初めての撤退 - 恩原 三国山(北嶺・南嶺)
- GPS
- 05:02
- 距離
- 19.4km
- 登り
- 1,324m
- 下り
- 1,325m
コースタイム
天候 | 午前中は小雨〜雨。昼から快晴へ。 |
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過去天気図(気象庁) | 2024年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
まだ半年も登山経験がありませんが、一番危険な登山道でした。崩落ポイント多数。階段の破損。ずっと続くネマガリダケ。 |
その他周辺情報 | 【温泉】上斎原温泉クアガーデンこのか(大人600円)水曜日休業。 ここに寄って車中泊を道の駅「奥津温泉」でしようと計画していました。 【買い物】ザ・大黒天 智頭店 に帰りに寄りました。 |
写真
装備
備考 | レインウェア。登山用ではないが、普通の雨なら防いでくれた。 |
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感想
山の天気の恐ろしさを実感。
あまりにも不安定すぎる。
自宅から出発したときは「これから晴天になるな」と思わせるような青空が広がっていました。ところが鳥取県に入ると曇天。そしてもしかしたら雨も降るかもと匂わせています。まぁ大丈夫だろうと気楽に構えていましたが、後で泣く羽目に。
どうしてこの時期に三国山(北嶺・南嶺)を選んだのでしょうか。
前提として北嶺は中国百名山、南嶺は『改訂版 新ルート岡山の山百選』に選出されていることが挙げられます。
しかし三国山は後者では「熟練者向け」と表記されており「降雪期」でないと登山はできないと書いてありました。
この点で非常に悩みまして、一時期は「三国山は来年の雪の時期にアイゼン買って登ってみよう」と考えていました。
それ以外の時期だと「根曲がり竹」が登山道を塞いでしまうので歩行すら困難だと書いてありました。
が、角ヶ仙を登った時に感じた「今のうちだったら根曲竹もまだ背丈が低い時期のはず」という信憑性の低いアイデアを信じきってしまい、「だったら5月中に根曲がり竹の藪漕ぎが必要な山を全部登ってしまおう」という無謀な挑戦を開始してしまったわけです。
でも、1回目の今回で自分の間違いに気づけてよかったです。
つまり「この時期でも根曲がり竹はどうしようもないぐらいヤバい」ということです。
以下、できるだけ簡潔に登山の内容を記します。
まず今回選んだのはヤマレコの楽ルートで採用されているルート。「三国山入口」からがスタートです。が、駐車スペースが見当たらないので少し進んだところの決して邪魔にならない路肩に停めました。本来なら登山口まで自動車で進めるはずなのですが、少し入ったところの路面状況をみて察しました。
「絶対車では進めない」
案の定、大きな落石をはじめとして、倒木、土砂崩れ、崩落。4〜5回ぐらい、ミスって滑落したら軽い怪我ではすまないようなポイントもあります。車でこの辺りを走ったときに感じたのですが、とても道路工事が多い。その結果、山の整備まで手が回らないのだろうなと感じました。
この「入口」から「登山口」まではだいたい8km。かなり緩やかな林道となっています。そのため普通に登れば登山口まで行くのに2時間半以上かかるそうです。そこからまた同じ時間をかけて山頂を目指すのですから、登山計画には標準タイムで登れば10時間かかります。この時点で計画のおかしさがプンプン臭いますね。
それでも走れるところは走ったので登山口には79分でたどり着くことができました。
問題はここからです。標識も倒れ、階段もボロボロ、雨も降り続いています。
ウインドブレーカーでは対応できないので、本来は自転車で使っていたレインウェアを着て登り続けます。この日は最高気温が13℃、最低気温が6℃とかなり低い。そして風も強くて体も冷えました。そのため車中泊でも寒くなるだろうと思い、そちらには冬服を持って行っていました。(登山にはなぜ持って行かなかったんですかね?💦)
雨に濡れながら進んでいくとついに根曲がり竹エリアに到着。これが少しだけなら我慢できますが、進めど進めど普通の道が出てこない。根曲がり竹を避けようにも、地面が泥濘んでいるのでうまく進めません。根曲がり竹を誤って踏むとツルッと滑ります。かなり危険。本来ならここで引き返したほうが自分のためだったなと後悔しています。
最終的に自分がギブアップを自覚したのは根曲がり竹ではなく、ツルツル滑る壊れた階段を降りて沢を渡る箇所。頂上の手前になりますが、滑って落ちると大怪我につながりそうだと思いました。たとえここを渡れたとしても帰りにまたこの滑落しやすそうな箇所を通らなければならないのは嫌なので、ここでストップ。天気もこれ以上悪くなったら余計にリスクが大きくなります。
さらに、この近くでヤバいものも発見。おそらく熊の足跡。
自分以外に登山者はいませんし、このルートを通る人など林業関係者でもありえないと思います。恐怖でスマホから英語ニュースの音源を流しはじめました。できるだけボリュームを上げて、熊やそのほかの獣たちに聞こえるように。そのおかげか今回見かけたのは鹿1頭のみでした。
下山中に頭の中を整理しました。そのおかげで注意力散漫になり転倒して右腕に擦り傷を作ってしまいましたが💦
まず、根曲がり竹のある山で藪漕ぎが必須なのであれば、登るべきではない。これは難易度の問題だけでなく、個人的な好き嫌いです。もう藪漕ぎしたくない。そういう状況を自分で作らないように、ガイドブックを読み込んで「自分でもいける」と過信せずに登山を続けたいです。
次いで、『改訂版 新ルート岡山の山百選』の山は登らないようにしたいということです。だいたい藪漕ぎ必要な山をしょうかいしているのが本書。確かに「熟練者用」とは表記していただいていますが、これをコンプしなければならないと苛まされている僕は無視できません。本来「岡山百名山」のコンプが今年の目標です。岡山百名山や分県登山ガイドぐらいなら藪漕ぎが必要な山はほとんどないはずです(あるのはあると思う)。なので来週は蒜山を登りに行きたいのですが、同時に皆ヶ山〜二俣山〜アゼチも登りたい。特にアゼチは藪漕ぎしないといけないので、無積雪期にはアゼチを除外しようかなと思います。
こうすることで「自分が楽しい登山」を続けられそうです。
最後に、「他のルート」を検討してみるということです。『改訂版 新ルート岡山の山百選』のルートなら積雪期に装備を整えれば登れる可能性も高いと思います。楽ルートで簡単に登山計画を立てないようにしたいですね。
成果の得られなかったのにとてもリスクあるハードの登山でしたが、それだけ学びもありました。
明日はリハビリを兼ねて日名倉山でも登ってみようかな。
コメント
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写真を見る限り、夏道は荒れていると分かりました。大事に至らず、本当によかったです😌
三国山は恩原高原スキー場から積雪期に登るのが、良いと思います。装備的には、スノーシュー、ダブルストック(念の為、ピッケル、アイゼンも)
山に登る事は楽しいですが、事故や怪我のないようお互い気をつけましょう😀
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