五山送り火を船岡山で


- GPS
- 01:36
- 距離
- 4.1km
- 登り
- 56m
- 下り
- 75m
コースタイム
天候 | 大雨のち曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2025年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
帰り)地下鉄烏丸線・鞍馬口駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
ヘッドライトは持って行ったものの使用せず。三角点とその西の広場、建勲神社の間の北側遊歩道は外灯がありヘッドライト不要。その他細い枝道が多数あるためそれらを通りたければあった方がいいでしょう。 |
その他周辺情報 | 国登録の有形文化財、船岡温泉。 織田信長が祭神の建勲神社。正式な読みは「たけいさおじんじゃ」らしいですが、バス停などは「けんくんじんじゃ」です。 |
写真
装備
個人装備 |
普段着
ヘッドランプ
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感想
北アルプスから帰って来たばかりですが、翌日8/16は京都に夏の終わりを告げるイベント五山送り火の日なので京都へ。数年前までは親類の家の屋上から見せてもらっていたのですが間にマンションが建って視界が遮られるように。平安京の朱雀大路の真北に位置する船岡山からは鳥居を除く4つがよく見えるという話なので今年初めて船岡山に登って眺めてきました。
夕方その親戚宅に北アルプスのお土産などを持って訪れたところ、1人が興味を示したので一緒に登ることに。生まれも育ちも京都市内ながらまだ一度も船岡山から送り火を眺めたことがないそうで。ナイトハイクまでに私はまだ立ち寄るところがあったので19時半にバス停で落ち合うことにしました。私は待ち合わせの前にも周囲を通ったのですがまだ点火までには1時間以上もあるというのに続々と船岡山目指して人が集まってきます。昔は穴場だったようですが最近は観光客にまですっかり知れ渡ってしまったそうで、眺めのいいポイントをキープしようとしたら場所取りしないといけないのだとか。
ところが19時過ぎから京都市内は大雨が降り出し警報まで発令。私は一度は見てみようという程度だったので点火に間に合うように登ればいいやと考えていたのですが、場所取りしていた人は気の毒。幸い待ち合わせ時刻にはマシになり、帰るころには雨が上がっていました。今年は前祭の山鉾巡行も雨でしたし、そもそも例年大雨やら台風やらに見舞われることが多い気がします。にもかかわらず直前に回復したり、ギリギリ持ってくれたりして何とか開催できるのは人々の祈りの力でしょうか…
とりあえず一番高い尾根沿いの広場に登ってみたのですが、確かに人は多いものの一応地元の地理に明るい者としては東側が拓けておらずどう考えても見える気がしません。位置関係でいうと大文字だけが船岡山の南側、残りの妙法、船形、左大文字は全て北側に位置し、20時から反時計回り、上に挙げた順に点火していきます。大文字を見るなら東側だろうということで建勲神社へ移動。ちなみに京都の地理に明るいと言えば、生まれてこの方ずっと京都住まいの同行者の方が私よりずっと詳しいはずですが、夜の山に登って方向感覚を失っていました。移動する途中、外国人のパーティー (つい登山の言葉遣いに…ただのグループです) に「大文字はどこから見られますか?」と訊かれましたが「私たちもよく判りません」と答えるしかなくすれ違う形でお別れしました。
建勲神社には人が集まってて確かに東側に展望があるのでここからなら見られそうです。雑踏警備の警察官も配備されていました。到着して5分ほどでちょうど点火の時刻になり静かなどよめきが起きていました。続いて妙法も点火。船岡山自身の樹木 (と前の人の頭) が妨げになってよく見えるポイントは少ないのですが、確かに麓より数十m高いだけあって途中にある建物などは邪魔になりません。大文字と妙法が一目に収められるのは貴重。京都市内の南の方にある高層ビルなどに登れば見られるのでしょうが、やはり文字や絵は下の平地から眺めた時に形がよくなる描かれているらしいのであまり高いと形が歪つに。自然地形から眺めるのが本当です。
石段下に降りると船形も多少欠けながらも見られたので、残る左大文字を見に再び尾根の広場へ戻りました。左大文字は船岡山とごく近いので一番大きく見えるのですが、木々が邪魔になって綺麗に見える角度は限られます。そのラインに沿って一列に人が並んでいるのはおかしかったですね。あと船形も建勲神社よりさらに下が欠けるものの一応見られました。右の大文字と妙法を見ている時には、さっきの外国人グループには教えてあげられなくて悪いことしたなと思っていたのですが、まああのまま広場にいたなら左大文字と船形は見えたのでいいでしょう。心の重荷が取れました。そんなことを同行者と話しつつバス停まで送ってお別れました。
人が多いと聞いていたものの心配したほどでなく、展覧会のように待てば順番で一番いいポイントで見ることもできる程度、移動したければ移動できる程度だったのでよかったですね。今年は雨のせいで諦めた人もいたのかもしれませんが。あとは鴨川沿い出町柳の辺りなどは例年ずらっと出店が並ぶのですが、ここはそういった飲食などが一切ないせいか全体に静かでマナーがいい印象でした。大声で喋る人も少ない感じ。観光客は欧米系が多く、東アジア人にはほとんど気づきませんでした。日本人はたくさんいましたけど。イントネーション的に関西人もいるようでしたが詳しくはないようでごく少数の地元らしい人が教えてあげていたり。私の同行者のごとく京都市街には詳しくても夜の山に登って眺めるのは初めてという人もいるでしょうし、ハイカー諸兄は普段鍛えている方向感覚と山座同定スキルを提供すれば京都には詳しくなくとも活躍できるかもしれません。私も来年はもし誰かに乞われても迷わず案内できそうです。
あと尾根より北側にもやや大きな広場があり、そこからでも見えるかもしれないと思ったのですが当夜は確認できませんでした。同行者が、そこには昔ラジオ塔があって〜と言っていたので (さすがに詳しい)、電波塔があったなら見晴らしもいいかも。まあ木々の茂り具合次第でしょうが、視界が広ければひょっとしてもっと多くの送り火を一望できるかも。来年以降の課題にしたいと思います。送り火の日の船岡山ナイトハイクおすすめです。
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