石津御嶽山(過去レコです)。

- GPS
- --:--
- 距離
- 3.9km
- 登り
- 557m
- 下り
- 557m
| 天候 | 晴れ。 |
|---|---|
| アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
岐阜県の南端にある海津郡に勤務していた頃、長良川右岸を通って30分程かけて通勤していた。そこから見える養老山脈は、南濃町石津の辺りでV字状に岩が露出しており、あたかも鷲が飛び立つかの如き形状を示していた。そこに砕石場があるらしいとは知っていたが、緑豊かな養老山脈が、そこだけ傷付いているようで痛々しかった。V字状の谷は般若谷という名がついている事を最近知った。海津郡を離れて久しいが、そこに石津御嶽山があるというので登りに行った。
平成14年3月10日、天気予報は4月下旬の温かさと伝えていた。長良川右岸の土堤を走って国道258号線へ出て、般若谷の辺りで細い道を山手に入る。御嶽山道と記した石柱があり、その左手のちょっとした広場に駐車し登山の支度にかかった。みかん畑の中の坂道を少し上り、御岳神社の石の鳥居をくぐって石段を登って行くと小さな広場があり、登山口には木の鳥居が立っていた。小刻みにジグザグとなっている細い登山道は、階段や岩が少ないわりには勾配がある。杉の植林は最近間伐されたようで、丸太が道脇にころがっている。そのため日当たりもよく、下界の景色も楽しみながら登ることが出来る。セーターは着ていないが、結構汗をかきながら登ると40分程で「二十一世紀記念植樹」と記された尾根に出た。広い砂利道の両側に桜の若木が植樹され、それぞれにネームプレートがつけられている。傍らに木製のベンチとテーブルが整備されており、ここに座って小休止。真下に揖斐川が流れ、海抜ゼロmの海津の穀倉地帯が広がり、その中に鏡のように幾つもの池が光っている。その向こうには、長良川と木曽川が寄り添って流れ、さらに向こうの濃尾平野は春霞の中に消えている。温かい日射しに囲まれて、しばし抜群の眺めを楽しむ。ひと息ついて元気を取り戻し、そこからの道はV字谷の南ウイングの尾根沿いで、どんどん高度をかせぐ。登山道には標高を示す木製の立て札が50mごとに、また石柱が一合目ごとに立てられており目印となっている。その目印は、最初のうちは「まだ250mしか登ってないのか」「まだ三合目か」と、かえって力が無くなるが、八合目、九合目となると「もう少しで頂上だ」と、目印に励まされる。もう少しで頂上だと思う頃、住宅のような立派な小屋があり、その奥の木の鳥居をくぐり階段を登ると社殿があって、そこが頂上であった。登り始めてから1時間半弱で石津御嶽山頂上に到着。参拝しようとアルミの扉を開けようとするも施錠されており叶わない。社殿の裏側にまわると、谷の向こうにも養老山脈が走り、その向こうに雪を冠った鈴鹿の山並がかすんで見える。表側に戻り鳥居の前で一服すると、目の前に例の海抜の表示があり、標高640mと記されているではないか。ものの本には石津御嶽山の頂上は629mと記されているが、頂上より低い所が640mとはこれ如何に? 下山を開始し、途中の二十一世紀記念植樹を両側にみて下りて行く時、左側、谷の向こうに砕石された後の露出した岩肌が現れ、これが長良川右岸から見えたV字谷の北ウイングの正体である事がわかった。もう数年もすれば、春には桜が咲き誇り、遠くから見るV字谷も今とは違って綺麗に化粧したように見えるのでは、と慰めつつ下山した。下山途中、何組かの人達と出会った。来るときはわたしの車しかなかった駐車場には、8台の車がとまっていた。
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