白滝山 (夫婦滝〜汁谷〜長池〜山頂〜伊藤新道)

- GPS
- --:--
- 距離
- 12.8km
- 登り
- 919m
- 下り
- 919m
コースタイム
| 天候 | 快晴 |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2013年05月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
| コース状況/ 危険箇所等 |
◆ 白滝山は武奈に比べれば比良の中ではマイナールートだ。全部がバリルートだと言ふ人もいるくらいだ。確かに白滝谷沿いのルートは急な崖のトラバースが連続する。 ◆ 今回はウシコバから沢沿いの道に入って2つ目の橋が修復されていたが、昨年、一昨年と暫く流されたままになっていた。一昨年最初に下りて来た時は10月だったが水量が多くて渡れない。靴を脱ぐのは癪だと思ってやっと思いついた。石と石の中間に大きな石を投げ入れて、ストックのお陰でやっと渡る事ができた。昨年、今度は登る時に同じ所を渡渉したが、丁度付近に大きな倒木があり、それに頼って渡った。 この様にこのルートは特に台風や大雨の後は注意がいる。 ◆ 夫婦池の滝見不動から少し下りて行くと夫婦滝を見ることができる。また、ここから西(右手)に沢沿いに登って行くと音羽池〜白滝山へ行ける。 ◆ 私の今日の目的は関電ルートを歩くことなので、汁谷に向かう。夫婦滝から上は流れも穏やかになり、滝から下の轟々とした流れとは一変して散策すると言ふ感じの谷になり、大きな滝もない。しかし、沢の斜面をトラバースしたり、何度も橋を渡ったり、大変滑りやすいので注意は要る。 最も難しいと私が思ったのは、滝見不動のすぐ上の渡渉だ。昔は橋があったと思うが今はロープが張ってあるだけで、大変不安定だ。 ◆ 今迄に数回関電ルートは歩いた事があるが、今回は以前の汁谷から関電道に入る取り付きが無くなっている。以前は汁谷から100mくらい手前に道標があり、沢を渡って西側の対岸を登って行くとすぐ一本目の鉄塔に着いたが、その取り付きがあった付近には建物があり、沢も埋められている。仕方なく汁谷に入って行くと、以前にあったかどうかは覚えていないが、西側の尾根に向かって遊歩道らしきレンガの道が登っている。以前の取付きより200m位南だが尾根の上まではそれだけ高度差が少ない。しかも一番目の鉄塔より200m位南だが此処から取り付く事にして昼食にする。 ◆ この道の入り口には今は廃道にしているらしく立ち入り禁止の札があり、ロープが張ってある。その落ち葉が積もった、壊れたレンガの道を登って行くとすぐに尾根に出る。そこで遊歩道をはずれ尾根に上がり、一本目の鉄塔を目指し北に進む。全く踏み跡は無い。ブッシュの中を尾根の通りに約200m進むと鉄塔に着いた。 ◆ 此処から長池に向かうのだが、鉄塔は高い所に建てるので、ピークからピークと伝ってゆく事になる。長池迄6本の鉄塔があり、6回以上のアップ・ダウンを繰り返す。暑い時はなかなかしんどいコースだ。そして今回大変驚いたのは、通行止めにしているせいか以前の踏み跡が、落ち葉のせいもあるが、全く分からない事だ。プラスチックのブロックが急な坂などに設置されていたのに、それが流されてしまっていて、その上に落ち葉が積もっていて全く道がないのと同じだ。 一本目からの下りなどは沢の渡渉地点をロープで通せんぼしている。ほんとに通るなと言ふ事かと思って心配したが、返ってそこが渡渉地点だと分かり可笑しくなる。 ◆ 此処の地形は蓬莱山が一番高く、そこから遠く成る程低くなる。従って鉄塔も一本目が一番高く、2本目〜3本目となるに従って低くなるので、アップ・ダウンの高度差が次第に少なくなる。