天狗岳(稲子湯から)〜雷雨に捕まった!


- GPS
- 09:40
- 距離
- 15.3km
- 登り
- 1,325m
- 下り
- 1,317m
コースタイム
天候 | 曇り時々晴れ後雷雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
梅雨時なので登山道のあちこちが沢状態になっている。泥で滑りやすいところは要注意だが、全体的によく整備されている。天狗の奥庭は大きな岩が多くバランスを崩さないよう注意が必要。 稲子湯旅館脇に登山ポストあり。 |
予約できる山小屋 |
黒百合ヒュッテ
|
写真
感想
梅雨の晴れ間に八ヶ岳・天狗岳へ。
昨年8月に登ったときはガスで眺望が全く得られなかったので、今度こそはとの思いを込めるが、佐久南ICを降りて八ヶ岳方面を見ると上は雲が。稲子湯駐車場もやはり曇り。ほかに止めてある車はなく、どうやら一番乗りらしい。旅館のフロントで駐車料金を払い、スパイク地下足袋を履き登山道に踏み込む。
樹林帯を15分、林道を2回横切ると駐車場に出る。ここまでは舗装道路を車で来られるらしく、さほど広くない駐車スペースに10台ほど止まっている。誰しも駐車料金は払いたくないか。なるほど。
未舗装の林道と登山道を交互に歩き次第に高度を上げていく。こまどり沢の名のとおり、コマドリの声があちこちから聞こえる。先行していた50人ほどの中学生の団体が道を開けてくれる。聞けば夏沢峠に向かうとのこと。
ガスが次第に濃くなってきて湿度が高い。汗がしきりに流れる。昔は森林軌道があったらしく登山道のあちこちにレールが残っている。手元の高度計が2千メートルを超えるとみどり池に出る。ほとりにあるしらびそ小屋はこじんまりとした山小屋。晴れていればここから天狗岳が見えるらしいが、今はガスの中。
樹林帯を進んで行くと中山峠への分岐。ここから再び登りが始まる。しかしガスは濃くなり雨までぱらつく。湿度も高く汗だくになりながら次第に急角度になる傾斜を上がっていく。鎖のある岩場を上がると中山峠、稜線沿いの登山道にここで合流だ。
左に行けば天狗岳への近道だが、直進して黒百合平へ。空が明るくなり、見上げると晴れ間が見え、ようやくテンションが上がってくる。木道の両側にイワカガミ。しばらく行くと黒百合ヒュッテ。ここでトイレを拝借(200円)して天狗の奥庭へ。積み重なる大きな岩を乗り越えてピークに上がると目の前に池、その向こうに天狗岳がガスの切れ間に見える。足元の黄色い花はミヤマダイコンソウ。
ここで丸五実用地下足袋(スパイクなし)に履き替える。岩をグリップする感触が心地よい。岩に描かれたペイントを頼りにルートをたどる。八ヶ岳の縦走ルートらしく、平日というのにかなりの人に行き合う。
小さなアップダウンののち、天狗岳への最後の急登に取り付く。ザレた足元に注意しながら上がっていくと東天狗の頂上。ここで昼食。ガスは相変わらずだが、切れ間から中山、西天狗、根石岳、硫黄岳の爆裂火口がチラチラ見える。
腹ごしらえの後根石岳に向かう。東天狗頂上直下はやせ尾根だが、このぐらいの高度感なら高所恐怖症でも大丈夫。本沢温泉への白砂新道分岐を越え登り返すと根石岳。眼下に根石山荘が見える。ここで水を補給させてもらい(無料)、登山道に戻ると、両側のロープで区切られたところがコマクサ保護エリアらしく、ところどころにコマクサが。少し早かったらしく咲いているのは数株だけだった。
さらに登り返し、樹林帯に入るとオーレン小屋への分岐。左の夏沢峠に向かい樹林帯の尾根歩き。イワカガミ、そして線香花火みたいな小さい花が多い登山道。夏沢峠方向から遠く賑やかな複数の声、ホイッスルの音。はてこんな山奥で運動会でもあるまい、さては狐狸妖怪の類-などということはなく、前から歩いてきたのは朝、追い越してきた中学生たち。聞けば本沢温泉を経て夏沢峠に上がり根石山荘に向かうとのこと。
ほどなく夏沢峠。山小屋が2軒、飲み物だけでなくラーメンやカレーも食べられるようだ。直進すると硫黄岳だが、本沢温泉に向かい、左に降りていく。樹林帯のなかだが、日差しが出てきたので思いのほか明るい。右に目を上げると硫黄岳の爆裂火口が大きく迫る。硫黄の匂いがする沢に出ると「露天風呂」の案内板。登山道から分かれて川原に下りていく道をたどると、川のほとりに露天風呂があるようす。脱衣所も壁もない究極の混浴露天風呂というのは本当らしい。
登山道に戻りさらに降りると本沢温泉。休憩して水をいただく(無料)。ここから本沢温泉入口への林道をしばらく下って、みどり池への分岐を左に曲がる。登山道は少しの登り返し、周囲は相変わらず樹林帯。やがて平らになると、あちこちに沢が流れ小さな橋をいくつか越えていく。日当たりのいいところはクリンソウのお花畑、目を楽しませてくれる。
中山峠への分岐に戻ってくると、いつの間にかあたりが暗くなっている。雨の予感に足が早まる。みどり池を通り過ぎ、樹林帯の急な下りを降りていくとさらに暗くなっていく。ヘッドランプを取り出し装着。サワサワと雨音が聞こえ始め、雨合羽を着込むとポツポツ降り始めた雨が本降りになり、雷鳴も聞こえ始める。
気は焦るが、駐車場はまだ遠い。だんだんと小川のようになっていく足元を気にしながら、舗装道路に出る。ここから林道を通って、稲子湯駐車場にようやく到着。
雨には降られたけれど、天狗岳から気持ちの良い尾根歩き、コマクサも見られたのでまずまずの山行だった。
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