八子ヶ峰・霧ヶ峰〜スノーシューで月明りの中、歩いてみた[スズラン峠-八子ヶ峰==車山肩-車山乗越]


- GPS
- 16:00
- 距離
- 4.0km
- 登り
- 212m
- 下り
- 195m
コースタイム
=八子ヶ峰=
23:30 スズラン峠 P
↓ 0h30
00:00 ヒュッテアルビレオ
*八子ヶ峰散策
01:20
↓ 0h30
01:50 スズラン峠 P
*白樺湖に移動し車内で仮眠。
=霧ヶ峰=
04:20 車山肩 P
↓ 0h40
05:00 車山乗越
05:10
↓ 0h30
05:40 車山肩 P
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
アクセス道路はアイスバーン状態。 鹿の群れやキツネなどが道路を横断しており、そちらの方が気を使いました。 駐車場はスズラン峠の駐車場を利用。駐車場は圧雪されておりスタットレスでしたら問題ありませんでした。 ●霧ヶ峰 アクセス道路は先週と変わらずアイスバーン。 駐車場は車山肩の駐車場を利用。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
●コース状況 ・八子ヶ峰 ヒュッテアルビレオまではトレースがしっかりしており踏み固められている状況でしたので、スノーシューがなくても大丈夫そうでした。 アルビレオから先はトレースが消えており、スノーシューがないと厳しいと思います。 ・霧ヶ峰 1週間前に歩いた時はフカフカのパウダーだったのですが、車山肩-車山乗越間は踏み固められておりスノーシューは全く必要のない状況でした。 |
写真
感想
=月明かりの中をスノーシューでひとり歩き=
八子ヶ峰と霧ヶ峰にスノーシューに行ってきました。
先週、霧ヶ峰に行ったばかりじゃんという声が聞こえてきそうですが、今回行った時間は、、、、真夜中。
何故、そんな時間になったかと言いますと。。。
=夜だけ晴れ予報…=
元々の計画では6日の昼間に普通にスノーシューを上高地か乗鞍あたりでやろうと思っていたのですが、6日は昼前から急激に天候悪化との予報が出ており、「こりゃだめだ」と中止にしようと思ったのですが、「急激にって事はそれまでは大丈夫?」と思い天気を調べてみると各社とも晴れ予報。
さらにGPV気象予報で詳しく雲の流れ予想もチェックしてみると、長野県の中部あたりは5日の夜から朝方にかけて雲がとれる予報に。
「これは、、、その時間に行けって事か?」
とそんな脳裏に浮かんだのは、ムーンライトスノーシュー。
ムーンライトスノーシューとはその名の通り月明かりの中スノーシューで歩くというもので、八ヶ岳周辺でツアーなどで行われているのを知ってはいたのですが、ツアーはどうも性分に合わない為、機会がないままだったのです。
「これは、もしかしてチャンス到来??この機会を逃しては!!」
という事で急きょ計画変更、ムーンライトスノーシューを決行する事にしたのでした。
ナイトハイク自体は以前、富士の樹海で友人(t2mountその他)とグループツアーに参加して経験した事があったのですが、雪山のナイトハイクは初。しかも今回はひとりという事でどこを歩こうかと悩みましたが、
・以前歩いた事があるルート。
・スノーシューに適したなだらかな斜面で、トレースがついていると予想され道迷いの危険性が少ないルート。
・車で登山道入り口まで直にアプローチできる所。
等など考えた結果、昨年秋に歩いた八子ヶ峰と、つい1週間前にも歩いた霧ヶ峰に決定。ザックをパッキングし松本の実家に帰り、実家から出動する事に。
=夜の森は動物のもの=
松本の実家に着くと母が空を見上げ、「曇ってるよ。ほんとに行くの?」と心配な様子。気持ちはわかりますが、『20時くらいから雲が取れてくるから大丈夫だよ』と言うと、ほんとに20時くらいから雲が取れて星空に。「エスパーかよっ!」という感じでしたが、GPV気象予報のおかげです。
という事で予定通り出発。車でスズラン峠に向かいます。
スズラン峠に向かう道は途中からアイスバーンに。アイスバーン自体は問題なかったのですが、途中、鹿の群れが道路を横断していたり、キツネが飛び出してきたりで、「夜の森は動物のものなんだなぁ」という感じでした。
そんな夜の雪道を車を走らせスズラン峠に到着。当然ながら他に誰もいません。
さすがに夜の森は少々心細く、車のラジオのボリュームを上げたり無駄にひとり言を言ったりしながら準備を整え、いざ出発っ!!
