苗場山(和山温泉〜元橋) 暑さとベイビィに勝てず


- GPS
- 14:29
- 距離
- 36.2km
- 登り
- 3,312m
- 下り
- 3,277m
コースタイム
和山温泉入口7:55-10:15四合目-14:03小赤沢分岐-14:49苗場山15:00-16:43フクベ平-18:31赤湯温泉
和山温泉から登山口まで車で送って貰った後、写真5と6の間のGPSが変なことになっていますが、修正するのが面倒なのでそのままにします。
●7月2日(水)
赤湯温泉5:13-8:31元橋-8:55やまどり原バス停
天候 | 1日 曇、晴れ、ガス。17-8℃。 2日 晴れ。25℃。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
仙台−山形−米沢−坂町−新潟−越後川口−十日町 各駅停車6260円 十日町−津南役場前 バス430円 津南役場前−和山温泉 バス750円 ●7月2日(水) やまどり原−越後湯沢 バス560円 越後湯沢−大宮−仙台 新幹線14690円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
●6月30日(月) 山房 もっきりや 一泊二食付で3000円。異常な安さが際立ちますが、営利色が皆無なだけで、サービスは充分。山小屋に泊まるよりも遥かにオススメです。 http://www16.ocn.ne.jp/~sanbou/mokiri.html ●7月1日(火) 赤湯温泉 幕営は無料。入浴料500円。 http://akayunaebasan.sakura.ne.jp/ ●7月2日(水) 越後湯沢・山の湯 朝6時から営業(ボディソープとシャンプー・リンス付)しています。400円。 |
写真
感想
苗場山に行って来ました。平標山や谷川岳方面への縦走も考えていましたが、条件が整わず敗退です。
イロイロあって久方ぶりの山行ということで、「どっかに遠出したい。どうせなら十年前にやり残した谷川岳の馬蹄か主脈の縦走をやろうか。それとも秋山郷から苗場山に登るか。どないしまひょ」と悩んだ末に、今回は鈴木牧之で有名な苗場山に登ることにしました。あわよくば東への縦走ですが、例によって深く考えず、行き当たりばったりの突撃です。
そもそもは一ヶ月後に「青春18きっぷ」で行こうと考えていた企画。お休みが一ヶ月繰り上がったため、「青春18きっぷの発売期間は7月1日〜8月31日、利用可能期間は7月20日〜9月10日」というトラップに引っ掛かり、余計な出費が増えてしまいました。出だしからMっ気満載です。
丸一日掛けて移動して、津南からの終バスで和山温泉まで行き、仁成館の対岸にある「もっきりや」さんに宿泊。何を隠そう、derakkumaが私淑している長谷川末夫さんの次男であらせられる長谷川好文さんが経営する山房民宿で、一泊二食付きで3000円。価格破壊ではなく、個人の功徳の為せる業で、これ以上何かを望んだらバチが当たるという桃源郷です。明朝は仕事があるというのに、結局深夜0時頃まで都はるみのDVDを眺めながら衒学的かつ人生訓に満ちた漫談を拝聴することができました。翌朝も和山コースの登山口まで車で送って頂く始末。何から何までありがとうございました。
さて、今回の真の目的をほぼ達成し終えたderakkumaにはもう既に満足感が漂います。鳥甲山の勇姿に見惚れ、「あー、秋山郷を散策しながら、このまま帰るのもアリだな」と思うものの、気を取り直して今回のもう1つのミッションである、情報のほとんどない和山コースの踏破に向かいます。
http://www.asahi-net.or.jp/~xj8s-ab/flower/naeba.htm
見つけた事前情報はこのサイトくらいでしたが(多謝)、噂通りの難路でした。初っ端から間違えて行き止まりに出くわしたり、四号目手前の栃川の徒渉もかなり分かりづらいです。平太郎尾根に出るまでのロープ伝いの急登箇所は、「ココは下りには使いたくない」と思わせるに充分で、平太郎尾根も展望が開けない中で細尾根を延々と登り続ける厳しさでした。
