雨乞岳


- GPS
- 06:15
- 距離
- 18.3km
- 登り
- 1,534m
- 下り
- 1,503m
コースタイム
雨乞岳登山口 09:45
ホクギノ平 11:30-11:40
雨乞岳 12:50-13:00
水晶ナギ(手前) 13:25-13:30
ホクギノ平 13:55-14:00
雨乞岳登山口 15:00
石尊神社 15:05-15:20 (社務所前)
サントリー白州入口バス停 15:35
天候 | 晴れ時々曇り、ただし上のほうは終始曇っていました。また冷たい風が強く、何か羽織らないと寒かったです。 |
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過去天気図(気象庁) | 2011年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
韮崎駅 08:40-(山交タウンコーチバス)-09:18 松原上バス停 (帰り) サントリー白州入口バス停 15:46-(山交タウンコーチバス)-15:58 小淵沢駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
●雨乞岳登山口〜ホクギノ平 緩やかな傾斜がずっと続いて、息が乱れることもなく一定したペースで歩き続けられる、なかなか優しい道でした。 道自体が明瞭なばかりか、道標も頻繁に見るので安心して歩くことができます。また最近の登山地図に「荒れ始めている」と書かれていますが、そんな様子も特に感じませんでした。 ●ホクギノ平〜水晶ナギ分岐 引き続き穏やかな道ですが、やや不明瞭な箇所もあり、登りの時は途中で1度道を外しました(すぐに復帰できた程度のものです)。ただし下りの時は、その箇所も特に分かりにくさは感じませんでした。 ●水晶ナギ分岐〜頂上 標高差で250mほど、容赦のない急登が続きます。 傾斜が急なだけではなく、踏み固められていない土の上には草も絡んでいて、少しでも湿っていれば滑って満足に歩けなくなりそうなので、下りでは要注意です。でも幸い、この日は良く乾いていてくれました。 また頂上には、登山道を示す案内標識がなかったように思います。来た道を引き返すのならともなく、そうでない場合は下り始める方向を慎重に見定める必要がありそうでした。 |
写真
感想
韮崎駅から下教来石行きのバスに乗って、終点の2つ手前の松原上バス停で降ります。サントリー白州蒸留所のすぐ近くです。
奥のほうまで家並みが続いている鳥原集落を抜けて石尊神社の前まで来たところで、初めて雨乞岳への道標を見ました。そしてその道標通り、神社前を左折してほんの100mほど進むと、そこが登山口です。
登山口に入るとすぐに、クマ出没の警告を見ます。
でも歩き始めると落ち葉が厚く降り積もった道がどこまでも続いていて、落ち葉を踏みしめる一歩一歩ごとに、ザックザクという音がかなり大きく響き渡ります。
これでは明らかにクマ鈴など不要と思われたので、何も付けずに登っていくことにしました。
登山道は緩やかな傾斜がずっと変わらずに続いて、穏やかそのものでした。ほとんど息が乱れることもなく一定したペースで歩き続けられる、なかなか優しい道です。
落ち葉が鳴らす心地良い音とともに、まばゆい新緑の中を進むので、足取りも自然と軽快になります。これだけの落ち葉があれば、秋の彩りもきっと素晴らしいことでしょう。
難点はと言えば、景色らしい景色がほとんど見られず、似たようなジグザグの繰り返しが単調に感じたことと、そんな道がダラダラと続く展開に、休憩するきっかけがなくて困ったことでした(笑)。
標高1600mのホクギノ平に到着するまでの、850m近い標高差を登っている間、道の様子には結局ほとんど変化がなかったことになります。
三角点への標識が出ていたのでその方向に少し道を外れると、三角点まではほんの数十秒の距離でした。
ホクギノ平の先は道幅の狭い普通の登山道に変わります。引き続き穏やかな道で、アップダウンを繰り返しつつも、トータルでは少しずつ登っていくような感じでした。