しかも、今は木に葉が付いてなく見通しが良く次の鉄塔が良く見えるので、道が分からなくても全く問題ない。鉄塔が見えなくても上に高圧線が通っているので、方向が良く分かる。 次のピーク迄大体左回りに行くことが多いが、あまり高度差がない時は鉄塔に真っ直ぐ進むが手っ取り早い。 ◆ そして、6本目の鉄塔に着くともうその直ぐ下は長池だ。次は音羽池だ。長池〜音羽池間は約300mですぐだが、池の西側に7本目の鉄塔があり、今迄北西方向に向かっていた高圧線が、ここからほぼ西向きに変わるので、ここで高圧線と分かれる。踏み跡がはっきりしないので、特に今頃は道を間違えないように注意が必要だ。逆方向から来た時は池が大きいので問題はないが、南から進んで来た場合は、道は東西に細長い池の向こう側を右(東)に回るように進み次第に北に回りこむとピークの下に真っ黒な音羽池が現れる。ここは滝見不動から上って来る道との三叉路になっている。 ◆ この池は6月の梅雨時になるとモリアオガエルの産卵池で、池ノ上の木の枝の先の葉っぱには白い卵の塊が何十と見られる。中には葉っぱに雄、雌の2匹が産卵中と言ふのもある。どうしてあんな細い、垂れ下がる小さな木の枝の先まで行けるのか不思議だ。他の池でも見られるが、ここが一番多く身近に見られる。そして卵から孵ってオタマジャクシになると下の池の水の中に落ちる。そこにはイモリが沢山そのご馳走を待ち受けていている。 ◆ 音羽池から白滝山はすぐだ。此処から先は今までと違って人も多くやって来る。従って踏み後も比較的分かり易い。 白滝山の山頂はおよそ山頂の名に値しない山頂で、展望もなく狭い。個人的な山頂の札がなかったら分からない様な所だ。 ◆ 此処からはもう下るだけだ。しかし、ここの下りは比良山の中で最も急で、狭く滑りやすい道だと思う。むしろ登ったほうが易しい。ヒノキ林のジグザグの急坂はほんとに膝にくる。 沢に着くとそれを渡り、杉林の中の斜面を大きく回って先程渡った沢に戻って来ると、そこがワサビ大滝の真上だ。それを渡りまた右からくる小沢を渡り、崖が崩壊したずるずるの急坂を下りきるとワサビ大滝の下に出る。真っ黒の岩肌に真っ白の水が走り落ちる美しい滝だ。 ◆ 此処から下は林道まで最後の下りだ。今までより傾斜は緩やかになるが決して気を抜けない下りだ。がけ崩れの大きな石や倒木でとにかく歩き難い。決して急ぎ足で下りられる様な道ではない。坊村への林道に出た時は何時でもほっとする。ほんとにハードな下りだ。 |
感想
◆ 今日は連休の日曜日とあって坊村の駐車場もほぼ一杯であった。その殆どは武奈が目当てで白滝山や蓬莱山方面はそれ程多くはない。
でもさすがに休日、5,6組くらいが牛コバへの林道へ。
◆ 久し振りに汁谷にやって来たが、その変貌ぶりにびっくりした。
先ず、関電道への道標がない。取り付きも全く分からない。汁谷に来て見ると、西側の尾根の向こうにある滝平のスキーコースへの連絡路か、それへの遊歩道らしき道があるが、レンガの階段は壊れかけ、上には落ち葉が一杯積もっている。しかも入り口にはロープが張ってあり、立ち入り禁止の立て札がたっている。もう関電道は廃道になったのだろうか?、と思ったが、高圧線が有る限り道が無くなる筈は無い。鉄塔は北に見えてるし、ここから尾根伝いに行く事にする。
◆ 一本目の鉄塔に着いたが、そこからの道が分からない。通行止にしてるのでハイカーもあまり来ないのだろう。その上落ち葉が一杯積もっていて、今の時期は踏み後も分からない。でも、ここは鉄塔を目がけて行けばいいので、腹をくくって進む事にする。幸いブッシュが殆どなく、見通しは良い。
すると所々に、関電が急な坂に取り付けていたプラスチックのブロックが所々に顔を出している。度々の大雨によって流されてしまって、道が荒れてしまい、それが落ち葉で隠されて分からなくなってしまっているのだ。整備ができないので通行止にしてるのだろう。