「こりゃ、人来ないでしょ。年に50人通るか通らないか? メジャールートには、絶対なりえないですなぅ」と独りごちながら標高1800付近を突破すると、途端に傾斜がなだらかになります。「さすが苗場山。頂上付近は台地なのよね」と次第にチラホラする残雪を踏みしめながら道なりに進むと、落とし穴が待っていました。途端に増え始めた残雪のおかげで、雪に埋まってルートロスです。「思ったより雪が残ってるね。わからんけど、北東に進めばイイのよね?」と軽アイゼンを投下して、しばしば残雪を1mほど踏み抜きながらズカズカ進みます。標高2000を突破したところで、ヤブも出始めてかなりの難儀。なかなか正規ルートに復帰しないので、エイヤッとヤブ漕ぎもしてみましたが、かなりの密度にショートカットの野望も虚しく空回りします。結局、遠く北西に見えた歩く人影のほうに誘われて、残雪の丘を上がるとそこが小赤沢コースと和山コースの分岐点で、エラク遠回りしてしまったことに気づきます。
「あー、またやっちゃった。コースタイムよりも1時間遅れ。ヤブ漕ぎするなら、もっと気合いと確信を持たないと」「やっぱりGPS買おうかなぅ」などとまたまた愚痴りながら、気持ちを切り替えて山頂を目指します。小赤沢に下ると思われる登山客4人とすれ違いながら、誰もいない山頂に立ったのは15時前。すぐに山頂ヒュッテに引き返し、赤湯温泉へのルート情報を聞くと「もう何人も下りていて、問題ない」とのこと。コーラと水を1本ずつ、いずれも350円を給油して、急いで赤湯温泉へと向かいます。最初の鎖場で、雪解け水でぬかるんだ斜面でステーンと転びましたが、和山コースと比べて圧倒的に歩きやすい昌次新道に助けられ、六合目の桂の沢で給水して(六合半の水場よりも快適です)、なんとか日が暮れる前に赤湯温泉に着くことができました。
「温泉は3つあるんですが、今日は男客だけなので、好きなのに入ってイイですよ」とのことなので、入浴料500円を払って、云うまでもなく女性専用の「青湯」に入ります。すっかり闇夜が迫る中、ヘッデンを付けながら芯まで温まると、悪戦苦闘した一日の疲れがズイブン癒されました。が、テン場が清津川のそばなので、大量の雪解け水が押し寄せる轟音が凄まじく、あまり深く寝ることができません。耳栓が必要だったようです。
6時間ほどうつらうつらして、翌朝は元橋を目指します。しかし、歩き始めてすぐに分かったことですが、陽射しがキツク、天気が良すぎます。前日は17-8℃程度だったのに、この日は朝8時だというのに25℃くらいまで上がっています。「あぢ〜、あぢ〜よ、誰のせいだよ、温室効果ガス出てるよ」と唸りながら元橋に辿り着きますが、水も減ってきたので平標山に登る気が起こりません。久恋の平標山が目の前ですが、「また来るね」とサクッとバスで越後湯沢に出て帰ることにします。元橋から隣のやまどり原バス停まで、三国街道のアスファルトが堪えました。
越後湯沢で、「温泉どこがイイデスカ?」と街の人々に尋ねると、立ち寄ったスポーツショップ「ムラタヤ」さんで共同浴場・山の湯を紹介して頂きました。「ボディソープとシャンプー・リンス付いてるから、タオル一本で入れる源泉掛け流しの温泉。十日町からも入りに来る人がいるくらいだよ」と勧められた挙げ句、御主人に車で送って貰いました。この場を借りてお礼を申し上げます。山の湯で汗を流すと昼の12時前、あとはおみやげにゆるキャラ「レルヒさん」のお菓子を買い、新幹線に乗って仙台に帰って来ました。
derakkuma「予定を切り上げて帰って来ました。いやー暑かった」
yome「・・・・・・」(1分ほど反応なし)
derakkuma「今、帰ったぞっ!」
yome「ハイハイ、早かったのね」
derakkuma「いやぁ、今回は結構しんどくてさぁ・・・」
yome「その話、長くなるなら、後にしてくれる? 今、寝かしつけてるところだから」
derakkuma「・・・・・・」(玄関で棒立ち)
yome「あ、泥は落とさずに、風呂場に直行してね。ほんじゃ」
derakkuma「旦那(オレ)より新しい恋人かよ・・・」
ジュニア、産まれてしまいました(ヽ゜ω゜)ノ
コメント
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おめでとうございます!
こういうことだったのですね
こういうことでした(爆)
事前情報では女の子と聞いていたのですが、男の子でした。
ガキンチョに負けないように山に向かいたいと思います(ヽ゜ω゜)ノ
なるほど、これでは確かに山には行けないですね
でも、山よりも大きな楽しみが増えて良かったじゃありませんか!
