六甲山 (有馬三山〜五助山)

- GPS
- --:--
- 距離
- 9.8km
- 登り
- 818m
- 下り
- 963m
コースタイム
9:47−妙見寺-9:59
10:30−灰形山ー10:35
11:21−油槽谷山ー11:26
11:33−油槽谷峠ー11:34
11:50−ロープウェイ鉄塔ー11:55
12:35−極楽茶屋跡ー12:40
12:51−ガーデンテラスー13:21
13:24−五助尾根入口
14:07−転換点-14:12
14:21−五助山ー14:23
14:32−左右分岐点ー14:33
14:53−住吉川徒渉点ー15:01
渦森橋バス停着 15:33
| 天候 | 晴れ時々曇 |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2014年12月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
感想
◆ 今日の予報は、午後、一時雨が降るかもしれない、と言ふことだ。
朝になって止める訳にもいかず、その積もりででかける。気温は4〜12度。最近では暖かい方だ。日は照っているが、空には薄雲が一面にある。
◆ 有馬三山とは、落葉山、灰形山、湯槽谷山を言ふ。私の12年版の登山地図では、落葉山は妙見寺が在る所になっているが(妙見寺のすぐ南、登山道から2m位右(西)に入り込んだ所に三角点がある)、昔はここからすぐ西隣の526mのピークを落葉山と呼んでいた。地形図では今でも其処が落葉山になっている。此方には人が殆ど行かないので、妙見寺の方を落葉山と呼ぶようになったのか?
◆ 落葉山の登山口は、阪急バス有馬停留所前の観光案内所の左脇を入って行く。こんな所に入っても良いのか? と言ふ様な所だ。するとコンクリートの石畳道が見えて、右側に大きな石柱に「妙見宮参道」とある。
昔は妙見宮と言ってたらしい。神仏混合のなごりか? 確か鳥居もあった。途中には人家もある。
◆ 妙見寺まで私の足で27分。標高170mを一気に登る。途中、西国33ヶ所を模した祠が次々と在ったり、コンクリートの道をジグザグに登って行く。中々の急坂で初っ端から一汗かくことになる。
山頂の寺は震災の時に大分傷んだが、今は修復されている。
ここで着ていたW・Bを脱ぎ、ストックを出す。暖かい。
◆ 次は、灰形山だ。落葉山から約50m下る事になる。このコルまでの下りは、狭く岩と石が多い悪路で注意が要る。コルからは岩場が終わり、道幅も幾分広くなる。道の左側はヒノキの植林になる。この後は危険な所は無い。
ここから山頂まで、標高140mの登りだ。このコースの最もきつい急坂で、大半が木段だ。距離は短いが、その分傾斜が急になる。その上、途中に3つの小ピークがあり、アップ・ダウンを繰り返すので、それ以上にしんどい。
途中の展望は全く無い。山頂では東の方に芦有道路の崩壊の跡等が見えた。妙見寺から31分。妙見寺の登りより30m少ないが、此方の方が断然しんどい。
◆ 次は、湯槽谷山だ。灰形山から60m下って、801mの山頂まで240mを登る。その間小ピークが2つ。その分登りがきつくなる。
尾根を登りきり、もう山頂かと思うと、その向こうにピークがある。それが山頂かと思うと、もう一つ先にピークがある。3つ目のピークが山頂だ。此処の登りは長く、このコースの中で最もしんどい登りだ。
灰形山から51分。登り始めから2時間1分だ。距離的には丁度中間だが、時間的には60%を消化した事になる。この後は少しは楽だと思うと元気が出る。
以前は何処が山頂か分からない様な所だったが、2,3年前に有馬のロータリークラブが、立派な大理石の標柱を立ててくれて良く分かる様になった。展望は全く無い。
湯槽谷とは有馬温泉が始まった時、湯槽の木材をこの谷から伐り出した事から、その名が付いたとの事だ。
◆ 次は、ロープウェイの鉄塔だ。油槽谷峠(高度690m)までは急坂を110m下る。
ここを左(東)に下ると油槽谷で、最近できた大きな新しいダムを越えると油槽谷出合いで、紅葉谷コースに出る。
鉄塔が標高730mだから登りは40mしかないが、途中752mの4等三角点のあるピークを越えなければならず、他に小ピークが2つあり、結構な登りになる。
もう山場は越えたと思っていたが、ピークの度のアップ・ダウンの多さにはうんざりする。
