今年傘寿を迎えた母に「ハイキングに連れて行って欲しい」と頼まれました。

2019年11月の富士見台高原。2020年8月の甘利山・千頭星山。過去2回案内したハイキングでは歳を感じさせない健脚ぶりを見せ私を驚かせた母ですが、前回から約2年ブランクが空いてしまってますし、さすがに体力の衰えもあるでしょうから、初心者向きのルートを探そうと手持ちのガイド本を片っ端から斜め読み。そして「分県登山ガイド 山梨県の山」（長山洋著・山と渓谷社）で見つけのが今回のルートでした。

歩行時間4時間20分で累積標高さは855m。書籍のランキングでは「技術度1・体力度1」（同書では竜ヶ岳・櫛形山・篠井山と並んで最低難度）。浜松から高速を使えば2時間ちょっとで行けるし、精進湖のそばだから富士山の眺望も良さそうです。急でしたが、梅雨入りも近そうなので、天気が良さそうな翌日に決行することになりました。

ところが…本には「ブナやミズナラが多い気持ちのよい広葉樹の林に歩きやすく道がつけられている。」と書かれていた女坂峠からの尾根道は、想像していたよりも細いトラバース道や急な登りが多く、母にも「結構あぶないとこだね！こんなの初めてだわ。」と言われる始末。それでも楽しんでくれていたのが幸いでしたが、前後を歩く我々夫婦はずっとヒヤヒヤしてました。

下山後、山梨県のウェブサイトで山梨山のグレーティングを確認したところ「3B（日帰りできるがちょっときつめの体力＆鎖場などの危険箇所を通過できる技術度）」というレーティング…確かにこちらの方が妥当かも。

それでも想像以上に元気な母に助けられ、無事予定のルートを歩き通すことができました。想像以上に緊張を強いられた長いルートでさぞ疲れたかと思いきや「最後の方はさすがにちょっと疲れたかも。でもすごく楽しかった！また次もよろしく。」と言ってもらえました。よかった…。

というわけで、眺望もいいし、よく整備された登山ルートでしたが、登山初めての人や久しぶりの人にはちょっと微妙かも。母には「またどこか連れて行って」と頼まれましたが、次回以降は事前に山のグレーティングをちゃんと確認して技術度Aのルートから選ぼうと思います。