明星山 P6南壁 フリースピリッツ

めざせ300イレブン+
その他1人 - GPS
- 11:08
- 距離
- 2.7km
- 登り
- 817m
- 下り
- 816m
コースタイム
- 山行
- 8:06
- 休憩
- 3:02
- 合計
- 11:08
| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2025年10月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
装備
| 共同装備 |
ダブルロープ50m×2
キャメロットウルトラライト#0.4〜2
リンクカム#0.75と#1
アルパインヌンチャク12本
120cmスリング4本
|
|---|
感想
初見ということもあって時間は正直ギリだったけど、懸念していた取り付きへの渡渉、登攀中のルーファイミス、登攀終了後の下降路探しとどれもクリアできて途中敗退やビバークすることなく14ピッチ無事完登できた。
といっても1ヶ所だけよ〜わからんリングボルトに引き込まれ変な方に行っちゃってきわどいスラブ登りを強いられたけど。。。💦
とにかくこのルートは横や斜め移動が多い!!なんならワルいクライムダウンをさせられるところも💦グレードも5.8前後ほとんど。
今は日も短く暗くなったらどうしようと終始ヒヤヒヤだったけど、なんとか明るいうちに下山できて先日の北岳ピラミッドフェース以上の達成感かも✨
《アプローチ》
ヒスイ峡・明星山大岸壁展望台の駐車場から目の前の売店らしき建物の左横の踏み後から小滝川に下りる。踏み後入口は草が生い茂っているのでよく見ないとわからりづらい。踏み後は歩きづらいが10分くらいで河原に到着する。そこから下流に向かって右岸を歩くとかなり大きな岩が見えてくる。その岩を右に巻くように越えるとハンガーの打ってある岩に着く。この日はその岩から左岸側の大きな岩に飛び移ることができた。飛び移った先にさらに大きな岩がある。この日は岩と岩の間につっかえた倒木がありそれをつたって大きな岩の上に登った。大きな岩から左岸側に下りると岸に着く。下り立ったところから岩壁沿いを下流側に少し歩くとリングボルトが1本打ってあるところが取り付き。
《1P目 トポの1P目》*トポは日本の岩場(上)白山書房
スタートしたら4〜5m上がったところで左上にトラバースする。土斜面が多くふいにズルっといきそうでとにかくコワかった。背の低い木の枝に強引にスリングを巻いたりしてプロテクションを取ったがプアプロすぎてヒヤヒヤした。リングボルト2本は終了点らしきものがあったのでそこで切ったが、ここは無視して次の終了点まで行けば良かった。
《2P目 トポの1P目》
左に見えるリッジの頂点めがけて左上する。ここも土斜面とプアプロで嫌な感じ。
《3P目 トポの1P目》
3mほどの垂壁を越えたらバンド状を左へトラバース。まだ土斜面とプアプロな感じ。
《4P目 トポの2P目》
右上しているフレーク沿いに登る。途中右にリングボルトが見えたのでそっちに行ってしまったがそれは間違いだった。
《5P目 トポの3P目》
凹角を3mほど登ったら右下へクライムダウンしながらトラバースする。トラバースは手はそこそこ良いが足はワルい。慎重に横移動すると右上するバンドに乗り終了点まで。
《6P目 トポの4P目》
左に見えるウメボシ岩めがけて左上する。ウメボシ岩直下で切ることもできるがトポの終了点まで進んだ。ウメボシ岩は左から巻くように乗っ越した。ウメボシ岩の上に立ったらクライムダウンしながら右にトラバースする。5P目同様足はあまり良くないが手はワルくないので足置きを慎重に行えば大丈夫。
《7P目 トポの5P目》
傾斜のある垂壁を登って途中からカンテ右に移り易しいフェイスを登る。カンテはあまり早く右に回り込もうとすると難しくなるような気がする。
《8P目 トポの6P目》
右上に見えるハングの切れ間を登ると緩傾斜になるがプロテクションは取りづらい。私は結局ノープロで行ってしまった。リングボルト2本の終了点で切ったが、そこからもう少し左に行くとハンガー2本の終了点があるのでそこで切っても良い。
《9P目 トポの7P目》
左上に見えるリッジ状の左裏の凹角を登る。ここは意外とホールドが乏しく難しく感じた。凹角を越えたら緩傾斜帯を中央バンド手前まで。
《10P目 トポの8P目》
ここはコンテで行った。中央バンド対岸の壁に見える右上しているバンドの取り付きに向かって進む。右下にもバンドらしきものが見えるがそれは間違い。
《11P目 トポの9P目》
右上しているバンドをひたすら右上する。残置物だけでプロテクションを取るとランナウト気味になるが、カムも使えばそこまでランナウトって感じではない。
《12P目 トポの10P目》
真上の凹角を登る。凹角が切れるあたりはやや右巻きで登った。トポでは最後バンドを右上と書いてあるが、どちらかというと左上気味に行った気がする。
《13P目 トポの11P目》
パノラマトラバース。12P終了点から左に5mほどトラバースすると凹角状になる。それを2mほど登ると左にパノラマトラバースが現れる。凹角状を登らずそのままトラバースもできそうなラインが見えるがそれは間違い。パノラマトラバースは途中でやや薄被り気味になる。ここはややクライムダウンして行けば問題ない。
《14P目 トポの12P目》
凹角からスタートして左のフェイスも使いつつ凹角を越える。緩傾斜帯になったらやや左にラインを取りつつ50mロープいっぱいまで伸ばすと、緑のロープがかかった松の木に着くのでここで切る。
《下降》
14P終了点の松の木からほんの1mくらい上がったところからひたすら左にトラバースするとオレンジテープが見える。かなり藪々だがオレンジテープを追いかけるとチョークバックがぶら下がった松の木に到着する。松の木右手に踏み跡があるのでオレンジテープやフィックスロープを頼りに下れば小滝川に出る。水道管の橋を渡り踏み跡を辿れば車道に出れる。
《感想》
6時過ぎに行動開始して登攀開始はだいたい7:00。14P終了がだいたい15:00。登攀時間は約8時間かかっている。(アップした写真の時間はカメラの設定ミスで変な時間になってます)初見だったのでピッチごとにトポや他人の記録を見る、ルーファイに悩む、土斜面がコワくてもたつくなどもあったが大きなトラブルはなかった。今回運良く下降路をすんなり見つけることができたが、下降路探しに時間がかかったとしたらビバークもあったかもしれない。
この時期は明るくなるのも遅くうす暗いうちは寒く岩も冷たいので、渡渉が可能であるならもう少し早い時期にトライした方が余裕が持てたかも。
ルートは全体的にトラバース系のライン取りが多い。そのためフォローだからといって墜落はできない。フォローがプロテクションを外してからトラバースする場面もあるので、その場合はリード以上のリスクを課せられることとなる。
カムは小さいサイズは使わないという記録が多く0.4〜2しか持って行かなかったが、0.2や0.3のサイズがあればという場面も実際あった。
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