山行記録: 安達太良山域／東鴉川

記録ID: 226425

全員に公開

沢登り

磐梯・吾妻・安達太良

安達太良山域／東鴉川

2012年09月17日(月) [日帰り]

福島県

kamog その他1人

GPS: 09:22
距離: 6.7km
登り: 722m
下り: 659m

アクセスを調べる my出発地登録

標高グラフを拡大

コースタイム

R115路肩スペース7:45－
7:53東鴉川橋－
8:38標高1220m辺り3段30m大滝
（落ち口まで登り撤退後、左側高巻き）
10:43大滝高巻き終了－
14:18標高1460m二俣－
（右沢へ入ってしまい藪漕ぎをして左沢へ戻る）
14:51登山道－
15:13笹平－
15:39箕輪山（1728m）15:55－
（横向温泉方面へ）
17:07箕輪スキー場駐車場＝
（デポしておいた受講者さんの車で115号へ戻る）＝
岳温泉／岳の湯（入浴）

天候	朝方まで雨　日中は曇り
過去天気図（気象庁）	2012年09月の天気図
アクセス	利用交通機関：自家用車国道115号（新道）／東鴉川橋500m東側の路肩スペースアクセスを調べる my出発地登録
コース状況／危険箇所等	マウントファーム登山学校　http://mt-farm.info/ ■東鴉川（ひがしからすがわ）　地元の方が遡行しているようだが全国的にはマイナーな沢だと思う。　前半は単調なゴーロ歩きだが、右にガレ場を見送ると立派な大滝が　出現し一変する。　中盤は美しいナメ床が続くが、後半は両側から藪が覆いかぶさりだし　遡行スピードを鈍らせる。　登山道に這い上がれば笹原の中の平坦な山並みを登り気持ちがよい。　遡行グレード：2級（大滝高巻きの場合で、もし直登すれば2級上であろう）　①少ない情報では115号線旧道の古い東鴉川橋から遡行を始めているが　　今回はこの旧道が橋の修復工事のため入口、出口とも閉鎖されていた。　　仕方なく115号新道バイパスの東鴉川橋周辺に駐車可能なポイントは　　ないものか探すが、橋の周辺は路肩さえも厳しく、ようやく橋の東側　　およそ500m山側に作業用と思われるスペースを見つけたので　　申し訳なく邪魔にならないよう駐車させてもらった。　　そこから歩いて8分ほどで東鴉川橋に着く。　　手前脇から容易に沢へ降りることができた。　②しばらくはゴーロの登りが続くが、右手にガレ崩れを過ごせば　　正面に大滝が確認できる。　　前衛の小滝を越え近づいてみると2条3段構成のようだ。　　過去の情報には12mと記載されているが、下から落ち口までの落差は　　30mほどあろうかと思う。　　（実際ロープを出した感じも遜色はない。まぁロープスケールではあるが）　　ルートをオブザベして左壁から取り付いてみる。　　中段あたりで2ヶ所リスにハーケンを打つが結構よく決まる。　　さて上段落ち口が核心であろうと目論んでいたが実際その通りであった。　　滝のさらに左はスラブ壁にブッシュが間隔を置いて生えているが　　ブッシュもやや脆くモンキークライムをするには心許ないし　　おそらく上部のスラブ壁は際どいように見える。　　迷った挙句、流芯側を登る。しかし岩はヌメっている。　　ハンドサイズのクラックに最初は左手でジャミングしてから　　流芯の中の横カンテを右手に、テラス状へ右足でハイステップを　　かまそうと試みたがジャミングが外れそうでバランスが悪い。　　左足のスタンスがあれば蹴り足になるのだが、ヌメヌメ垂直の壁しかない。　　おまけに頭からドッカブリのシャワー状態。　　ちょうどクラック内に小石が挟まっていたので、左手をジャムから　　小石ホールドに切り替える。　　が、荷重をかけないよう意識して持った小石が崩れてしまい　　右手右足のフラッキング状態になって敢え無くフォールしてしまった。　　5m下のテラスまで不甲斐なくも転がる。　　ハーケンがしっかり効いていたのが救いだった。　　フォロワーのことも考えハーケンはあとで回収としクライムダウンする。　　高巻きは左側の笹ブッシュを頼りに滑りやすい斜面を左斜上して　　壁のなくなった辺りから尾根状を登る。　　落ち口を下に見過ぎてから急な斜面を笹頼りに下り、最後は窪を下りて　　沢に戻った。大滝落ち口20m上流くらいだ。　　左岸側の太い木にロープを掛け、ラペルと登り返しでハーケンを回収。　　随分ここで時間を費やしてしまった。　　登り返しの際ルートを探ったが、先ほどのテラスへの乗り込みと　　その上の一歩をクリアすれば登れるであろう。（Ⅳ級＋くらいだ）　　ハンドサイズのカムがほしかった。　③少しで2段20m滝が出てくる。　　こちらは階段状の流芯から右壁を登れる。（Ⅲ級）　　この滝の上で水量比10：1の二俣となるが右俣は案外わかりづらい。　④沢は南西向きとなり5m滝、次に2段8m滝（左から取り付き流芯登る。　　Ⅲ級－）と続く。　　この辺からナメとなり、3段9m滝（2＋3＋4）。最後の4mは　　左の苔壁バンドを斜上して越した。（Ⅲ級）　⑤2段3m滝は右から笹を掴んでトラバース。　　その後非常に開放的な美しいナメ床が続く。水量が多くなければ絶好の　　休憩ポイント。　　しばらくして下部がえぐれた壁を右手に見てナメ床とナメ滝が連続する。　　先に稜線も見え出しこのまま平和に終わるかと思いきや　　両側から次第に張り出したブッシュが煩わしくなってくる。　⑥4mほどの岩が鎮座したところで沢は二俣となる。　　それまでも沢が二分して二俣かと思われた箇所があったが　　すべてインゼル（中ノ島）であったので、これもそうかと思ったら　　やはり二俣であった。　　間違って右沢へ入るが方向が次第に右へと離れてしまうので　　笹とシャクナゲとが混在する藪漕ぎをして左沢へ戻った。　　左沢も細い流れの両側から藪が覆いかぶさりうんざりしていると　　ひょいと登山道に飛び出し苦悶も終わりを告げる。　⑤笹平までの登山道は笹も刈られており歩きやすい。　　ただそれより下部、塩沢への登山道は自然保護のため整備されておらず　　廃道化しているかもしれないとのこと。　　下山は面倒だけれど横向温泉近くの箕輪スキー場に1台デポした方が　　よいであろう。　　笹平から箕輪山へゆったりとして解放的な登山道を登る。　　箕輪山（1718m）は展望もよく疲れも癒える。　　鬼面山への分岐を分けて横向温泉方面へ下りる。　　ただこの道、ところどころ横に窪があり笹で見えないからはまることに注意。　　またドロ質で滑りやすい箇所もある。 ■入浴　　安達太良山下山後によく使われる岳（だけ）温泉の「岳の湯」。　　入浴料300円。熱めのお湯が好きな方にはお奨め。　　ただし浴場には石鹸しかないので、受付でシャンプーを購入するか　　自前で準備する。　　駐車場は手前80mにあるファミリーマートを左折した派出所の隣で　　数十台は停められそう。