20251102 黒伏山南壁中央ルンゼ8、9ピッチ

- GPS
- 13:27
- 距離
- 10.5km
- 登り
- 3,319m
- 下り
- 3,318m
コースタイム
| 過去天気図(気象庁) | 2025年11月の天気図 |
|---|---|
| アクセス |
写真
感想
三連休、東北はいまひとつの天気予報。計画していた焼石連峰の猿岩は延期したものの、先日、やり残した黒伏山のラスト2ピッチが気になっていた。
当日朝の予報を見ても微妙、とりあえず現地へ向かう。道中の水たまりと小雨に気分がどんどん盛り下がる。現地の駐車場で、あらためて天気予報を確認すると、これから好転する予想で、日中帯は持ちそうだ。ところどころ青空ものぞき始めた。岩が乾く可能性は限りなく低いが、とにかく現場まで行ってみることにする。
まずは登山道から1,185ピークを目指す。ピークからは、尾根沿いの踏み跡を、軽く藪こぎして進む。GPSと踏み跡を見ながら、9p目の終了点を目指して崖側に下りた。灌木のなかで、それらしい岩陰を探すも、終了点は見つからない。
徐々に傾斜がキツクなってきたので、念のため懸垂下降に切り替える。途中、右側に、開けた岩場と、立派な終了点が見えたので、手ごろな木の根に降り立つ。藪を掴みながらトラバース気味の懸垂で、そのビレイステーションに降り立つ。さらに懸垂で降りると、前回、敗退した7pの終了点だった。
登攀を開始、8p、9pを登る。計画では各1時間のつもりが、1時間40分かかった。岩が濡れており、水もチョロチョロ流れているような状態で、難しいところにはボルトが密に打たれており問題ないが、逆に簡単なところはランナウト気味になるので、かなり慎重に登った。9割方は、アブミを含めた人工登攀。
9pの終了点は、下から登ってみると、すぐ見つかった。真下が断崖絶壁になっているので、上からだと、人間も動物だから、見つけるのが難しいのかもしれない。
トップアウトするか、懸垂下降で降りるか迷ったが、どうせなら、3pの残置を回収したいと思い、懸垂を選択。50mだとロープが引けるか不安なので、無難に25mで刻むことにした。
前回と違い明るいので、終了点が良く見える。9、8、7、6・・・と順調に下るが、ムンターでの懸垂はキンクがひどく、徐々にスピードダウン。
撤退用なのか、通常の終了点以外にも、懸垂用の残置スリングがかかっている支点があるので、それを利用したのだが、3pの終了点が近すぎてスルーしたところ、ロープが足りなくなった。こういうとき、ルベルソなら簡単に登り返せるのに・・・。キンクも含め、ムンターでの懸垂は、やはり緊急時に留めておいたほうがよいようだ。このあたりであたりが暗くなり、雨がザっと降りはじめる。
仕方なく、近くにあったリングボルトと、手がかり用?のスリングを懸垂支点にする。残置を回収に来たのに、また残置はしたくないので、直掛けにするが、これが失敗。次のビレイステーションまで下りてみると、ロープが引けない。仕方がないので、残ったロープでリード、何メートルか登り返してロープを引っ張ってみると、メチャクチャ渋いが、奇跡的に動いた。ゼイゼイ言いながら、なんとか最後まで引き切った。ラペルリングと違い、リングボルトのような細いリングだと、ロープが変形して抵抗になるようだ。
そこからは懸垂一回で地上、6時過ぎだった。トップアウトしていれば下山している時刻だが、残置の回収はでき、いろいろ身をもって学ぶこともできたので、とりあえず良しとしたい。
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