和賀岳《日本二百名山》


- GPS
- --:--
- 距離
- 15.0km
- 登り
- 1,250m
- 下り
- 1,250m
コースタイム
天候 | 雨一時曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2007年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
その他周辺情報 | 尾花沢市の銀山温泉に宿泊 |
写真
感想
小路又(こじまた)には公には“トイレ”ながら、れっきとした避難小屋が駐車場横にありこの日は6人が泊まっていた。マットを持ってこなかったので小屋には泊らず車の中で寝た。今日は最終日、下山後は山形の銀山温泉に行くので忙しい。まだ薄暗い5:15に歩き出した。小雨で雨具を着ての登山となった。車道の終点まで歩くと水場がある。“甘露水”と呼ばれる名水だ。持っていた水を全部捨てて、ペットボトルを満たした。
樹林の下、薄暗い登山道は急坂の連続で滝倉沢を渡渉した。ここが最終水場だが、甘露水が十分にある。滝倉沢から5分ほどで薬師岳(滝倉)避難小屋跡に達するが、小屋の痕跡はまったくなく平らな地面だけがそれと知れた。急登が続き稜線に達する処は倉方で幾分傾斜が落ち着いた。雨に浮かれて登山道にはカエルがいっぱい。動作が緩慢で跳ねては転んでいる不器用なカエルもおり危うく踏みそうになった。薬師岳手前の分岐は甲山への道を分ける。周回して甘露水で合流することできるが今日は雨降りでしかも急ぐので帰りにも通ることはできない。左に折れて300m行くと薬師岳(1,218m)に達した。縦走路から5mほど右に登ると山頂だがガスで何も見えなかった。登り初めた時に降っていた弱い雨は止んだようだ。しかし決して回復傾向ではなく、また降りだすのは明らかだ。
北に続くなだらかな稜線を進むと薬師平と言われる草原で、晴れているとさぞ気持ちいいことだろう。少しだけ登り返して小杉山(1,229m)に達した。3等三角点「小杉沢」があり私製の小さな山頂標識が設置されていた。更に北に続く稜線は刈払われているが、この先和賀岳までは藪が被りまた藪漕ぎとなった。足元が見えずカエルを踏みつけるのではと気を揉むが案外うまく逃げてくれたようだ。和賀岳の前衛峰は小鷲倉(こわしぐら・1,354m)で開けていた。直下から急登を登り詰め広い和賀岳(1,440m)山頂に達した。1等三角点「和賀嶽」と祠があり、この日初めてカメラを取り出したが撮れたのは山頂標識だけだった。
和賀岳も花の百名山で、山頂の草原地帯はニッコウキスゲの群落になるらしい。花期は過ぎウメバチソウやミヤマアキノキリンソウが行く夏を惜しむかのように頑張っていた。栄養補給をして休んでいるとまた雨が降り出してきた。追われるようにザックを背負い下山に掛った。今日は単純ピストンで来た道を忠実に戻る。小鷲倉と小杉山の間で相次いでご夫婦が2組登ってきた。小路叉の避難小屋で泊まっていた人達だ。この先の藪の状態を告げて見送った。雨脚が強まり途中殆ど立ち止まらず倉方に達した。ここからは急な下り、足元に注意して下りるが登山道は川のようになってきた。男性が二人登ってきたが昨日小屋にいた人とは違うようだ。滝倉沢は大して水嵩は増えておらず渡渉も問題はなかった。
甘露水で水の減った分補充し小路叉に戻り、登り3時間、下り2時間の山行を終えた。避難小屋では昨日の男性二人がまだ寛いでおり。薬師平まで行ったが引き返してきたと云う。流石は地元の人、いつでも来れるこの余裕、遠来の客はそうは行かない。予定よりかなり早かったので雨具を脱いで濡れた服を着替え、コーヒーを入れてゆっくりし銀山温泉に向けて出発した。
途中強く降った雨も山形県に入るとあがってしまい降った形跡すらなかった。この翌日17日北東北は記録的な豪雨に見舞われ。後で知ったがこの3日間で巡った秋田県の山域は大きな被害を出したようだ。銀山温泉は昔NHKでやった“おしん”の舞台で銀山川を挟んで木造3〜4階建ての風格のある温泉宿が軒を連ねている。そのひとつ古勢起屋別館が今日の宿だ。友人と合流し山形弁で半分言葉が通じない仲居さんの仄々としたサービスが嬉しいいい宿だった。江戸時代に延沢銀山で栄えたが銀山は早々に撤退し、温泉だけが後世に栄えたようだ。翌朝観光に廻る友人たちと分れ、仙台空港へと向かうが仙台に近づくに連れ渋滞に嵌り焦りを覚えるが、予約した伊丹便のフライトにぎりぎり間に合った。
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