数年後の親子山行が今から楽しみです。
もちろん、藪こぎでお願いします( ̄∇ ̄)
なるほど、これは「もろもろ忙しくて」山にも行けなかったハズです。
心よりお祝い申し上げます。deraさんに負けない、型破りで逞しくも優しいお子さんに育つ事でしょう。
何年か経ってからの子連れ登山が、今から待ち遠しいですね。
2日間の留守の間に出産〜退院って、、自宅出産ですか?
ってのは置いといて、男親にとって初めて見る我が子に「誰だオマエは」って感情、良く判ります。立ち会うとまた違った感覚なのでしょうけど。
兎にも角にもおめでとうございます。しばらくは奥さんとお子さんの為に山は封印ですかね
Derakkumaさん、おめでとうございます。
(*^◇^)_∠※☆PAN!
Kumaさんの山レコご無沙汰のモロモロはこれだったんですね
ということなら仕方ない、驚愕のレコに合の手入れるのは我慢しますので、しばらくはコデラックマちゃんに、た〜っぷり愛情
もっとも、yome様が新恋人との蜜月
苗場、そのルートから来ましたか。小生も鳥兜と繋げるコースとして検討はしてましたが、結局平易な祓川コースから元橋コースの日帰りで済ませちゃいましたね。赤湯の野趣溢れる湯で汗を流したのに、そこからまた結構な山越えで汗だく、すっかり元の木阿弥になったのを覚えています。
PS 似た意味ですけど、花に”君の名は?”なのに、我が子に”誰だお前は?”は、yome様に怒られませんかね
数年後の親子山行企画ですが、「子連れ熊 子供貸します ボッカします」「ヤブ漕ぎ三昧 展望カイム伝」などを考えているのですが、いまいちキレが足りなくて思案しています。
まだ父親になった実感がないので、先輩に見習いたいモード発動中です(ヽ゜ω゜)ノ
誤解のないように明記しておきますが、サスガのderakkumaでも、「父親が山で遊んでいる間に第一子出産」なんてことになったら、嫁やら親戚から死ぬまで恨み言を投げられてしまいます(爆) なので、産まれるまでは山行を我慢していましたヨ。Shamineko先生が仰るとおり、父親の自覚が全くないので、未だに「誰だオマエは」って感覚なんですが。
山は封印しません。コッチの精神衛生上必要ですから、細々と単発でも続けると思います。ガキンチョはスパルタで叩き上げる予定です。インドアな草食系男子とかになったら、たぶん、親子の縁を切る勢いで世の中に放り出すと思います。そのくらいは覚悟して貰わないと(ヽ゜ω゜)ノ
なんとお師匠様も赤湯温泉を味わっておいででしたか。ココを経由すると長いですね。元橋から登りで使ったら、月山の肘折コース並みかもしれません。元橋バス停の最終が19:36なので、苗場から元橋まで下りで7時間半掛かるとすれば、ちょうどお昼に苗場山を出発すれば良いことになります。となると、朝6時とかに出発すれば、和山温泉からでも日帰りできなくはないかと。エアリアをぼんやり見て、「赤湯温泉〜元橋はずっと比較的平坦で楽なのかな」と思っていたのですが、全然そんなことはなく、特に元橋の直前の山越えが心身に堪えました。
コデラックマには、愛情も厳しさも理想も現実も注ぎ込むと思います。まずは何をするにしても健康と体力ですから、蕃山か太白山でデビューかと。既にワクワクしています(ヽ゜ω゜)ノ
誠に勝手ながら、こちらにて、まとめてお礼を言わせて頂きます。
有難う御座います。
良き父親になれるよう、ヤマレコもできる限り続くよう、頑張ります(ヽ゜ω゜)ノ
久し振りのレコ嬉しいですねぇ
チビちゃんのお山デビューを今から楽しみにしている外野バアバです
しばらくヤマレコ見なかったら、こういうことになっていましたか。koderakkumaさん無事誕生、退院後、一安心しての山行ですね。まあ、当然の成り行きと思います。17番の花の名前はマイヅルソウですが、最後の写真の名前は何でしょうね。
苗場山よく知らないんですが、さすがの一癖ありそうなコース選択ですね。これからの山行を期待していますよ。
果たしてデビューはいつになるんでしょうね?
