武奈ヶ岳 (金糞峠〜中峠〜山頂〜広谷〜北比良峠)

- GPS
- --:--
- 距離
- 11.9km
- 登り
- 1,131m
- 下り
- 1,112m
コースタイム
| 過去天気図(気象庁) | 2013年05月の天気図 |
|---|---|
| アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
| コース状況/ 危険箇所等 |
◆ 先ず出合橋(昔の地図には出合小屋、今は廃屋だけが残っている)で釈迦岳方面の道を東に分け、真っ直ぐ進む。少し登って行くと登山ポストがあり、その先に便所もある。 ◆ 道は谷の右岸を徐々に登って行く。途中左手の急斜面が崩れ大きな岩が落ちて来ている所が数箇所あり、注意して進むこと。何時落石があるか分からない所がある。そして、青ガレと言ふ所に着く。 ここは大きな岩が雪崩のように落ちて来て、デブリのようになった所だ。私が50年前に初めて来た時は、この岩がもっと新しく青かった。色は随分白くなったが、岩そのものは昔のままで全く安定している。従って足場は確りしており、注意して登れば決して危険は無い。 ◆ 金糞峠からは中峠に向かう。向こう側に下りるとすぐ奥の深谷を渡り右岸沿いに少し行くと、道標があり右(北西)に入り谷沿いに進む。度々の大雨や雪で崖崩れや倒木で決して歩き易い道ではないが、綺麗な沢を何回と無く渡渉しながら登って行くのは実に気持ちよい。 そして、残りの1/3は山腹に取り付きトラバース気味に登って峠に着く。 ◆ ここから山頂へは、向こう側(西)に下りて行き、口の深谷源流(ワサビ平)を渡りワサビ峠に出て行くルートもあるが、コヤマノ岳経由より時間がかかる。今日はコヤマノ岳に向かう。 昔スキー場が出来た頃この辺りは笹藪とススキで、大きな木は殆ど無く、雪が背丈くらい積もると丸坊主だったのが、今では木が大きくなり笹が枯れて立派なブナの森になった。今コヤマノ岳の山頂に大きな枝を四方に伸ばしたブナの大木があるが、これは50年以上どころか100年以上かと思われるが、この木がその当時どんなだったかは記憶にない。 このブナの森は比良随一だと思う。今日はまだ早いようだが、もうすぐ若葉が出ると素敵な森になる。 ◆ 山頂からは北へ細川越に向かう。この下りは粘土質の土で滑り易い。特に下りは注意が必要だ。 細川越から右(南東)に数分下ると綺麗な小さな川に出る。広谷にはこの沢沿いに下る。5回ほど左岸、右岸と渡るが、まともな橋は一ヶ所くらいで、丸木橋が一ヶ所、あとは渡渉することになるが、あまり水量がないので問題は無い。 ◆ 広谷から先ず丸木橋を渡り支流を登って行くと右岸に道があり、登り切った所がイブルキノコバだ。ここには山頂からコヤマノ岳の方へ下りて、コヤマノ分岐をコヤマノ岳に行かず、イブルキノコバへ向かうと此処に下りてくる。 コヤマノ分岐の道標が新しくなっていた。つい最近立て替えられたみたいだ。これとコヤマノ岳の手前のスキー場跡に分岐する三叉路辺りが、道迷いの最も多い所だそうだ。 ◆ 此処から八雲が原へは殆ど高低差はなく、小さな沢を3つ渡ると着く。此処も昔は素晴らしい湿地で沢山の花が咲いていたが、スキー場が出来て駄目になってしまった。今池を回復させようとしているが30年位はかかるだろう。 池の中の木道を通り北比良峠へ。ここの道標もあたらしい。今迄無かったものだ。 八雲が原から北比良峠までは、ほんの15〜6分の登りで、高度差50m、距離も600mしかないが、一日の最後の登りで、何時も大変しんどい。 ◆ 北比良峠はロープウェイがあった頃の山上駅があった所だ。 ここからはもう下るだけだ。その丁度中間に「カモシカ台」と称する、ちょっとした広場があり、休憩場所に良い所だ。最後の休憩をする。 この上の道筋には武奈でも有数のイワカガミの群落がある。今満開だ。 ◆ 下りながら気が付いたが、道が物凄く歩き易くなっている。箒で掃いている様に綺麗で、石ころがない。以前は石ころだらけでとても歩き難かった。そして段差が酷い所などは階段が設けられ、すんなりと下りて行ける。お陰で時間もだが疲れた足が随分と楽だった。是も例のボランティアの皆さんのお陰だと思う。感謝。 |
感想
◆ 来週から2週間名神の集中工事がある。道路が混むので比良山に行けない。と言ふ事で出かける。天気は快晴で、気温も25度になるらしい。
◆ 武奈ヶ岳の一般的なルートは、1)坊村、2)ガリバー村 3)比良 と3つあるが最もポピュラーなのは坊村〜御殿山〜西南尾根のルートだろう。最初から急坂が続くが距離的に短く、時間的にも最も早い。しかも、比良の中でも最も美しい、眺めの良い尾根を通る。
