西穂高岳⇄ピラミッドピーク

- GPS
- 32:00
- 距離
- 12.8km
- 登り
- 1,778m
- 下り
- 1,778m
コースタイム
| 天候 | 19日/晴れくもり(激風) 20日風雪 |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2019年01月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
| その他周辺情報 | 平湯温泉 ひらゆの森(源泉掛け流しで500円。建物も古くとても良かった) |
写真
装備
| MYアイテム |
重量:-kg
|
|---|---|
| 個人装備 |
ハードシェル
オーバーパンツ
ピッケル
ストック
ビーニー
グローブ(予備含む)
サングラス
ゴーグル
フェイスマスク
時計
iPhone
カメラ
テント
銀マット
サーマレスト
シュラフ
シュラフカバー
防寒着(薄手化繊)
ダウンパンツ
テントシューズ
ヘッドランプ(2)
テルモス
プラティパス
水
バーナー
ガスカートリッジ
ライター(2)
コッヘル
カップ
フォークスプーン箸ナイフ
食料
非常食
行動食
ビニール袋
保険証
医薬品・テーピング
ティッシュ
替え靴下
グルーミンググッズ
シェラカップ
1/25000地形図
コンパス
計画書
お風呂セット
|
| 共同装備 |
テント4人用・ガスセット・20mロープ・ブス台<br />オタマ忘れ・
|
感想
ヤマテンの予報は、晴れ25m超えの強風。しかも大荒れ情報と大荒れ情報にサンドイッチされた1日だ。パートナーに何度か天気の情報を送ったが「?」という返事で暖簾に腕押し状態。彼は自分で天気を読む努力をしている事と、過去の西穂の経験値から他サイトの予報に耳を傾ける意思はないようだ。まあ、行ってみて強風の中歩くのも経験を積むと言う意味では悪くはなかろう、行けても独標までだろうと支度を済ませた。
新穂高温泉のパーキングで彼が目を見張ったのクルマの少なさ。まああの天気予報じゃねぇ、と私。
翌朝天気図を見ると、予報通りの強風と日本海の低気圧の発生がしっかりと描かれており、彼は驚愕。彼がチェックする天気図は予想ではなく実況なのだそうだ(予想は自分の力のみだそう)。逡巡はしたが、天気は良いのでとりあえず上がろうという事になった。
アジア系外国語の飛び交うロープーウエイを降り、登山道を山荘へ向かう。まっさらなテン場にテントを張り終え、支度を済ませて丸山へむかう。(ここで昨年より時間を使ったのと風の強さで私は西穂までは無理だとほぼ諦め)
風は強い。強いがイノチの危険を感じるほどではない。丸山強風帯では飛騨側から打ち付ける風で顔が痛く、左手で覆って歩いた。パートナーはテント張りの疲れかペースが上がらない(スミマセン)。丸山には1パーティが停滞しており、リーダーらしき男性がしきりにこんな風は序の口とメンバーに説明していたのが印象的だった。独標までで折り返したであろう数名と途中すれ違う。遠くに見えていた独標が近くになり、トラバース道となる。確かここだと思うのだが、漫然と歩いていた私はバランスを崩し谷側によろけた。かなり肝を冷やした。事故はなんでもない場所で起こるのだ。
独標基部には案外早く着いた。岩登りを始めると時間は短く感じるのはクライマーだからなのか??独標ピークはそう強い風ではなく特に丸山側はほぼ無風だったのがありがたく、ここで座り込み少しだけ休憩(飲む食うはできない、というかそんな気持ちになれない)。丸山を見ると飛騨側から次々と雲が沸き上がり凄まじい勢いでコルを越えて行く。ピラミッドピークからはこちらに向かって歩くソロの男性が見えた。
私たちもあそこまで行くのか?ここで帰るのか?(出来ることなら帰りたいっ!)パートナーがイケイケなのは日頃の言動から推測できるため、進むことに一応納得(諦め)はしていたが、精神的にやや追い詰められた感があったことは事実だ。一緒に来るはずだったいつもの(ビビりの:本人談)Kさんがここに居たら、どういう判断になったろう??
