船形山・後白髪山(定義ピストン) 五度目の正直 R-50-(マイナス)/M-25


- GPS
- 10:53
- 距離
- 27.1km
- 登り
- 1,669m
- 下り
- 1,670m
コースタイム
天候 | 晴、のち吹雪。2-8℃。強風。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
(陸前白沢駅前には何もないが、熊ヶ根駅前にはセブン・イレブンがあるので) 帰りは、定義から市営バス仙台駅前行き。1時間に1本くらい。平日と土曜日は20時台もある。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
かなりツボ足で歩けます。 ただし、標高が低い場所ほど踏み抜きの可能性は高いです。 後白髪山の冬季限定の南尾根は、軽アイゼンとピッケル推奨です。 |
写真
感想
船形山に行って来ました。
「泉ヶ岳の奥に船形山がある。高さはちょうど1500メートル」と父親から聞かされたのは、たぶん小学生のとき。以来、ずっと気になっていた船形山。昔は定義から、定義森林鉄道を使ったり、仙交(仙南交通)小屋を経由して船形に登っていたらしく、クラシカルなアプローチが好きな私としては、やはり一度は定義から行ってみたいところです。
この冬これまで4回挑戦失敗して分かったことは、「ワカンでラッセルが絡むとまず無理で後白髪すら届かない」「ゆっくり行っていると時間切れなので夏道と同じくらいのスピードで」「強風にさらされても萎えない」「想定外の事態にもビビらずに冷静に対処」などなど。結論としては、競馬で言うところの「行った、行った」狙いでありまして、ともかく前半から飛ばして後半のスタミナ切れを気力でカバー、という作戦とはとても言えないやり方がベスト、ということになりました。一応、先日の県境尾根縦走の筋肉痛もビミョーに残っていた(若くないんですね)ので軽量化は徹底し、歩幅を狭くして脚の回転数を上げるという裏技も用意します。自転車で云うところの、重いギアでゆっくり回すのではなく、軽いギアでクルクル高回転させる、いわゆる「ハイケイデンス走法」の山歩きversionです。心臓と脚の付け根に負担は掛かりますが、大腿四頭筋への負荷は減ります。なんだかんだ言って、結局いつもの突撃です・・・。
定義林道入口付近はかなり雪解けが進んでいました。ツボ足で行けますが、標高600以下だと沈むのでワカンのほうがいいかもしれません。標高が上がるにつれてワカン不要、ツボ足で大丈夫なアイスバーンがメインになります。傾斜が急なところもあるので、定義林道4km地点から軽アイゼンを加えました。ともかく脚を止めずに回し続けます。思ったよりも早く2月に撤退を決めた雪庇に上がることができました。雪庇はかなり高さと幅があり快適かつ景色も良く、まだまだ溶けそうにないので後白髪山に興味がある方にはかなりオススメです。ただ、最後の後白髪山の稜線に出るゲレンデ風の南の尾根の傾斜が急で、ここはピッケルがあったほうが良いと思います。私はジグを切ってピッケルで登り、帰りは尻セードで降りました。ここはアイスバーンではなく、尻セードで適度に雪がえぐれて止まれるので安全です。
後白髪山の山頂に至ると、ようやく目標の船形山がハッキリしてきます。右に三峰山、間に蛇ヶ岳を従え、まさに奥座敷のような船形山が横たわります。ペースも悪くなく、天気も良いので「今日はゼッタイ行く」と気合いを入れ直して先を急ぎます。細かいピークを幾つかクリアする度に、少しずつ近づいてくる船形山。確かに舟をひっくり返したようなカタチ。実際に近くで見ると、なんだか変な気分です。蛇ヶ岳以降は、どこを歩いたら良いのかビミョーに良く分からず、アイスバーンを探しているうちに旗坂方面から来たと思われるスノーシューかワカンのトレースに従ってしまいました。
頂上に近づくにつれて、風がかなり強めに。山頂小屋の目の前で、耐風姿勢っぽい格好でしばらく我慢。山スキーの団体さんがいらしたので、変なのがやって来たと思ったかもしれません。なんとか動き出して山頂標識にタッチ。周囲の景色は素晴らしいものでしたが、強風のためすぐに小屋に逃げ込みました。小屋の中でようやく船形山まで来たことを実感しながらも、「ちゃんと帰れんのかなぁ」と不安になります。天気は午後から悪化する、とのことなので、30分休憩で帰路に就きました。
帰りはヘロヘロで、靴擦れに悩まされ、何も考えず、読図もせずに自分のトレースを追います。部分的には往路よりも楽なコースを選んでエネルギーの節約。しかし、後白髪山に戻ってきたあたりから「ゴロゴロゴロ・・・」と雷雲が鳴り、みぞれまじりの吹雪となりました。おかげで3回ほど道を間違え、杉林を突っ切って横川林道に出たりと散々でしたが、なんとか帰ってくることができました。
