山行記録: 10年越しの粟立山

記録ID: 7742434

全員に公開

山滑走

妙高・戸隠・雨飾

10年越しの粟立山

2025年01月26日(日) [日帰り]

新潟県

ひのぱうその他3人

体力度

日帰りが可能

体力度について

GPS: 05:52
距離: 11.6km
登り: 1,134m
下り: 1,135m

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歩くペース

速い

0.7～0.8

ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り

山行: 5:37
休憩: 0:16
合計: 5:53

距離 11.6km 登り 1,134m 下り 1,135m

7:59

270分

スタート地点

12:29

12:45

67分

粟立山

13:52

ゴール地点

天候	雪のち曇時々晴れ
過去天気図（気象庁）	2025年01月の天気図
アクセス	利用交通機関：自家用車アクセスを調べる my出発地登録
コース状況／危険箇所等	標高が低い（気温が高い）わりに風が強くて雪庇が発達。少しでも気温が上がればすぐに雪庇崩壊するなどして、雪崩が非常に多いと思われる。まさに雪崩の巣。今回の滑走ルートでもデブリを何回か乗り越えた。また、登行ルートも地形図からは見抜けにくい難しさがある。

写真

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第一関門を突破したところで青空

2025年01月26日 08:59撮影 by SH-53C, SHARP

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1/26 8:59

第一関門を突破したところで青空

一段上がったところはブナの楽園でした

2025年01月26日 09:22撮影 by SH-53C, SHARP

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1/26 9:22

一段上がったところはブナの楽園でした

みるみる雲が切れていく

2025年01月26日 09:23撮影 by SH-53C, SHARP

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1/26 9:23

みるみる雲が切れていく

最高の雰囲気

2025年01月26日 09:39撮影 by SH-53C, SHARP

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1/26 9:39

最高の雰囲気

ブリッジしてる笑

2025年01月26日 09:42撮影 by SH-53C, SHARP

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1/26 9:42

ブリッジしてる笑

癒される～

2025年01月26日 11:01撮影 by SH-53C, SHARP

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1/26 11:01

癒される～

あの斜面滑りたい。シュプールがあった。グライドクラックもあった。

2025年01月26日 11:13撮影 by SH-53C, SHARP

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1/26 11:13

あの斜面滑りたい。シュプールがあった。グライドクラックもあった。

10年越しの山頂！

2025年01月26日 12:30撮影 by SH-53C, SHARP

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1/26 12:30

10年越しの山頂！

左手の樹林帯へ滑り込んでいくことに決定

2025年01月26日 12:30撮影 by SH-53C, SHARP

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1/26 12:30

左手の樹林帯へ滑り込んでいくことに決定

いい滑りだった！

2025年01月26日 13:09撮影 by SH-53C, SHARP

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1/26 13:09

いい滑りだった！

上の雪庇崩壊からの雪崩痕

2025年01月26日 13:19撮影 by SH-53C, SHARP

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1/26 13:19

上の雪庇崩壊からの雪崩痕

いい斜面で満足！

2025年01月26日 13:22撮影 by SH-53C, SHARP

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1/26 13:22

いい斜面で満足！

とうとう行ってきましたよ！

2025年01月26日 13:52撮影 by SH-53C, SHARP

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1/26 13:52

とうとう行ってきましたよ！

撮影機器：

SH-53C SHARP

感想

ひのぱう

粟立山を目指そうとしてあっけなく撤退した日からほぼ10年経った。一昨年、その山行のリーダーで私の山スキーの師匠に、また山に行きましょうと誘ったら、一年前だったら行けたのだけどね、と返ってきた。これから一杯遊ぼうと思っていたのに、と本当に残念そうだった。今回黒姫・妙高という山域を聞いたとき真っ先に浮かんだのが粟立山だった。雪質とか滑りごたえとかは正直どうでもよくて、あの日断念したその先をやりたかった。

粟立山のスタート地点は標高が低い。体に落ちた雪はすぐに解けて水になる。この日も10年前も、みぞれのような雪が降る中をスタートした。しばらくは万内川にそって上がっていく。今は砂防ダムが連続しているなんとも風情のない様相だが、昔はこの標高帯ではあまり見ないような激流だったのではないかと思わせる渓相を残している。30分ほど歩いて地形図の水線をまたぐと取り付きポイントだ。地形図で見れば一番手前を登るのが素直に見える。しかし10年前はそれで行き詰ったのだ。そして、途中からクライマーズライトの尾根に取り付こうにも、トラバース斜面は無木立でかなり気持ち悪いのだ。それでも今回も手前尾根からということになり、co.530から急ピッチでトラバースをかけた。乗り上げた尾根で息を整え、そこからもう一段急登ラッセルをこなしてco.650まで頑張ると、一息つけるできる場所に出た。おそらく正解は川沿いをもう少し進んで3つ目の尾根の裏側（北側）から取り付くのではないだろうか。

まぁ何とか無事にたどり着いたco.650はブナ林の末端で、そこまでの緊張感を和ませて余りある癒しの林相を見せていた。小休止後に癒しの森を上げていくが、起伏のある地形も絶妙で、滑りたくてたまらなくなってきた。ここで一発滑っての登り返しを提案し、最初はうーんと言われたが、あまりの雰囲気の良さに結局みんな酔わされて滑ることになった。雪は重かったが、思いもしなかったブナのツリーランで得した気分になった。150mほど滑って再度登行していく。

林道に乗り上げたあたりで正面にオープンバーンが見え、山頂はその奥ということになる。山頂へのルートは大きく3つ。
①966の北の尾根
②966の南の尾根
③林道を進んで900あたりから樹林帯へ入って行く
①と②で議論となったが、②だと1000m辺りからの稜線への乗り上げがオープンバーンのトラバースかつ雪庇への乗り上げに見え、①にしてもらった。行ってみると結構細い尾根で、co.1020くらいで雪庇の段差を乗り越えられないかと心配にもなったが、そこはなんとか逆側の斜面へ逃げてかわすことができた。恐らくだが、③が正解に思える（滑走ラインのやや南側くらい）。

なんとか稜線への尾根には乗り上げたものの、今度は風と雪が強くなってきてしまった。そういえば天気予報で週明けは荒れるとか言ってたような…登っている稜線も心持ち厳しめだし、登行打切りと言われないかヒヤヒヤ。たった1000mちょっとの山にしては雪庇が発達しているのはこの風のせいか。登頂を阻むかのような風雪だったが、いよいよ山頂が近づいて稜線がフラットになってきたところで、すっと雪が弱まって雲の中に薄日が見えてきた。この天気の移り変わりには師匠の存在を感じずにはいられなかった。そして10年越しの山頂に立った。たった1200mの山とは思えない達成感だった。

滑走ラインはギザギザの尾根に囲まれた966谷を考えていたが、スノーボールなども出ており、山頂からダイレクトの方が斜度も緩そうだったので、そちらに変更。樹林帯は雪が良かったし、無数に入っている沢はオープンバーンで、期待していなかった滑りを十二分に楽しめた。雪質を求めずに飛び込んでみた916三角点の北側の沢もとても良かった。さすが師匠に選ばれた山だった。10年前は連れて行ってもらったが、今回はルート選択もラッセルもしっかりこなせたと思う。手応えのある山行だった。あの日の山行報告には、たった15分の滑走が思い出に残る1本になるのだろうと記録されていた。

2015年2月15日
 http://www.la-randonnee.org/houkoku/2015season/20150214awadachiyama.html