水晶ナギへの分岐点まで来ると、いよいよ前方には雨乞岳が大きく立ちはだかります。相当な高低差が感じられる上に、かなりの急登なのも良く見て取れており、すでに1000m以上を登ってきた疲労感の中で見るには、あまりにげっそりする眺めでした。
その最後の登りに入ると、それまで緩やかだった道が容赦のない急登に一変します。路面の様子も、登山「道」というよりは、すごく明瞭な「踏み跡」といったレベルのものです。
手を使わずに登れるギリギリの傾斜がある急斜面を、ジグザグを描くこともなく直線的に登り詰めるという、あまり歩かれいてないマイナーな山ならではの強引な道筋でした。
途中で小刻みに息を整えつつ、それでも喘ぎ喘ぎに登って、ようやく頂上に到着です。
さほど広くない頂上には、山頂標識のほか山梨百名山の標柱と三角点がありました。
東側から南側にかけて展望が開けていて、甲斐駒ヶ岳や鳳凰三山をやや遠目に仰ぎ見られるほか、その左に雁ヶ原が白く輝く日向山や、さらに左には北杜市の街並みを見下ろすことができます。
先客は2人だけで、どちらも単独行の方々だったので、静かで落ち着いた頂上でした。
ここで時間を計算すると、もし快調に下ることができれば、15:46発の小淵沢駅行のバスに間に合わせられそうと分かりました。
それを目標にして、休憩を10分で切り上げて、そそくさ下り始める形になりましたが、そうでなくても風が強くて寒かったので、あまり長居はできそうもなかったです。
帰路の途中で水晶ナギに寄ってみることにして、やや不明瞭になる箇所もある踏み跡を5分ほど追っていくと、白い砂丘のような所に出ました。
事前にウェブで見ていたよりも規模の小さいのが気になりつつも、さらに先の様子を窺ったところ道が途絶えているように見えたため、そこが水晶ナギだと思って写真を撮って引き返しています。
ところが、やはり気になって仕方がなかったので、帰宅後に調べてみたら、その先にもっと大規模な白ザレがあって、そっちが本物の水晶ナギと分かって愕然としました(もう苦笑するしか)。
せっかく雨乞岳に登っておきながら、水晶ナギを見ずに帰ってしまったのは、大失態と言わずに何と言いましょうか。
あとは往路を飛ばして引き返して行きます。
傾斜が緩やかで楽に登れた道は、下りにとっても快速ロードでした。駆け気味に下っても、大量の落ち葉がクッションとなって、ほとんど膝などへの負担を感じることもなく、気分良く下っていけるのです。
またこれだけ長い道のりの間、浮き石を全く見なかったのも特筆すべきだと思います。このため足を取られて転ぶ心配もなく、所々で落ち葉の下に隠れている木段に少し注意すれば良いだけでした。
さすがに足首まで埋まる道を落ち葉を蹴散らしながら歩くので、ローカットのシューズの場合にはスパッツ必携です。
最後に時間が余ったので、登る時に前を素通りしていた石尊神社に寄ってみます。
が、1600mをハイペースで登り下りしてきた後のこと、社務所前までのたった30mほどの石段登りでもう息も絶え絶え。
本殿へはさらに急になる石段をまだ50mは登るようなので、あっさりと諦めました(ここは現地で苦笑)。
サントリー白州蒸留所近くのバス停から乗った「清流と甲斐駒ヶ岳周遊バス」は、先客がわずか2人という寂しい車内でした。
さらに小淵沢駅からは、乗車券だけで乗れる「ホリデー快速ビューやまなし」や特急「はまかいじ」が運休中で、特急「あずさ」と鈍行しか選択肢がない状況。
そんな運行本数が少ない中なのに、「あずさ」号は拍子抜けするほどガラガラで、しかも甲府から先でも空席が目立ったままなのは驚きでした。
震災後の自粛ムードによる行楽客の落ち込みは、5月になってもなお深刻なようです。
詳細な記録のページ
http://cellist.my.coocan.jp/yama/mt2011_04_06/mt2011_04_06.html#20110514
写真主体のブログ版
http://cellist.blog.ss-blog.jp/2011-05-14
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