この岩は大久保の集落から見え、毎朝拝んでる人もいるようである。
　滝頭公園の奥に滝頭不動があり、その上流に高さ10m程の不動滝がある。その滝の100mほど上流に平成六年頃砂防堰堤を造ったわけだが、この工事の進入道路を設ける段になって、天神岩はそういう岩だから削らないようにと、道路の位置を変更することになったそうだ。
　この話は当時工事の監督であった広瀬正義氏に聞いたもので、工事用図面で現地を確認した。
　現在の岩は、かつての工事用道路の南側に突き出している。石灰岩のこの岩は、ウバメ樫が繁茂して大部分が枝に隠れている。枝の下へ廻ってみると、岩の高さは8m位で絶壁となっている。（『愛知発　巨石信仰』より）