赤ん坊を背負う専用のリュックとかもあるみたいで、歩き出す前から山デビューはあるかもしれないですね。
やはり刷り込みが大事かと(ヽ゜ω゜)ノ
舞鶴草ですか。うーん、レベルが高いです。花の名前はサッパリ分からないので、写真を知り合いに見せながらレコにしましたが、こちらは不明でした。イワカガミとかもいたんですが、ピントが合わずupできず。
最後の写真の名前は「剛(ごう)」です。とりあえず頑丈になって欲しいイメージで、「たけし」とか「つよし」とかもありますが、「行け〜」ってノリで、シンプルにGoです。
綾野剛にちなんだワケではなく、加藤剛もありますが、最近の人は知らないかもしれないですね(ヽ゜ω゜)ノ
僕も子供用のリュック使いましたが、だんだん体重が増えてきてしんどくなり、途中で挫折しました
天気のいい日のファミリー登山いいと思います
遅ればせながら、おめでとうございます。
親子で山歩きが待ち遠しいですね。いきなり藪漕ぎから始めないように。
それまでは予定切り上げ帰宅常習でしょうね (^^;)
調べたところでは、オスプレーのポコ・プレミアムがイイらしいのですが、どうせ2-3年(?)しか使わないものに3万円出すのもいかがなものか、という気がしてきますね。あと、子供をキャリーする以外の容量があんまりないみたいなんで、ううむ。転んだら大変だし、足下のほうが心配です。
ファミリー登山はまだまだ1年以上先の話ですね。いきなり冬山デビューとかさせないように自制したいと思います(ヽ゜ω゜)ノ
そこなんですが、どのくらい山に行ってイイんでしょうね? 世間様から非難されず、嫁からも愚痴られない範囲だと、ツキイチとかでしょうか? 今回も谷川岳までの縦走予定を切り上げているので、個人的にはかなり善処しているつもりなんですが・・・。
身体が二つ欲しいと切実に思う今日この頃です(ヽ゜ω゜)ノ
お久しぶりのMレコ、じっくり堪能いたしました。
苗場山は祓川コースを歩いたことがあります。
山頂湿原が素敵でした〜
さてさてコグマさんのお誕生、おめでとうございます!!
おyome様もご出産お疲れ様でした。
パパぐまさんはこれからせっせとミルク代を稼がねばなりませんね
友人家族と去年2歳男児と一緒に八幡平に登りました。
その時、友人夫妻はふつーの抱っこひもを持ってきていましたよ。
すぐに使わなくなるものなのであえて買わなかったようです。
2歳男児のハイテンション時のスピードとパワー恐るべし。
歩き始めたあたまでっかちの男子がものすごいスピードで斜面を駆け下りて行ったときは恐怖でした。
男児父があわてて走って確保して強制的にひもで背中に括り付けていました。
歩けるようになったら出来るだけ歩いて欲しいとも思いますが
時には道具も必要なのだと思いました。
ご参考になれば・・・
derakkuma夫妻ひよこマークのレコを見る日を楽しみにしております
PS 年齢が増えましたよね?
お誕生日おめでとうございます
やはり普通の抱っこヒモでございますか。現状のリュックを背負い、前面の胸とか腹の部分に抱っこヒモでコグマを括り付ける、これがベストであることは疑いがないようですね。しばらくは所詮コデラックマに景色の良さなど分かるハズもなく、そう考えるとウン万円もするピカピカのベビーキャリアなんぞ贅沢というものですよね。かさばらないらしいのでmacpacのコアラというのに惹かれつつあったのですが、とりあえず仮に買うとしても中古やヤフオクでオッケーと腹が決まりました。
下りでガキンチョが暴走のエピソード、キモに命じておきます。
苗場山は、アルペン風な急登と、東北の山っぽいなだらかな山頂台地の両方が楽しめて、深い滋味がありました。鳥甲山に出向けば、北アルプス好きな人でもそれなりに満足できるのではないかと邪推致します。今回の赤湯温泉を通り過ぎたらwaqueさんにまたまた叱られると思い、真っ先に幕営地に決めた次第であります。
それにしても、アッシの年齢までお気づきとはイヤハヤ参りましたでモロモロ有難うございます。最近のwaqueさんの早出率とコラボ率の高さといい、エムックマとは人徳の差を感じてしまいますネ(ヽ゜ω゜)ノ
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