ウペペサンケ山(うぺぺさんけやま)
最終更新:ヤマレコ/YamaReco
長い頂稜から抜群の展望が楽しめる東大雪の秀峰

ウペペサンケ山は北海道は大雪山系の、東大雪エリアに位置する山です。
山の名前はアイヌ語に由来しており、「雪解け水を押し出す山」を意味します。

頂稜は東西約2kmにわたってなだらかな曲線を描いており、西側から西峰、本峰、そして糠平富士と三つのピークが並んでいます。最高地点は本峰で、標高は1848mです。

丸みを帯びた穏やかな山容は、鋭く尖った姿で知られるニペソツ山とよく比較され、「女性的な山」とも評されます。
独特な名前の響きとあわせて、展望良く長い稜線歩きができる名山として親しまれています。
大雪山系の山々を見晴らす山頂部

ウペペサンケ山の山頂部は森林限界を超えています。ハイマツの間を縫うように稜線を歩く体験は、まるで空中散歩をしているかのような心地よさがあります。
夏には、その短い季節を惜しむかのように高山植物が一斉に咲き誇ります。

眺望も素晴らしく、近くにそびえるニペソツ山をはじめ、大雪山系の雄大な山々が連なります。また阿寒岳も望めるほか、眼下には糠平湖や然別湖といった湖の風景も見ることができます。
登山ルートは「糠平コース」のみ

現在、ウペペサンケ山への主な登山ルートは、「糠平コース」の1本のみです。
かつては、「菅野温泉西コース」と「菅野温泉東コース」の2つの登山道も利用されていました。ところが2016年の台風被害により、菅野温泉から登山口へ向かう林道が決壊してしまい、現在も通行止めが続いています。復旧の見通しは立っておらず、両コースは廃道とされています。

同じ台風の影響で、糠平コースの登山口へ通じる林道も崩れましたが、代わりに林道をショートカットする形で古い登山道が整備されました。「短縮路」や「ショートカットコース」などと呼ばれており、現在はこのルートを経て入山することが可能です。

短縮路は沢に沿っており、旧登山口に辿り着くまで3回の渡渉があります。

旧登山口からしばらく登ると、最終水場があります。この水はエキノコックス感染のリスクがあるため、飲用する場合は浄水器の使用や煮沸などの処理が必要です。

水場を過ぎると、尾根筋に取り付きます。アップダウンを繰り返しながら徐々に標高を稼いでいきます。

標高が1399mのピークを越えるころには、ハイマツ帯に入り視界がぐんと開けてきます。

やがて旧菅野温泉東コースとの分岐点に差しかかります。ここには、今は朽ちかけた標識跡のポールが静かに残されています。

糠平富士の山頂には一等三角点が設置されています。またハイマツの脇に小さな祠がひっそりと鎮座しています。

さらに越えて進むと、ウペペサンケ山の本峰、西峰です。
| 登山口 | ウペペサンケ山新登山口 |
|---|
基本情報
| 標高 | 1848m |
|---|---|
| 場所 | 北緯43度23分21秒, 東経143度04分55秒 |
東西2kmに及ぶ長い頂上稜線を持つウペペサンケ山の最高点。一等三角点は少し低い「糠平富士」に置かれている。北海道百名山。ウペペサンケ山の山名標識あり。
| 山頂 | |
|---|---|
| 展望ポイント |
山の解説 - [出典:Wikipedia]
ウペペサンケ山(ウペペサンケやま)は、北海道の東大雪南部にあり、河東郡鹿追町と上士幌町とにまたがる標高1,848 mの火山である。ウペペサンケとはアイヌ語でupepe-sanke「雪解け水を・出してくる」という意味である。頂稜部は東西2 kmに及び、西ピーク (1,836 m)・ウペペサンケ最高点 (1,848 m)・糠平富士 (1,834.6 m) で構成される。一等三角点(点名「鳥邉珊山」)は最高点と異なり、東端のピークである糠平富士に設置されている。
ウペペサンケ山の山頂(標高1,848m)からは特にニペソツ山方面の眺望がよい。
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