淡々と独標(P11)を降り始める。最初の細いコルを通過次のピーク(P10)へ向かう。ここは直登だ。彼はスイスイとクリアして行くが私はペースが上がらない。寒さで身体が動きづらい。ベストを着てくるべきだった。もちろんザックに入ってはいたが着ることは現実的ではなかった。次のコルを通過し(P9)へ。確かP9への道で飛騨側 の巻道で悪い箇所が1箇所あった。足場が遠く踏み替えが必要で少し時間を掛けて通過した。次々と岩を越えて行く。ふと見ると彼がピークで立っている。ピラミッドピークの標識が目に入ってきた。お、もう着いたか早いじゃん!これで帰れる!しかし彼は西穂までの往復の時間とここからの帰りの時間をぶつぶつと呟いている。やめて〜!時間もそうだけど天候的にそーゆー状況じゃないから!懇願して帰路に着いたが、劣悪な風の中帰り道の長さを考えると決してポジティブにはなれなかった・・
突風で飛ばされないように慎重に、かつガッツガッツとアイゼンを食い込ませて歩く。往路で苦労した岩場トラバースは復路は苦労せず済んだ。たぶんバランスが違うのだろう。独標で休憩(ここで初めて指出しiPhone撮影)後、丸山強風帯を抜けて小屋へ急ぐ。ソロの男性とすれ違ってからは誰にも会わなかったので稜線には私たちだけだ。ともかく寒い。後ろを時たま振り返りながら(パートナーは強いので放っておいても大丈夫)ひとり早足で下った。小屋は雪で白くなり目視しづらいため赤リボンと消えかかったトレースを確認しつつ小屋へ下りた。アイゼンを外しドアを開けるとふにゃふにゃと力が抜けた。温かいココアが身体と心を溶かしてくれた。
寝る前には月も星も出ていたが、翌朝は猛吹雪。スノーフライの無い3シーズンテントなのでもうバッフバッフと風が入る。0600に起きてテントを出ると膝までの雪でよろけ転びながら歩く。シューズカバーが無かったらトイレまで行き着けなかったかもしれない。風もすごくテントに帰る自分のトレースすら消えていた。その日の1300にロープーウエイは運休になった。
おしまい
----------西穂山荘ブログより----------
やさしい 山のお天気教室 1月20日 21:21 ·
< 1月20日(日)西穂高の気象状況 >
今日は朝から山荘周辺でも強い風が吹いており、特に西側の風の通り道では、ゴォーと音を立てながら木々を揺らしていました。吹き上げられた雪で視界も悪く、独標へも到底行けるような状況ではなく、初めからあきらめのつくようなひどい荒れ模様でした。ロープウェイの運行も心配された為、皆さん早々に稜線から撤退されているようでした。その後、13時過ぎにロープウェイは運休となりましたので、早めの下山が大正解となりました。そして、ここから時間が経つにつれさらに大荒れとなっていき、午後には数メートル先も見えない程の猛吹雪となってしまいました。
山荘の近くで写真を撮っているだけでも、身の危険を感じる程の強烈な吹雪だったので、稜線では凄まじい状況だった事でしょう。定点観測している地点の積雪量は120cmで、吹き溜まりで150cmほどとなっています。
西穂山荘付近の朝の最低気温は−7.0℃、日中の最高気温は−4.0℃でした。















いつもの旦那様??ではないんですねwww。厳しい山行でしたね。冬の西穂高は35年ほど昔行きましたが、やはり天気が悪く 独標往復しテントを畳んで帰るころには山荘からの下山路を探さなければならないくらい吹雪いた記憶があります。さすが荒れると北アは凄いなぁ という記憶が残ってます。
とにかくも ピラミッドピーク登頂おめでとうございます。
私の方は、昨年の北岳以来 ケガをしたのもあり ゲレンデ以外どこにも行けません。先週一人で八ヶ岳に出かけたんですが大ポカをしでかし 三つ峠さらに伊豆城山への転進もままならず 地元の立岩でアイゼントレで終わってしまいました。挙句に 風邪まで引いてしまい 全く持って情けない限りでした。 またリベンジしに行きますよ!!歳相応の最高点を目指しがんばります!! YUKOさんもがんばってくださいね。
コメントありがとうございます!覚えてくださっていて嬉しいです。
そう、いつものダンナ?ではありません。もうちょい若い(笑)。行く場所を考えると同行者はどうしても男性になってしまうのですよ。
ケガをされたのですか?ヤマで?お気をつけくださいね。ゲレンデ、良いではないですか!私は外岩から遠ざかってます。クライミングも頑張らないと。。でもアイスと冬季登攀のシーズンなので3月いっぱいはアイゼン履いてると思います。
なかなかパソコンに向かう時間もありませんが、またご連絡しますね。(春になったら城山で!)
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