武奈ヶ岳 (金糞峠〜コヤマノ岳〜山頂〜ワサビ峠〜中峠)

- GPS
- --:--
- 距離
- 10.4km
- 登り
- 1,128m
- 下り
- 1,119m
コースタイム
| 天候 | 曇り時々薄日 |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2013年06月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
| コース状況/ 危険箇所等 |
◆ 金糞峠までの道は青ガレ迄正面谷の右岸を登って行く。歩き易い立派な道だが、実はこの道は、比良山の中で最も危険な道の一つであると思っている。特に大山口から青ガレまでは左側の急斜面から何時落石があるか分からない。 梅雨時の雨が多い時期は特に注意が必要だ。私は青ガレよりもこの道の行き来が余程危険だと思う。 ◆ 今日も、大山口の上の岩の間から清水が湧き出ている水場があるが、そこに最近大きな落石があり、水場を跨ぐ丸太(直径10cm)4,5本の1m位の橋を直撃し、丸太が折れたり、ぐしゃぐしゃになっていた。勿論何時ものボランティアの方と思うが、ちゃんと修理をして橋は綺麗になっていたが、付近には落ちて来たと思われる大きな、今まで無かった新しい石が転がっていた。 誰も水を飲んだり、汲んだりしていなかった事を祈るばかりだ。 ◆ 今日は雨のため谷の水量が多い、青ガレ下の橋は大丈夫かと思っていたら、ちゃんと橋桁を上に上げてあって、少々水位が上がってもいい様にしあった。以前橋が水に沈んでいて、橋の上を水が流れていたことがあった。靴に水が入るし、滑ったらと思うと怖かった。 最近はほんとに登山道のメンテが行き届いている。有難い事です。 ◆ 金糞峠からコヤマノ岳や山頂迄の最短コースは、コヤマノ岳の南尾根を登る上林新道だ。上林さんが金糞峠の下の奥の深谷に長いことテント生活をしながら整備してくれた道だ。最近は道標もあり割と多くの人に利用されるようになった。 しかし、私の登山地図は’04年版なので勿論この道は載っていないが、13年版には載っているだろうか? 恐らく載っていないのではないだろうか。 ◆ この新道の取り付きは3ケ所あって、 1) 金糞峠から奥の深谷源流を渡ってすぐの所。すぐに急なジグザグ道を登ると石楠花の多い尾根に出る。そして一度少し下ってコルになった所が、3ケ所の取り付きの何処から来ても此処で一緒になる所だ。 2) 奥の深谷を渡り、ヨキトウゲ谷に入り、すぐ渡渉する所を過ぎ、少し行くと大きな杉の木に新道の道標がある。此処を渡渉して左岸に渡る。すぐジグザグの登りになり、1)のコルに出る。 3) これは金糞峠から下りて来て奥の深谷を渡らず、八雲が原方向に右折して左岸を少し上って行くと木の橋がある。それを右岸に渡り真っ直ぐ行くとすぐ道は左(西)に曲がる。すると1)と2)が一緒になったコルにでる。 しかしこれは金糞峠からは遠回りになる。 ◆ 今日は半年振りに上林新道を登ったが、良く利用される様になったお陰で、踏み跡がはっきりして赤ペンキに頼らなくても安心して歩ける様になった。その上最初は全く靴がめり込んだ様な段が無く、バリルートのように足を架ける所がない様な道が段差が出来つつあり、うんと登り易くなっている。 ◆ コヤマノ岳の100m位手前で中峠から登って来る道と合流する。 此処から山頂までは途中右手(東)にスキー場跡を経由して八雲が原へ出る分岐を経てコヤマノ分岐と言ふ三叉路に突き当たる。この辺りから山頂が目の前に見えてくる。先の分岐同様ここも最近道標が新しくなった。右(東)へ行けばイブルキノコバ、山頂には左へ進む。ゴルジュ状の深く切れ込んだ道を進み尾根に出ると山頂は目の前だ。 ◆ 今日の山頂は天気のせいか、先客は2人だけ。大変珍しい。展望もよくない。蓬莱山も釈迦だけもガスだ。北山も霞んで良く見えない。そして東風が強かった。 ◆ 下りは西南尾根を下り、ワサビ峠よりワサビ平(口の深谷源流)へ下る。この道は山の斜面の道からすぐに沢道に入るのだが、その入り口で沢に下りる所が急でトラロープも無い。急坂で木の幹を掴んで足を掛けようとするが粘土質でヌルヌルして足場が無い。ストックも役立たない所をやっと滑り降りる。危うくズボンが泥だらけになる所だった。 沢に入ってしまえば危険なところは無い。が、ワサビ平に渡渉する所が水量が多く渡り難かったので、少し上流の沢幅が狭い所をストックを突いて跳び渡る。 ◆ ワサビ平らは幅が10m位、長さ4〜50mの細長い広場みたいな平地に木も生えているのでほんとの広場と言えるのは南端の直径10m位の草地だけだ。 昔は木が無くもっと広く、平と言ふ感じだったが、木が生え大きくなるとその感じがなくなった。そう言ふ状況が変わるのに、道標は昔のままの所に立っているので今の道標は全く場違いの所に建っている。初めての人は面食らうだろう。 此処の道標は3箇所にあるが、一つはワサビ峠から下りて来て渡渉する直前にある。それも、そこは北(上流)に向って来た道を右(東)に曲がり渡渉するのであるが、道標はワサビ峠方面は南向きで良いが、中峠方面は道と同じく右(東)向きでなければならないのに一枚板なので北向きになっている。しかも今は藪に隠れて良く見えない。特に中峠から来た人には分からないだろう。 あと二つの道標は広場の北の端に同じ所にある。しかも北と南をさしている。中峠は東を指すべきだし、ワサビ峠は50m位南に下って右岸に渡渉しなければならないのに、真南を指しているので沢そのものを指している。しかし山の常識があれば、道標どうりに南に下っても南には道が無いのでちょっと見回すと右側右岸に道が見える。この時さっきの渡渉の右岸にあった道標が見えるといいが、木の陰になり全く見えない。 これは矢張り月日が経てば、木も大きくなり、景色も地形も或いは道そのものも変わるのに、古い道標だけが昔のままに放置されていると言ふ事だろう。 ◆ 中峠への登りはジグザグに登って行くので、ワサビ峠に登るより道もいいし楽だ。しかし今日はしんどかった。 ◆ 中峠から金糞峠はヨキトウゲ谷を下る。10回渡渉をしなければならないが、沢の水が多いと渡るのに気を使わなければならない。 ◆ 比良山にはヒルがいない。私は今頃の時期にもよく歩くが未だにヒルに遭った事が無い。唯一の例外は、御殿山コースで、p846から南斜面をトラバースして谷に入り、尾根に取り付く迄に何時もぬかるんだ所があるが、そこで見たと聞いた事があるだけだ。思えば今の時期に私は其処を通った事が無い。今頃は道が悪く靴が泥だらけになるので敬遠している。 |
感想
◆ 大阪をでる時は空はどんよりして、今にも降りそうな感じだった。土日は他の用事で山へ行けない。今日は北の方は曇りだが雨は降らないと言ふ予報を信じてでかける。が、大津へ抜けると比良山はガスだ。
しかし、金糞峠が近くなった頃から薄日が差すようになった。風も今日は東風で涼しい。
◆ 161号線の比良の出口が新しくなった。あまり立派になったのでこの前、出損なって少し時間をロスした。
7月からイン谷口迄(休日だけだが)バスが通うようになった為か、出合橋までの道も立派に掃除されていて気持ちが良い。
◆ ルートの概要にも書いたが、今時梅雨の時期や雨の後正面谷を通る時は右岸道の急斜面からの落石が危険だ。毎年大きな落石がある。
◆ 今日の課題は先日5日ぶりに救助されたD氏が迷ってしまったワサビ平に行って見ることである。従って登りに上林新道を通り、山頂から西南尾根をワサビ峠迄下りて来て、D氏と同じくワサビ平に下りてみた。
◆ ルートの概要に書いた通り、此処の道標は殆ど役に立っているとは思えなかった。それは「何十年もほったらかしだったからだろう。
しかし、ワサビ峠から下りて来て此処で道に迷う事とはまた全く別の事だ。第一此処から道が分からなくなったら、ワサビ峠に戻れば良い。それを15時頃迄うろうろして、谷を下って行き滝で落ちてしまった。
私も昔は在った、口の深谷を遡行して来て、最後の6mの滝を高巻いて沢に出て、その内に踏み跡を伝ってワサビ平に出た道を探して、少し沢を下ってみたけれど今はそんな道は全くない。
此処の所、昔はザイルなんか不要であった口の深谷の沢登りも、大雨や台風で崩壊が進み、あまり人が入らないようになった。
◆ だからいくら道に迷ったと言っても、私には迷う事その事が信じられないが、こんな沢をどうして下って行ってしまったのか、恐らく殆ど沢の中を歩いたと思われるが、信じられない事だ。
しかし、山を登り出して2ヶ月、初めて道に迷いパニックになればこんなものだろうか。普通の山の常識では考えられない様なことをするのが遭難と言ふ事になるのかも知れない。
◆ 改めて現場に行って考えてみたが、私の最初の疑問を晴らすような事、なるほど是では道に迷うだろうと言ふよな事は全く発見出来なかった。
未だに謎のままである。
mesner












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