お役所仕事の立入制限による罪恵庭岳-ヤマレコ

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更新日：2025年05月19日　訪問者数：283

お役所仕事の立入制限による罪恵庭岳

そもそも規制できるの？

やろうと思えばできる。

災害対策基本法第63条、自然環境保全法第19条、自然公園法第13条、自治体による条例etc…

災害対策基本法での立ち入り規制:浅間山、雲仙普賢岳、桜島など
自然環境保全法での立ち入り規制:南硫黄島
自然公園法での立ち入り規制:なし
自治体による条例での立ち入り規制:谷川岳

破ったら罰則あるの？

ある。

災害対策基本法:10万円以下の罰金又は拘留。
自然環境保全法:最大6か月以下の懲役又は50万円以下の罰金。
自然公園法:6か月以下の懲役又は50万円以下の罰金。
自治体による条例:群馬県谷川岳遭難防止条例の場合、3万円以下の罰金。

実際破って罰則受けた人はいるの？

わからん。

少なくともググって調べてもでてこない。
そもそもどうやって対象者を捕まえて、罰則受けさせるのだろうか。

じゃあこういう決まりなんて意味ないんじゃないの？

ある。

少なくとも国や自治体はこういう姿勢をとってますよ、というポーズは取る必要がある。
谷川岳を例にとってみても、遭難死者数がギネス記録になっているという不名誉に対して
なにもしないというのはあまりにもお粗末だ、というのが実情だろう。

本題恵庭岳

調べればわかるので端折るが、当初山頂周辺が立ち入り禁止になってたが
途中から立ち入らないようにしましょうという勧告になった。
しかしながら曖昧な対応のせいで山頂への立ち入り禁止のはずが、
恵庭岳に登った奴は叩かれるという状況になったわけだ。

関係各所は知ってか知らずか自分達の手を汚さずに衆人環視を用いて
事実上の入山規制を行っているともいえるかもしれない。

情報提供の杜撰さ

恵庭岳に関してはこれにつきるだろう。
山頂の崩落危険地帯ってどこだよ？てのがまず。
調べても地図でここ！ってのがわかるようなものがまったくない。

当時の北海道新聞の記事では平成13年7月に千歳市山岳遭難救助隊が崩落を確認。
また石狩森林管理署、北海道地方環境事務所、千歳市山岳遭難救助隊、千歳山岳会の4者による
平成23年9月の調査では更に崩落が進んでいる、との声明を出したがそれ以降音沙汰がない。
それなりの頻度で調査したうえで危ないからダメ、ならまだ納得いくだろうが、
ろくに調査もせずに10年強も規制をかけてるのは怠慢以外の何物でもないだろう。
仮に調査してたとしてもそれを情報提供してないのならやってないのと同じである。

おわりに

もっと関係各所でコミュニケーションとれと。

恵庭岳について調べると前記の法令による規制だなんだがでるが、
今回の問題の本質ではないことがわかる。
誰かが音頭取って事に当たればすぐに解決するだろうにそうしてないのが一番の問題だった。

なんとなく危険だから入るなと言ったけど、なんとなくな情報だから正しいリスクが伝わらず侵入する。
で第三者がなんとなくな情報でそれを叩く。よくある日常である。

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