初めての船形山は、じっくり味わう余裕も無く、今となっては泡沫の夢のようですが、積年の胸のつかえが取れて、自分の中で一つの区切りになりました。次回からは、もう少しマッタリした山行をするようになるんじゃないかと、自分に期待しています。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
こんばんは、derakkumaさん。
相変わらず、絶句の山行内容ですね。お、後白髪とうとう行きましたね、と思うとその後に船形山(?)。雪道25km、日帰りですか〜。1,000m以上登った後白髪山頂から写真11の景色を見たら、行ける気がしないと思います。しかし、往路から船形山頂までいい天気
ただ、小生のようなくたびれたゆるハイカーが下手にまねすると遭難必至で、ちょっと危ないかも。これからは、映画に倣って、R-50-(50歳未満向け。五十歳以上は読むだけ、実践してはいけない)など、レコにレイティングを付してくださいね
odaxさん、こんばんわ。いつもコメントありがとうございます。
今回はbun8ismさんのレコのおかげで後白髪まで登れることが分かっていたので、後白髪まで行ってからが勝負だと思っていました。で、写真11の視界良好の船形が飛び込んできて、「こりゃやるっきゃないでしょ」ってなっちゃいまして。これまでは、「好天で遠くから眺めるか、近くで悪天候で諦めるか」の繰り返しだったので、「頑張れば行けそう」って分かると10歳若返ってました(笑) いや、実際には細かいアップダウンがキツかったんですが、やっぱり船形は特別な山でした。
昔、職場でキング・オブ・エムを越える称号として「ドM王」を拝命したことがありまして、今度から「M-25」(マゾ度25。マゾ度25以下の人は真似をしてはイケナイ)とかレコにレイティングを付けようかと思うのですが、なんだか無料配布の情報誌みたいで格好悪いので、やっぱり遠慮しようかと思います(爆)
odax師匠のように、鳥や花など自然の豊かさに触れたレコにできればと思いますが、まだまだ修行不足です、ガンバリマス(ヽ゜ω゜)ノ
derakkuma さんへ
初めまして。
五度目の正直の達成、おめでとうございます。
日帰りであのルート、凄いの一言です。
本当にお疲れ様でした。
odaxさんとの掛け合いのようなコメントにつられてついお邪魔してしまいました。
R-50、M-25・・・次回から表記必須でお願いします(≧∇≦)
冬季、船形山登頂おめでとうございます。この時期の船形山への日帰り歩行登頂は凄いです。自分も二月に増沢から、歩行しましたが、雪が深くて日帰りでは厳しく途中で残念しました。また、何処かで会えるのを楽しみにしてます。
waqueさんはじめまして。コメント&登頂祝いありがとうございます。いつも拝見させて頂いています。特定の地域に縛られず、神出鬼没なところが羨ましく思っています。今回、改めてレコを拝見し直しましたが、女性単独ではあり得ないレベルの長歩きが凄いです。雪もかなり融けてきたので、waqueさんの本領発揮シーズンが近いですね。
それからRとかMとかの表記のほうですが・・・・・・、了解しました(笑) R指定のほうはderakkumaの独断と偏見で年齢表記とさせて頂きますが、M指定のほうは定義が必要です。そこで、以下のように考えてみました。
●以下にあてはまる場合 1点
・三度のゴハンよりも山が好き。
・夏山よりも冬山が好き。
・泉ヶ岳の表コースを登ったことがある。
・泉ヶ岳の水神コースは、無雪期なら下りのときだけ使いたいと思う。
・栗駒山の中央コースも、下りのときだけ使いたいと思う。
・戸神山に登ったことがある。
・青麻山に登ったことがある。
・薬莱山に登ったことがある。
・関沢駐車場は30台くらい駐まれればいいのにと思う。
●以下にあてはまる場合 3点
・七ツ森はすべて制覇した。
・泉ヶ岳に一日二回登ったことがある。
・黒鼻山まで行ったことがある。
・蕃山や西風蕃山から、萱ヶ崎山、さらに太白山まで縦走したことがある。
・すみかわスノーパークから刈田岳までスノーハイキングをしたことがある。
・冬の笹谷峠だけでは不満だ。カケスガ峰やハマグリ山までは必ず行く。
・二口林道は山形側も舗装されてなければいいのにと思う。
・「定義」を「ていぎ」ではなく「じょうげ」ないし「じょうぎ」と読んでしまう。
・5回に1回は県外に遠征する。
●以下にあてはまる場合 5点
・夏山は原則20km以上歩く。
・雪山よりもヤブ漕ぎが好き。
・夏でも沢登りよりも登山道が好き。
・定年退職後はマタギになりたい。
・「泉ヶ岳よりも北泉のほうが良い」、これは常識だと思う。
・不忘山は硯石から登ってかつ南屏風岳まで行かないと登頂したとは認めない。
・不忘山から雁戸山まで蔵王を縦走したことがある。
・人が多い山に行って渋滞するくらいなら、人の少ない山に行くことに幸せを感じる。
・植林された杉林はすべて営林署が元のブナ林に戻すべきだと思うが、そういう企画があれば自分もボランティアで参加する。
●以下にあてはまる場合 15点