=月明かりの雪原にたったひとり=
昨年の秋に一度歩いているとはいえ多少の不安はあったのですが、スズラン峠から八子ヶ峰への道は予想した通りトレース跡があり道迷いの心配なし。
歩いているうちに心細さも自然と消え、夜の森にすっと引き込まれていく感じでした。
青みを帯びた夜空に浮かび上がる葉を落とした枝のシルエット。
月明りを受け弱弱しく光る星。
そしてたどり着いた八子ヶ峰の丘に広がる光景は、月の光に照らされぼんやりと鈍く光る雪原が広がる、ただただ静寂の世界でした。
自分以外、誰もいない世界。
時がとまっているように見える一方で、月の光を遮る雲の流れでめまぐるしく雪原の色が変わる。
いやぁ、やられました。普段見ている日の光の森とは全く違う光景にK.O.でした。
なんといいますか、視覚だけに頼る事ができない夜の森においては、身体のすべての感覚が外に対して開かれ反応する感じがし、その反応が心地よくもあり少し怖くもあるという、とても不思議な経験でした。
=月の砂漠=
そんな不思議な感覚の中、さらに八子ヶ峰を奥にと思ったのですが、トレースが途中で消えてしまい、スノーシューでもかなり沈み込む状態に。カメラをつけた三脚を手に持ってのラッセルはちと大変でしたので無理をせず八子ヶ峰を後にし霧ヶ峰に向かう事に。
白樺湖の湖畔で少し休んだ後、ビーナスラインを走らせ車山肩に到着。
先週来た時は、青!白!以上!!というピーカンな天気だったのですが、月も沈みかけた夜なお深い霧ヶ峰の景色は、色をなくした鈍く光る雪がまるで砂漠のようにも見え、♪月の砂漠を口ずさみたくなるような世界でした。
月が沈みあたりが暗闇につつまれる頃に車山乗越に到着。そこから車山山頂に向かう事もできましたが無理は禁物です。
月が沈み輝きを増した星空の中を車山肩まで戻り、今回のムーンライトスノーシューは無事終了となりました、
=まとめ=
以前行った富士の樹海のナイトハイクは、樹海に流れる得体のしれない空気の重さに、夜の森を楽しむというより恐怖心が先行し「これじゃナイトハイクじゃなくて単なる肝試しだよ…」という感じで、「すいません、これ以上は許して下さい…」という感じだったのですが、蓼科の森は昼間もそうですが夜も雰囲気が軽く空気が澄み切っている感じがして、一人で森の中を歩いていても不思議と恐怖心は感じませんでした。
とはいえ冬の夜の森。月が雲に隠れていまえば真っ暗闇です。トレースを見失えばどこに向かえばいいかもわからなくなります。そのため、そのルートを歩いた事があり地形を把握している事、少しでも天候が悪い時は中止する事、ヘッドランプの予備の電池を携帯するなどなど入念な準備が必要かと思いますが、たまにはちょっと変わった山歩きをしたいという方には、ムーンライトスノーシューおすすめです!
コメント
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こんにちはzawadaさん
すっかりスノーシューにはまってるみたいですね
しかし困りますなあ〜、こんなに楽しいレコ読んじゃうと
私もスノーシュー欲しくなっちゃうじゃないですか
安物スノーシューを仕入れる覚悟は半ば決まってきました。
zawadaさんのレコのせいなのでデビュー戦のお勧め場所を
教えて頂きますからねっ
「買った以上、元をとってやるっ!!」
という勢いで頑張って行っている感じです
ほんとはmuscatさんの様に冬山装備を一式そろえたかったんですが、冬靴+アイゼンまで
スノーシューぜひぜひ。まぁ今回のルートはかなり踏み固められていたので、正直スノーシューじゃなくても大丈夫でしたが、 履いているとどこにでも足を踏み出せるという安心感はある感じがします。
デビュー戦の場所ですか?
そんなデビューしたばかりの僕には荷が重いですよ…
ですが確実に言えるのは天候第一。スノーシュー歩いていて楽しくてなんぼだと思いますので、いくつかの山域でプランを練っておいて、当日の天候と相談してチョイスするのがいいかと思います
muscatさんのスノーシューデビュー、楽しみにしてます!!
zawada さん こんにちは!
超・カメレス
インフルエンザA型に感染してしまい
zawada さんもお気をつけください
と・こ・ろ・で・・・
何度でも行きたい「霧ヶ峰」
これまた「すんばらすぃアドベンチャースノーシュー
いやいや何ともこんな楽しみ方を存分に堪能されて、何とも羨ましい限り♪
実にすんばらすぃです
レコを読んで詳細な内容に、自分が歩いているような感覚におちいってしまいました。
おかげさまで、なんとも幸せな気分になりました
素敵なレコに感謝です。 ありがとうございました。
コメント恐縮です。
なんとインフルエンザでしたか。
belugaさんや娘さんは大丈夫ですか?
今年は爆発的に流行しているみたいですね
予防接種は受けてはいますが、あまり当てにはできなさそうですね。気をつけねば…
今回はちょっと趣向を変えた山歩きとなりました。
夜の雪山は雪が音を吸収するせいか、本当に無の世界という感じでした。
木々も葉を落としているので月
とはいえ好条件が当てはまってというのが大前提ですので、無茶はできませんが。
機会があったらまたやってみたいと思ってます
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