鉄塔の下で一休みしていたら、頭の上をロープウェイが通り過ぎた。この直ぐ下(北)が中間点らしく2台が離合する。
◆ 鉄塔を過ぎると従走路の尾根も近くなる。しかし、茶屋跡までにまだピークが2つあり、その後最後の急な登りが待っている。ここも木段が多く次第に急斜面になり、やっとの思いで茶屋跡に着く。鉄塔から45分。
歩き始めてから3時間15分かかった。
◆ 腹が減って来たが、今日の下りは五助尾根にするので、昼食はガーデンテラスの予定だ。もう一頑張りしないと飯には有り付かない。
アンテナが立ってる900mのピークをもう一山、40m越えなければならない。
◆ 平日で1時近かったので、先客は観光客2人だけであった。ここでローソンで買ってきた巻き寿司に、搔き揚げ天ぷらうどんを食べる。一軒茶屋に比べても綺麗で、値段は高いが、味も美味しい。
◆ 五助山への下山口は、さっき通って来た凌雲台のアンテナの下まで戻ると、道標があり「熟練者向き、迷い易い」とある所から入る。笹薮の中にU字型に切れ込んだ狭い踏み跡が見える。
溝のように切れ込んだ道は、湿った粘土で滑り易く厄介だ。間もなく平坦な所にでると、やっと道らしくなり、ほっとするも笹で足元は見えない。
◆ 深い笹藪の中を進むと大きな岩で道が塞がれる。ここは岩の右端を巻いて抜ける。足場が狭いので緊張する。下は崖になっていて、落ちれば只では済まない。
このコースには、岩場の難所が3箇所ある。第一の難所がここで、第二の難所は、この笹薮の中の足元もはっきりしない急坂を下って行くと、間もなく大きな岩にぶっつかる。ここも2つの抜け道があるが、私は何時も左側の大きな段差のある方を下りる。今日は以前には無かったロープがあったので楽に下りれた。
◆ 第三の難所の途中には、約5m位の急な岩場があり、木の枝や幹を掴まえてぶら下がる様に下りる所もある。
第三の難所は約 2m の岩を登る所だ。此処はホールドになる木の根があるので、それを掴まえて乗り越える。ストックが邪魔になる。
ここは、上りのほうが下りることになるから難しい。
◆ これで難所は一応終わりだ。この後、道を間違えないようにしないといけない所が2箇所ある。
最初の方は、肩まである様な笹藪の道が二つに分かれている。下りの場合は右が正しいみちだ。上りの場合は当然左となる。
しかし、道があるのには意味がありそうだ。その間違った道は登り坂になっているが、その上は尾根の上で、境界標があり、笹藪ばかりのこのコースには、此処まで休憩場所が全くないから、分かっていれば休憩するのに良い場所だからだ。
しかし、休んだら必ず元の道に引き返す事。その先にも踏み跡があるからと先に進むと、その内に道は消えてしまう。
◆ もう一つの間違い易い場所は、上記の場所から間もなく、道は下りになり、小さなコルになっている。ついそのまま真っ直ぐ進むものと行ってしまうと、間もなく道はなくなる。
ここは地形図を良く見ると、尾根は二つに分かれていて、真っ直ぐ進む尾根は次第に西向きになり、五助谷に向かっている。
五助山に行く尾根はコルから左に下り気味に、東南に向かう尾根だ。良く見るとコルから左に下って行く道が見える。最近其処にある大きな松ノ木の幹に、切り込んで書いた矢印が赤ペンキで塗られて分かり易くなった。
◆ ここから、私でも9分で五助山に着く。従って、登山地図にある「転換点注意」の位置は間違っている。もっとずっと南で、転換点から五助山までは、せいぜい 300m しかない。地形図は1/25000 だから、五助山の北方 1.2mm の地点が正しい位置だ。
私の登山地図は '12年版だが、以前の登山地図には、間違った転換点に黒点があったが、12年版にはその黒点がなくなっている。
◆ 五助山は三角点が無かったら、何処が山頂か分からない、通り過ぎてしまいそうな所だ。しかも、最近東側の崩落が激しく、住吉道からでもはっきり、白くなった崩落跡がみえる。
だから、9月の台風で、崖から数mしかない三角点も崩落してしまっていないかと思っていたが、幸いな事に無事であった。
◆ 五助山からの下りも、今までと同じく急で滑り易い。今までみたいに笹薮で足場が見えないことは無いが、ストックで踏ん張りながら下る。すると、ほんの10分程で、上記に「左右分岐点」と記した、道が左右に分かれた所にでる。道標は無いが、どちらにもペンキのマークがあり、どちらに行くのか分からない。
