チングルマ(ちんぐるま)
最終更新:2025-05-04 17:46 - silverfrost
基本情報
山の解説 - [出典:Wikipedia]
チングルマ(珍車・稚児車、学名: )は、バラ科チングルマ属(Sieversia)またはダイコンソウ属(Geum)の落葉小低木の高山植物・花である。ダイコンソウ属に分類するかチングルマ属に分類する説もあり、未確定。別名としてイワグルマ、チョウカイチングルマ。東日本(北海道〜中部地方以北)、樺太、アリューシャン列島、カムチャツカ半島に分布する矮小灌木。緯度が高くなるほどに低地にも生育しているが、基本はやや湿った草原に生える高山植物である'''。枝は地面を這い、群落を作る。主幹から地を這うように次々と枝を出してマット状に広がる。葉は羽状複葉。雪解けとともに芽出しが始まり、細かく切れ込んだつやのある羽状複葉を広げる。秋には紅葉し、ふつう赤色、しばしば橙色から黄色に色づく。和名のチングルマは、白い毛をつけた果実が風に揺れているさまが子供の風車(かざぐるま)に見えたことから稚児車(ちごくるま)から転じて付けられた。
大雪山旭岳周辺の登山道沿いに大群落を形成する。タテヤマチングルマは薄いピングがかっている。田中澄江が『花の百名山』の著書で、黒部五郎岳を代表する高山植物のひとつとして紹介した。また『新・花の百名山』で、鹿島槍ヶ岳を代表する高山植物として、シナノキンバイ、オヤマノエンドウ、タカネミミナグサと共に紹介した。
富山県にはこの花にちなんだ「ちんぐるま」という名の和菓子がある。
現在では、流通量こそ少ない物の、園芸植物としての流通も一部で見られる。意外に成長の早い植物で、高山性矮小灌木のなかでは比較的育てやすく人気がある。