◆ それでも、方向を間違う心配が無く、ブッシュも殆どないので、6回も7回も昼から登りがあるのはしんどいが、楽しい山歩きだ。それにまさか人に会うとは思っていなかったので、一人と二人組のハイカーに出会ったのには驚いた。どちらも今回が初めてだとの事だった。
◆ 夏は日陰になり涼しく、秋は気持ちよいコースなので、何とかして欲しいと思うが、今のままではハイキング道とする事には難しい事情があるのだろう。
私の登山地図は2004年版だが、この道は点線だがちゃんと載っている。2013年版には載っているのだろうか。
◆ 今回は珍しい体験をした。夫婦滝の所の滝見不動に着いたら、3人組のハイカーが何やら相談をしていた。そして武奈ヶ岳にはどう行くのかと尋ねられた。ここからは方向が全く違うし登れないと言ったら、坊村に引き返し登り直そうかと言ふ。此処まで2時間かかって来たのに、明るい内に下りて来れるか分かりませんよと言って、私は蓬莱山に行ったらどうですかと言ったら、坊村に車を置いているとの事。それでも此処から1時間30分で着くし、下りも3時間半もあれば十分下りれますと言ったが、後はどうしたか分からない。
登山口から10分か20分くらいで、この質問なら分からぬでもないが、2時間も経ってからこの質問とは、私にはとても理解できない。地図は持ってないのかとは聞かなかったが、不思議であきれた。
コメント
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mesner











お元気そうな歩きっぷり感心しました
見習いたいです
私は膝が弱いのでつい安全なコースを選んでしまいます
最後に会われたグループ こんな人たもいるのですね
妙に感心してしまいますね
次の山行き お気をつけて
o.dreamer さん、コメント有難う御座います。
貴殿の醍醐寺と比叡山の記録、拝見しました。醍醐寺には庭を見に何回か行った事がありますが、後ろの山には登った事ありません。なかなかいい所のようですね。
それに、コンロの実習はお孫さんですか? いいですね。羨ましいかぎりです。私は離れていますので、しかもまだ小さいので、山に連れて行けません。
比叡山はケーブル駅近くの無料駐車場に車を止めて登った事があります。とても寒い日で、途中からアイゼンを着けました。
一度大原まで歩くのもいいなあと思っています。
丁度去年の5月8日に、坊村〜夫婦滝〜蓬莱山〜キタダカ道と歩いたのを思い出しながら拝見させていただきました。
新緑と渓流と花々がなんとも素晴らしく、忘れられない道でした。
今春も機会をみつけて比良へ、と思っていますがウカウカしているとヒルの季節になってしまいそうです・・・。
neko-・・さん、今晩は。
コメント有難うございます。
白滝谷の道はほんとにいい道ですね。但し大雨や台風の後は要注意です。
比良山でヒルの被害に遭ったことがあるんですか? 私は6月や7月にも行きますが、普通に歩いている時に被害に遭ったことはありません。そんなに警戒するほどいるとは思えませんけどね。
京都北山も、歩いているだけで這い上がって来るような事はありませんよ。但し、渡渉する時靴を脱いで裸足で沢に入ると例え3mでも、両足に4,5匹づつ位は付いています。でも付いたばかりで、まだ吸い付いていないのですぐ取れます。勿論血も出ません。
比良山では裸足で渡渉したことが無いので分かりませんが、もし、被害に遭ったのなら、何処で、どんな時か教えて下さい。
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