◆ ガリバーからのルートは、八池谷コースと山道コースがある。
貴船の滝の梯子を上り谷沿いに進みスキー場跡に出る八池コースは、遭難事故が多く遭難対策関係者は薦めていない。
しかし、山道経由は広谷までが全く面白くない。広谷から先、細川越から山頂までは、比良の中で私も最も好きなコースの一つだが、何せ全体の半分以下しか面白い所がない。
◆ 今日の目的の一つはこの広谷の道を下ることだったが、まだ木に葉っぱがついていないので、一番良い夏から秋にかけて程感じが良くはなかったが、この谷川は何時来ても美しい。気分が癒される。
◆ 三つ目の比良からのコースが色んな意味で最も面白いコースだが、何せ距離が長く時間も掛るので一般的ではない。
しかし、大山口で金糞峠経由と北比良峠経由を選択でき、ヨキトウゲ谷経由、コヤマノ岳南尾根(上林新道)経由、スキー場跡経由、イブルキノコバ経由などバラエティに富んだコース選択と、上りと下りのそれぞれを組み合わせてコースを組み立てる事によって、何回行っても飽きない。行く度に違った山の霊気を感じる事が出来る。その中には、akiho さんが「観音様ロード」呼ぶ、奥の深谷源流ぞいの道や八雲が原を含み、私は比良山の最も良い所が集まっていると思う。
◆ しかし、このコースは地形が複雑で、道迷い等の遭難も多い所だ。だから初めての人は入らないほうが良いかも知れない。
◆ 数年前まで比良駅から釈迦岳のリフト乗り場まで通っていたバスが廃止になっていたが、それが土曜と休日だけだと思うが復活するらしい。すると今までより沢山のハイカーが入山するようになるだろう。電車で来る人は便利になる。遭難が増え、ごみが増えない事を祈りたい。
◆ 比良山には「コバ」と言ふ地名が多い。コバとは「木場」と書き、昔山の麓の人達が山で木を伐ったり、薪を集めたりしたものを置いた場所、山間の小さな広場のことで、山の仕事場にもなり、休み場所にもなった様な所のことを言ふ。
牛コバ、イブルキノコバ、桜のコバなど。
mesner















mesnerさん、いつもバイタリティーにあふれていますね!
スキー場ができて湿地の沢山の花がダメになった話、ゲレンデスキーをするものとしては耳が痛い話です。
自然の中で過ごしたいと思っていても、そこは環境破壊の現場ですもんね。
矛盾を抱えながら来シーズンもスキー場通いを続けると思いますが、花のことは心のどこかにおいておきます。
チョッピリ自然に優しい気持ちになれるかもしれません。
しかし、その元気の源はなんなんですか?
コメント有難うございます。
私も最近まではスキーをやってた者です。人間なんて勝手なものです。
自然に優しく接する事は良い事ですから、なるべくそうありたいと思います。
私、そんなに馬力は有りませんよ。登る速度ははーはー言って、のろのろ運転でして急な坂ではエンコしそうです。皆さんに抜かれて、どんどん置いて行かれます。
それで今日は何時間歩き、下山時刻は何時か決めて登るようにしています。
日頃何もしませんし、物臭ですから何か運動をしないと身体に悪いと言ふのが山行きの最大の理由です。専ら健康の為です。ジムなんかに行って室内でごちゃごちゃやるのは性に合いません。小さい頃からアウトドアーでしたね。
人込みも嫌いです。何せ大阪万博にも一回も行きませんでした。その点山はいいですね。山道を1人歩くのも良いものです。
ゴルフもやりますが、年を取ってくると飛距離が落ちスコアも悪くなるばかりで、段々面白くなくなります。何ぼ練習してもおっ付かなくなります。
その点登山は自分の実力に合わせて、山やコースを選び、体力に合わせた登り方ができます。その限界内でぎりぎりまで挑戦する事もできます。
何だかんだと言っても、矢張り山が好きなんでしょうね。この年になると飽きない事が大事で、同じ所に何度でも行けると言ふのが大切な事です。
勿論身体は小さいし(167cm、60kg)、体力もありませんし疲れて帰って来ますが、一晩寝ると次の日はもう何ともありません。長年の、特に退職後は習慣になってますから。但し、山小屋に詰め込まれて寝るとかはもうできません。
比良山でしょっちゅうテントで寝泊りしていて、知り合いになった Kさんは80歳でした。テントを担いで登ってました。私はテントを担ぐ元気はもうありませんが歩ける限り、登りたいものです。
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