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Yamareco

記録ID: 8374082
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ハイキング
八ヶ岳・蓼科

八子ヶ峰東峰

2025年07月05日(土) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
9.8km
登り
692m
下り
692m

コースタイム

日帰り
山行
3:25
休憩
0:43
合計
4:08
8:42
2
スタート地点
8:51
8:55
7
9:02
9:04
143
11:35
11:36
14
11:50
12:26
6
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2025年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
コース状況/
危険箇所等
・信玄棒道(スズラン峠から親湯)は通行不能
・最短の登路は、プール平から車道を親湯まで歩き、親湯の上で滝の湯川を橋で渡り遊歩道を登れば、伊藤左千夫詩碑への分岐に出る。大滝キャンプ場経由は無駄に長い。
大滝に向かう道
大滝に立ち寄ってから親湯に向かうこともできそうだ。
大滝に立ち寄ってから親湯に向かうこともできそうだ。
橋の上から
別荘地の中の舗装道を行く
別荘地の中の舗装道を行く
伊藤佐千夫歌碑
やっと・・、登山道入口
やっと・・、登山道入口
最初はカラマツ
爽やかな広葉樹林
爽やかな広葉樹林
トラバースが続く
トラバースが続く
意外にも石尾根
岩(石)片の道
写真では分かりにくいが、立ち上がっている
写真では分かりにくいが、立ち上がっている
平らになる
1811m地点の分岐
いい感じ
開けた。草原にヒュッテの三角屋根が
1
開けた。草原にヒュッテの三角屋根が
手前の草叢はレンゲツツジ
手前の草叢はレンゲツツジ
ワクワクする
ヒュッテの後ろに蓼科山
ヒュッテの後ろに蓼科山
「アルビレオって何ですの」と昔お前が私にきいた。
「星の名だ。・・きれいな星だよ、苔を溶かして凍らせたような」 尾崎喜八「地衣と星」
「アルビレオって何ですの」と昔お前が私にきいた。
「星の名だ。・・きれいな星だよ、苔を溶かして凍らせたような」 尾崎喜八「地衣と星」
青空がいい。左寄りに車山
青空がいい。左寄りに車山
先行者も風景になる
先行者も風景になる
蓼科山が近くなった
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蓼科山が近くなった
ウツボグサ。花は少ない
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ウツボグサ。花は少ない
東峰頂上付近から車山
東峰頂上付近から車山
八ヶ岳方面
スズラン峠への下り
スズラン峠への下り
もう一度。ヒュッテと蓼科山を振り返る
もう一度。ヒュッテと蓼科山を振り返る
親湯で橋を渡る

感想

プール平駐車場8:40〜1811m地点10:55/11:05〜八子ヶ峰東峰11:45/12:25〜スズラン峠女神茶屋13:05〜プール平駐車場14:56

 5月末に天水山で滑落し、その時は大したことはないと思ったが、数日経ってから古傷の左膝と鼠径ヘルニアの手術痕が痛み出し、しばらく鳴りを潜めることとなった。いくらか回復してきたので、身体のテストを目的に、標高差は小さいが低くはない(暑くない)というコースを探して今回の計画になった。

 プール平の駐車場には八子ヶ峰を示す標識はない。ルートは二通り考えていたが、大滝への標識に誘われて川に降りる方に決めた。沢音に向かって下り、突き当たりで(大滝は昨年見ていたので)左の下流方向に曲がる。すぐに車道に出て、橋を渡ると標識に従い右へ別荘地への舗装道に入る、以後、道は屈曲したりキャンプ場の真ん中を突っ切ったりするが、要所に八子ヶ峰への標識があるので迷うことはなかった。相当歩いた頃に伊藤左千夫詩碑への標識を見る。ここは十字路になっており、親湯から登ってくる道が合わさる。帰りを考えて、しっかり踏まれていることを確認した。詩碑に立ち寄ってから、さらに舗装道を進むと、ようやく右のカラマツ林の中へと登山道が分かれる。
 道はやや心細く感じるが迷うことはない。幸い空は曇っており、まだ朝の涼しさが残っているので気持ち良い。カラマツ林を抜けると爽やかな広葉樹の林になり、若い緑が実に美しい。再度別荘をかすめると、道は地図のとおり尾根左側のトラバースとなり、歩きやすい緩い傾斜で続いている。この辺りは植林地と思っていたので拾い物の嬉しさがあった。
 尾根上に戻ると、また意外にも岩の交じるやせ尾根にと変わった。岩というより岩の砕けた石片が積み重なったような面白い地面だ。見下ろす左右の斜面も、落ち葉の中に石片を散りばめた山肌が下へと広がっている。楽しく歩けるが、時々バイクのエンジン音が響いてくるのは仕方ない。やがて尾根はぐっと立ち上がり、しばらく辛抱の登りを続けると、傾斜が緩んで笹原となり、東急リゾートからの道との分岐に出た。後ろが1811m地点で小さく盛り上がっている。
 ここからは立派なカラマツの林の中のプロムナードだ。気持ち良く歩いていくと木の間から北横岳や蓼科山が見えてくる。近いのだが本日は湿気が多く、べったりと青い山肌だ。曇っていたのは中腹だけのようで、陽射しが出て暑くなってきた。さらに木がまばらになってくると、周囲はレンゲツツジが密生している。もう花は終わっているが、花期には華やかになるだろう。レンゲツツジは好きなので、見に来たい気持ちにかられる。ふいに緑の草原の上にヒュッテアルビレオの三角屋根がちょこんと乗った景色が現れ、気分が躍る。やっと草原に出れば頭上の青空と白い雲、薄青く霞む八ヶ岳や南アルプスに囲まれた、伸びやかな空間が広がる。心まで空に広がっていくような高原の漫歩だ。ひと気のないヒュッテを過ぎ、目印のような立ち木のある東峰に着いた。暑いし、今日は体慣らしだし、北アルプスは霞んで見えないし、と言い訳を並べて西峰往復は省略し、わずかな木陰に座り込んでコーヒーを淹れる。不安だった下腹部痛も出ないので安堵して山の空気に浸ることができた。土曜日だが意外にも2、3人の方としか出合わず、静かなのも良かった。ただ、この草原には花が少なく、ウツボグサと黄色い花がちらほら見えるくらいなのが残念なところだ。
 スズラン峠までの下りは歩いたことがあるのだが、記憶より長く感じた。車道を早く離れようと、予定していた棒道の入口に来ると、なんと通行止めの表示が・・。真昼の直射日光の下、しばし呆然としてしまう。どうするか、ロープウェイの下まで車道を歩いてバスを拾うかとも思ったが、いずれも面倒なら歩いて下りようと、来た道を戻ることにした。脚を労りながらゆっくり稜線に登り返す。おまけの景色を名残り惜しみながら再び樹林に踏み入る。一度歩いた道は短く感じる。心配したほどの疲れは覚えないうちに登山口に下り着いた。詩碑の分岐から親湯への道を辿れば、上屋の付いた立派な橋がかかっているのに驚く。最後の舗装道路歩きは長くはなく、まだ熱気の立ち昇る駐車場に戻った。
 コースは予想外に変化があって楽しく、草原の風情は素晴らしい。周回ができないのは残念だが、一度は行く価値があると思う。

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