◆ 私は、数年前これに気付いた時は、右の方は柵で封鎖されて、左に行くように誘導されていた。今まで右にしか行った事がなかったので、左に行ってみた。何処へ行くかも確かめたかった。
すると、住吉側の右岸に出た。住吉川原の徒渉点の直ぐ上だった。しかし、今の住吉川原は簡単に徒渉できる状態にはない。仕方なく少し上流の大平岩まで遡行して左岸に渡った事がある。
これは何ぼ何でも可笑しいと思い、森林管理局に文句を言った事がある。その時の返事は、私たちはそんな所には行った事が無い。多分地主さんの所為だろうと言ふことであった。
◆ その次に来た時は、従来通り右手の柵を無視して通り抜け、右手を下り,住吉川の直ぐ近くまで境界尾根を下って行くと、左手に微かな踏み跡があり、小さな谷に出る。最初は水は無い。それを下ると川の右岸に落ちこんで、3m位の滝になっている。ロープもあるが、ストックが有れば簡単に下りられる。ここは徒渉も簡単で、五助ダムの上の川原に立てる。
◆ 今日は右の道の柵は無かった。勿論右の境界尾根を進む。そして、以前通っていたナイフリッジは今は危険なので、その手前で左に小さな踏み跡を下り、谷に出て上記の滝を下りる。此処は住吉川もこの上流で二手に分かれているので、水量も少なく川幅も狭い。
この滝も台風の大雨で崩壊していて、無事に下りれるか不安であったが、小さな谷なのでその心配は無かった様だ。
◆ ここで初めてゆっくり休める。五助尾根は転換点まで休む様な所は全く無い。気が抜けない悪路が続く。五助山から下もそんな所は無い。
この川原に立って初めてほっとする。この後は林道を歩き、住吉台の300段の石段を下りるだけだ。
◆ 私はこの五助尾根が好きだ。緊張の連続がいい。一瞬たりとも気が抜けない所がいい。滑り易い急坂の連続で神経を使い、足がパンパンになる。そして300段の石段がこれに追い討ちをかける。先回は膝が痛くなった。しかし今日は大丈夫だった。武奈ヶ岳でもこんな事はない。
◆ 最近思うのだが、今の私には日常生活で緊張するような事は余り無い。只、山登りだけが真剣になったり、緊張したりする唯一の事の様な気がする。考えてみると、それが山登りの魅力で、飽きない理由かも知れない。まだまだ登りたいと思う。
コメント
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mesner
















こんにちは、mesnerさん。
>五助尾根…、緊張の連続がいい。一瞬たりとも気が抜けない所がいい。滑り易い急坂の連続で神経を使い、足がパンパンになる。
こういうのを楽しんでおられるのですね。
私なんか下りたとき、どっかり疲れていますよ
この前の愛宕・モミノキ尾根がそうでした。
>真剣になったり、緊張したりする唯一の事の様な気がする。考えてみると、それが山登りの魅力で、飽きない理由かも知れない。
確かに。
なかなかの緊張感。それを夢中になって頭も働かせ全身を使って体を動かす…、
普段の生活ではないですよね。爪先まで緊張してますから
>まだまだ登りたいと思う
来年もお元気で登ってくださいね。
どうぞ来年もよろしくお願いします
hehe さん、今晩は。 コメント有難うございます。
この歳であまり強がりは言えないですよね。自重も必要ですが・・。でも、それを楽しんでいる事は間違いありません。
hehe さんも、モミノキ尾根、なかなかやるじゃありませんか。それに地図の見方、トレースの書き方、あれ以来大変な進歩ですよ。生意気言って済みません。
どうか良いお正月を迎えて下さい。
来年も宜しくお願いします。
mesnerさん、こんばんは。
相変わらずお元気ですね!!
1週間を開けずの山、何処にそんな元気が有るんですか?
おっしゃるように、緊張する場面に遭遇し無事に乗り切れたら、本当に充実した気持ちになりますよね。。
そんなことは、あまりしたくありませんが。。。
しかし、そのお年で未だ緊張の山登り??
当方、リハビリ中で緊張と無縁の生活です。。
moto さん、今晩は。
リハビリ中・・? そんなに大それた事ではないでしょう?
来年の初登りは、愛宕山芦見谷の左俣にしませんか?
今年は色々とお世話になりました。
来年も宜しくお願いします。
いいお正月を迎えて下さい。
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