・GPSはいらない。そもそも地図もコンパスもいらない。何度も山に入って山の姿を覚える。
・一度くらいは熊と遭遇して戦ってみたい。
・雪男(イエティ)はいると思う。
・いずれ、宮城と山形の県境はすべて歩くことになっている。もしくは、既に走破済み。
●M度占い 総合判定
・10点以下 あなたはごく普通の一般ハイカーです。このまま常識的な宮城県人としてお過ごしください。
・11-15点 あなたは少しだけMなハイカーです。ひょっとしたらヤマレコ病を発症しているかもしれません。ご注意ください。
・16-20点 自覚症状はありませんが、あなたは明らかにMです。普段から「次は何処に行こうか。行ったことのないコースがいいな」と考えているに違いありません。
・21-25点 あなたはM症候群です。自覚もしています。これ以上Mが進行すると危険ですので、身内の方に知らせて、山歩き回数を減らして貰うようにしましょう。
・26-30点 あなたは根治不能のM病です。どこまでもハードな山歩きを求めて宮城県から飛び出して行くに違いありません。諦めましょう。
・31点以上 あなたは新しい「ドM王」です。ヤマレコのプロフィールには点数表記をお入れください。
・・・・・・こんなカンジでいかがでしょうか? ちなみに私は14点でした(ヽ゜ω゜)ノ
mommutさん、お久しぶりです。コメント&登頂祝いありがとうございます。
今の時期の船形はだいぶ雪が解けてアイスバーン気味なので、思ったよりサクサク進めました。たぶんmommutさんも行けると思います。
一方、2月に升沢から単独で歩いて日帰りは不可能に近いと思います。お疲れ様でした。ラッセル要員が複数いて先頭が空身ラッセルをやって、天気に恵まれて、朝から迷わず進めればなんとかなるかもしれませんが、それでもかなり厳しくて往復12時間以上じゃないかと。
またそのうちお目に掛かると思うので、よろしくお願いします(ヽ゜ω゜)ノ
derakkuma さんへ
重ねてのコメント失礼いたします
M度診断やってみました
これって該当するものがあれば各ポイントを足していく感じで良いのですか?
1点該当が4つ(水神コース下り案、戸神山・青麻山・薬來山登頂)
3点該当2つ(七つ森制覇(でも1日でではないので該当しないかも)、定義のよみ(じょうげって入力しても変換されないんですね!)
5点該当1つ(人が多い山NG。最近山で人に会うと逆にどぎまぎしちゃいます
でした。
なので9点?15点?
すみません、きっとしゃれで考えて下さっただけなのに
真面目に考えてしまいました。
でもよくこんなに沢山のM項目、サクッと考え着きましたね
大爆笑しちゃいました :-
R指定、M度評価付の今後のレコを楽しみにしております
夏の長歩きに慣れている方なら、一念発起すればできると思うのですが、今回の船形レコは宣言通りM-25指定にしておきました。
人が多い山NGはかなりMが進行してると思われます。私もそうなりつつありますが、たまに人の多い泉ヶ岳や蕃山にいってワクチン注射を続けています。七ツ森はもちろん一日じゃなくてOKです。私は笹倉山にお邪魔しただけで、小さいポコポコは一つも登っていません。
普段ヤマレコで皆さんのレコを見ながら、「宮城県の山検定」とかあったらどうなるんだろう、と想像していたのですが、まさかそれが「M検定」になるとは思いも寄りませんでした。加筆修正の要望は、大絶賛受付中です(ヽ゜ω゜)ノ
いや、小生のちょっとしたおふざけコメからど発展して、エライオモロい事になってますね
ともかく、花鳥風月を愛でる善良なるユルハイカーの小生が、kumaさん(長いので省略)や「遅出の長歩きクイーン」waqueさんよりM度が高いなど断じて認めるわけにはいきません!
この続きはkumaさんが責任をもって「Mレイティング導入研究会宮城支部(仮称)」とかのコミュニティーでも立ち上げて、他の自称、隠れMの方の意見も募り、そこで健全なMレイティング(??)を創り上げてください。
採点したら「ドM王」(33点)だったodax(涙)
おめでたいことですが、odaxさんがderakkumaをかなり大きく上回るというのは確かに問題です(爆)
しかしながら、健全なMレイティングというのも(語義矛盾のようで)難しく、百名山のように或る程度主観が入るのもやむなしとは思うのですが、この問題は引き続き討議させて頂きたいと思います。
●以下にあてはまる場合 -5点
・私は自称ユルハイカーだ。
●以下にあてはまる場合 -10点
・山に登るのは、「花鳥風月を愛でるためだ」と断言できる。
●以下にあてはまる場合 3点
・栗駒山に一日二回登ったことがある。
・ヒルに献血するのは慣れっこだ。
●以下にあてはまる場合 5点
・ラッセルは膝上からが萌える。
・・・こんなんでOK!?(ヽ゜ω゜)ノ
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する