頭布山敗退 からの光兎山
新潟県
ricefieldspk
その他1人 
体力度について
- GPS
- 09:59
- 距離
- 12.7km
- 登り
- 1,236m
- 下り
- 1,228m
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| 天候 | 曇りのち晴れのち小雪 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2020年04月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
踏み跡全く無し。雪も拾えずただひたすら藪漕ぎトラバース。沢下りあり。 撤退決定進路変更後、光兎山北尾根は藪漕ぎとラッセルの繰り返し。P760から先は急傾斜を下り岩稜帯越えで尾根に取付く。 光兎山の夏道は虚空蔵山まで15センチぐらいの新雪。 |
| その他周辺情報 | 女川ハム。 |
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装備
| 備考 | 光兎山への激藪で両足のチェーンアイゼンが外れるが全く気付かず。こういったミスは致命的になる。 |
|---|
感想
頭布山（ずきんやま）。日本山岳会越後支部選定の「越後百山」のうちの一座。「越後百山」著者のランキングでは”A上”にランキングされている難関中の難関。以前から気になっていた。
踏破されているルートは幾つかあるようだがいずれも登山道はない。今回は一般的だとされる藤沢林道からカンニヤ西沢カンニャ越、下頭布経由で頭布山を目指すことにした。ネットを探すと8時間強で踏破する記録も散見される。距離、高低差を見る限り十分日帰り圏内か。問題は季節と残雪、藪の状態だ。
カンニャ西沢経由で踏破した先行者のトラックログを参考に入山。藤沢林道の先は標高400mから450mのラインをトラバースして進んでいる。今回そのルートを参考にしたが、全く踏み跡は無く、どこを行っても足場の悪い密藪で進路はふさがれている。強引にトラバース路を切り開くが、足元も悪く難航を極めた。
枝や根っこを手掛かりに全身を使って進路を開拓するが、ペースは上がらず。次第に腕力や握力が無くなってきた。この状態では無理すれば進めるかもしれないが、下りは危険で帰れなくなると思った。カンニャ西沢手前の尾根で隊長に撤退を提案した。
撤退はやむを得ないとして、問題はどう引き返すかだ。来た道を戻るにしても危険の連続。ならば光兎山を越えて一般登山道に出て下るのが最もリスクが無いのでは、と考えた。で尾根に取付き、藪を漕ぎながら上を目指した。
藪漕ぎのトラバースに比べれば、藪の尾根登りのほうがよっぽどマシだ。これまでよりペースは上がった。P760までたどり着くと絶景が展開し束の間ではあるが緊張から解放された。しかしP760から先も更に困難は続いた。雪崩しそうなクラック、脆い岩盤登り、太く密な藪。クリアするたびに少しづつではあるが明らかに近づくピークとの距離の縮まりがモチベーションになった。
そして光兎山到着。ここまで約6時間かかった。ようやくなんとかなったと安堵した。このとき頭布山はもうどうでもよかった。
P760からの密藪との格闘でチェーンアイゼンが両足外れてしまっていた。全く気付かなかった。従って光兎山からの下りは図らずもノーアイゼンで下ることになった。緊張する場面もあったが、これまでの苦難に比べれば全然問題の比では無い。一般登山道の有難みをあらためて再認識した。
最後、田麦集落へ下山。長い林道を戻り車を回収。藪に何百発もムチ打たれ両腕両足はアザだらけ。いろいろあったが無事で何よりだった。
頭布山はかなりの難関なヤマであることがよくわかりました。今回のルートではよほど条件が良くないと日帰り登頂は難しいと思いました。「藤沢林道カンニャ西沢カンニャ越下頭布経由頭布山日帰り」どなたかの快心の登頂録を期待したいと思います。
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