植松山小河内川遡行


- GPS
- 03:51
- 距離
- 2.4km
- 登り
- 290m
- 下り
- 285m
コースタイム
- 山行
- 3:38
- 休憩
- 0:08
- 合計
- 3:46
天候 | 曇 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
ザイル・三つ道具なしで可 |
その他周辺情報 | よい温泉は源泉掛け流し |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
靴
ザック
昼ご飯
飲料
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
GPS
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
サングラス
カメラ
シュリンゲ
ヘルメット
わらじ
地下足袋
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感想
この週末は三連休となり、遠出する人も多いはずだが、Asakinuは土曜出勤になるので山行は日曜日だ。この猛暑、標高の高いところか沢に行きたーい、というのが人情だ。自宅付近は、いきなりの激しい雨というのもあるが基本、好天が続いている。先週、先々週と伯耆大山で涼しい風に吹かれてきたのだが、やはり遠い。それに、元々壊れている膝が先週の三ノ峰で追い打ちを喰らったので、つい躊躇してしまう。しかも、天気予報を見ると大山は午後に雨マークあり、ということで除外。台高山脈も頭にあったが、この地域は降水確率が一番高くなっている。一方、兵庫県内は比較的安定しているようなのだ。そこで、久々に宍粟の山に目は向いた。と言っても、主だったピークは登ってしまったし、この暑さだ。これはもう沢しかないでしょう、沢。ということで、長らくご無沙汰している千種町の植松山あたりに照準を合わせる。植松山は、2019年の11月に谷コースから尾根コースに周回したのが最初の訪問で、その時の印象は植林ばかりのつまらない山、というものだった(記録ID5330537)。だが、その時山頂から眺めた荒尾山へと連なる草原を擁する稜線だけは魅力的に感じ、その翌年10月、荒尾集落から道のない植林の尾根を登って植松山から荒尾山に周回を果たした(記録ID 5553553)。ということで今回は三回目ということになる。いわゆる谷コースの道は山の西側の谷に沿って進み、小河内の滝の手前から稜線に乗って山頂へと向かうのだが、今回はこの滝の懸かる小河内川を水線通しに遡行してみる。
慣れ親しんだルートで中国道の山崎ICへと車を走らせる。加西を過ぎたあたりで前方に雲が広がってきた。宍粟に入るとすっかり曇ってしまった。妙に涼しい。ガンガン照りの猛暑の中、涼やかに水しぶきを上げる沢を遡行するつもりが、これじゃ、寒いかもしれないぞ。波賀町から鳥ヶ乢トンネルを抜けて千種町に入り、豆腐屋の看板を目印に右折して林道を進む。小河内川を渡る橋を渡ったところに車をとめて、ここから遡行しようと川の様子を見ると、橋の下の斜瀑を勢いよく水が流れ落ちている。なんだか水量が多いぞ。と逡巡していると、単独行の男性がゆっくり登ってこられた。なんとツチノコ探しとか。隣の沢でツチノコ目撃証言があるので、こっちの川も可能性大だそうな。私がまだ若い頃、そう50年くらい前に大ブームだったツチノコ、近頃また盛り上がっているようだな。フツーの人のいかないところを行く我々みたいな者にチャンスありそな、なさそな。
もう一度橋の下の斜瀑を見るが、ちょっと水の勢が強く、難渋しそうなので、登山口まで車ではいってから入渓することに決める。6年前より道は悪くなっていたが、ゆっくりと車を走らせ、見覚えのある登山口駐車場に到着する。地下足袋で沢床に降り、わらじを湿らす間、しばしのんびりと過ごす。
わらじを装着すると、俄然、沢気分だ。水量はなおも豊富で、すぐに小滝の連続となる。植林ばかりという印象だった植松山だが、こうして水線に沿って遡行すると周囲は自然林に覆われていて、なんと爽快なことか。次々にあわられる小滝群、水流は幾手にも分かれて流下し、ルートは都度自由に選べるので、深い釜、直瀑(ただし落差は小さい)も、力量や好みに応じて突破か回避か、自由度が大きい。谷の傾斜は徐々に増してゆき、屈曲する沢の行く手に目を走らせると、先の先まで滝の水しぶきが白く踊っている。水流の中にスタンスを求め、シャワークライムもまた楽しい。時には腕力で岩棚を越え、次々に現れる小滝を相手に飽きることがない。そろそろ谷コースとぶつかるか、という地点に近づいてくると、左側にスギの植林帯があらわれた。kinuasaがマーキングが何本もつけられた木が左岸にあるという。一般路は右岸にある筈だし、目を凝らしても道らしきものもない。一旦、少し上流まで上がって再びその地点に下降し、やっぱりまだ、と遡行再開しかけた時、右岸側やや上部に道らしきものを見つけて斜面を上がると、谷コースに出た。これで今日の遡行は終了。道を少し下ってわらじを外し、昼食とする。
後は道を下るのみ。左下には先ほどまで遡行していた小河内川が小滝を連続して懸けながら音を立てて流下する様子がところどころで見渡せる。”平凡なゴーロ”部分のない沢を登るにはそれなりの時間を要したのだが、こうして道を下ってみればあっという間に駐車場だ。地下足袋を外して足袋靴下を脱ごうとしたとき、一匹のヤマビルが靴下の上に喰らいついているのを発見。引っ張ったりはじいたりしても離れない。そこで、「ヒル下がりのジョニー」を噴霧すると、奴は悶え苦しみ簡単に落下したのだった。さらに小さなヤマビルもやっつけて完了。kinuasaもヒル攻撃を受けて流血の惨事!となっていた。沢にはヒルがいないが、道では要注意である。
山中ではずっと曇っていて、ずぶぬれになったのでkinuasaは震えがきたという。駐車場に着くと雲が切れ、青空が広がって真夏の陽光が降り注いできた。遡行中に晴れていれば、一段と美しい沢を楽しめたのだが、ちょっと残念だ。植松山の本来の良さを発見した価値ある山行であった。
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