿女命(あめのうずめのみこと)、天八意思兼命(あめのやごころおもいかねのみこと)も含まれています。

また奥社へと至る参道には、約500mにわたり200本以上の杉が並んでいます。杉は江戸時代の1612年に植林されたもので、樹齢は400年を超えます。巨木の並木は荘厳な雰囲気を醸しており、「戸隠神社奥社社叢(とがくしじんじゃおくしゃしゃそう)」として、長野県の天然記念物に指定されています。
連続する鎖場と痩せ尾根

戸隠山の山体は、古代の海底で形成された地層が隆起してできたものです。凝灰岩質のため削れやすく、長い年月の風雨による浸食を受け、鋸の歯のように鋭い稜線を描く岩山となりました。
登山道は鎖場やナイフリッジが続く箇所があり、まさに修行を思わせる険しさです。

なかでも戸隠神社奥社から主稜線へと伸びる尾根には蟻の塔渡り、剣の刃渡りと名の付いた難所があり、上級者向けのコースとして知られています。通行には三点支持といった岩稜歩きの基本技術を身につけて臨むことが求められます。
北信五岳を望む山頂部

戸隠山の山頂はあまり広くはありませんが、少人数であれば休憩することは可能です。

戸隠連峰の高妻山や西岳の他に、飯縄山や黒姫山といった北信五岳の山々を望みます。さらに越後三山や志賀高原の山、浅間山なども見ることができます。

また近くの八方睨(はっぽうにらみ)は、その名の通り四方八方に山々を望むことができ、戸隠山の山頂よりも眺望が良いとされています。大きな方位盤も設けられており、周囲の山座同定に役立っています。
ここは戸隠連峰の主稜線と、戸隠神社奥社から延びる尾根が合流する分岐点です。
自然の美しさも魅力のひとつ

峻厳な岩山である一方、戸隠山は花の百名山としての一面もあります。
山中には高山植物や山野草が咲き、戸隠の名を冠したトガクシショウマも見ることができます。

また南麓に位置する鏡池は、戸隠連峰を望む絶好のビュースポットとして知られています。水面には岩峰群が映り込み、その名の通り鏡のような神秘的な景観が楽しめます。
登山の王道はスリルを感じる周回ルート

戸隠山登山の人気ルートは、杉並木を抜けて戸隠神社奥社から尾根に取り付き、八方睨、戸隠山、九頭龍山を経て、一不動避難小屋より戸隠牧場へ下山する周回コースです。
岩場の難所が連続するため熟達者向けですが、スリルに満ちた縦走とともに、信仰の歴史を感じる変化に富んだ道のりです。

まずはバス停や駐車場から杉並木を抜け、戸隠神社奥社へと向かいます。

奥社の先で出合うのが五十間長屋、百間長屋と呼ばれる大きな岩壁です。基部が横に長くえぐれている様子から、長屋に見立てて名付けられました。

百間長屋を過ぎると、次々と鎖場が待ち受けています。

やがて主稜線に上がる直前に、登山の最大のハイライトである蟻の塔渡りと剣の刃渡りが現れます。
蟻の塔渡りは、巻き道からエスケープすることができますが、それでも上級者向けの道です。

難所を越えると、八方睨に到着します。ここから戸隠山、九頭龍山と主稜線を巡ります。足元には可憐な高山植物が咲き、緊張の連続だった気持ちを和ませてくれます。

九頭龍山から大きく標高を下げると一不動避難小屋が建っています。ここは主稜線と大洞沢沿いの道との分岐点です。

下山は大洞沢沿いの道をたどり、戸隠牧場へと向かいます。道中には氷清水と呼ばれる水場や不動滝、滑滝などがあり、水の豊かさと涼やかな雰囲気を楽しめます。ただし足元は濡れていることも多く、足を滑らせないよう十分な注意が必要です。

また鎖場も点在するため、最後まで気が抜けません。

戸隠牧場まで下れば、道は穏やかになります。戸隠キャンプ場から「さかさ川歩道」を通ると、戸隠神社奥社の入口へと戻ることができます。
戸隠山の難易度(信州 山のグレーディング)
80. 縦 戸隠山(奥社駐車場・戸隠キャンプ場) 難易度D ★★★★☆(4)81. 戸隠山(奥社駐車場) 難易度D ★★★★☆(4)
| 登山口 |
戸隠神社奥社参道入口 戸隠キャンプ場 西岳登山口 |
|---|---|
| 周辺の山小屋 | 一不動避難小屋(※緊急時のみ使用可) |
基本情報
| 標高 | 1904m |
|---|---|
| 場所 | 北緯36度46分13秒, 東経138度03分17秒 |
| 山頂 | |
|---|---|
| 展望ポイント |
山の解説 - [出典:Wikipedia]
戸隠山(とがくしやま)は、長野県長野市にある山。戸隠連峰の一峰で、標高は1,904m。400万年前から270万年前頃の新第三紀の海底火山由来の火成岩が、山体を作っていると考えられる。信州百名山および北信五岳のひとつ。長野市の中心部から北西へ直線で20km余りの場所にあり、麓の戸隠高原には戸隠バードラインが通じる。北方約4kmには日本百名山の高妻山がある。
古くから修験道場や戸隠流忍者の里としても知られている。中腹には戸隠神社(奥社)があり、廃仏毀釈までは聖観音菩薩を祀っていたほか、摂社に地主神の九頭龍社が祀られている。また、当山と同じく修験道場として知られる飯縄山は東南東へ直線で約10kmほどの場所にある。
全体として古い岩質で構成され脆く崩れやすい地質のため、登山の上級者向けの山とされる。登山者は山の形状が屏風形であるため切り立った崖を登るか縦走とならざるをえず、幅50cm前後しかない尾根上が登山路となり両側が断崖絶壁である「蟻の戸渡り」など危険な場所が多い。
付近の山
この場所に関連する本
この場所を通る登山ルート
「戸隠山」 に関連する記録(最新10件)
妙高・戸隠・雨飾
72
218 17
218 17 2025年11月15日(日帰り)



戸隠山の山行記録へ











Loading...