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Yamareco

記録ID: 8269092
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
妙高・戸隠・雨飾

大毛無山〜不動山 (熊と遭遇)

2025年06月07日(土) [日帰り]
 - 拍手
GPS
09:55
距離
12.1km
登り
1,316m
下り
1,320m

コースタイム

日帰り
山行
8:02
休憩
1:55
合計
9:57
距離 12.1km 登り 1,316m 下り 1,320m
6:01
54
スタート地点
6:55
7:03
32
7:35
8:15
45
大毛無山(最高点付近)
9:00
9:07
54
10:01
10:03
52
10:55
11:35
15
11:50
11:54
89
13:23
13:30
74
14:44
14:51
15
15:58
ゴール地点
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2025年06月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
コース状況/
危険箇所等
・林道大毛無線は駐車地点の先まで除雪されており進入できたが、6/9〜10/11まで道路復旧工事のため車両通行止の看板あり
・地形図の不動山の登山道(破線)の位置がGPSログと比較して多少ズレている。
・熊出没注意!(雪渓の沢周辺) ⇒ 熊との遭遇記(感想に掲載)
本日の最初の目標、大毛無山
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本日の最初の目標、大毛無山
ロッテアライリゾートの脇より林道を進む(工事予告の看板あり)
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ロッテアライリゾートの脇より林道を進む(工事予告の看板あり)
急勾配の林道をひたすら進む とにかくスケールの大きなゲレンデだ。(右下に六本木ステーション)
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急勾配の林道をひたすら進む とにかくスケールの大きなゲレンデだ。(右下に六本木ステーション)
林道の除雪は終わっており標高1000mまで一気に来れる
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林道の除雪は終わっており標高1000mまで一気に来れる
朝日に輝く上越平野
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朝日に輝く上越平野
林道が膳棚沢を横断する地点、路肩が崩落している(ここを復旧工事するのか) 膳棚沢周辺に山菜採り?がいるようだ。
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林道が膳棚沢を横断する地点、路肩が崩落している(ここを復旧工事するのか) 膳棚沢周辺に山菜採り?がいるようだ。
カーブを曲がった地点より左の尾根を登る予定だったが、地形図の破線ルートは完全に薮化。諦める。
カーブを曲がった地点より左の尾根を登る予定だったが、地形図の破線ルートは完全に薮化。諦める。
尾根の北側の小沢より雪渓を詰めることにする
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尾根の北側の小沢より雪渓を詰めることにする
登るにつれ勾配は増々急になる。アイゼンを効かせて慎重に。
この直後、熊に遭遇する事件発生。
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登るにつれ勾配は増々急になる。アイゼンを効かせて慎重に。
この直後、熊に遭遇する事件発生。
ヒィーヒィーと息も絶え絶えに上を目指して登る
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ヒィーヒィーと息も絶え絶えに上を目指して登る
数十m登ったところで現場を見下ろすと.....薮に消えたはずの熊が雪渓に出てきていた。怖くなりさらに上を目指す。
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数十m登ったところで現場を見下ろすと.....薮に消えたはずの熊が雪渓に出てきていた。怖くなりさらに上を目指す。
しばらく登り続けブナの点在する、膳棚ボウル(ゲレンデ)へ。この後は熊に遭遇することはなかった。
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しばらく登り続けブナの点在する、膳棚ボウル(ゲレンデ)へ。この後は熊に遭遇することはなかった。
雪渓に埋もれた木が突然バネのように跳ね返り、足を取られ転倒! まだ気持ちが動転しているようだ。
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雪渓に埋もれた木が突然バネのように跳ね返り、足を取られ転倒! まだ気持ちが動転しているようだ。
膳棚リフトの頂上駅に到着。しばらく休憩し気持ちを落ち着かせる。気を取り直せたので予定通り不動山まで向かうことにする。
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膳棚リフトの頂上駅に到着。しばらく休憩し気持ちを落ち着かせる。気を取り直せたので予定通り不動山まで向かうことにする。
小毛無山(左)〜山頂(右奥)パノラマ(元サイズ)
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小毛無山(左)〜山頂(右奥)パノラマ(元サイズ)
膳棚リフトの頂上駅(左)〜膳棚沢の源頭部のブナ林を振り返る(元サイズ)
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膳棚リフトの頂上駅(左)〜膳棚沢の源頭部のブナ林を振り返る(元サイズ)
スキー場管理境界付近 ポールが放置されている。
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スキー場管理境界付近 ポールが放置されている。
大毛無山の最高地点(中央奥)と三角点広場(右奥)。三角点は下山時に訪問。
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大毛無山の最高地点(中央奥)と三角点広場(右奥)。三角点は下山時に訪問。
妙高、火打山方面の大パノラマ 残雪期限定の絶景(元サイズ)
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妙高、火打山方面の大パノラマ 残雪期限定の絶景(元サイズ)
頚城三山パノラマと目指す不動山(山座同定)(元サイズ)
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頚城三山パノラマと目指す不動山(山座同定)(元サイズ)
火打山、焼山
妙高山、神奈山
焼山とその手前に三角錐の“不動山”、左下に1336m平頂
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焼山とその手前に三角錐の“不動山”、左下に1336m平頂
ムラサキヤシオ
北西方向 鉾ヶ岳(右)、鋸刃状の阿弥陀山、その手前に放山
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北西方向 鉾ヶ岳(右)、鋸刃状の阿弥陀山、その手前に放山
残雪は遠目ではつながっているようだが、実際には数か所で途切れていた
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残雪は遠目ではつながっているようだが、実際には数か所で途切れていた
苦労した根曲竹の通過 帰りは雪渓を下って迂回
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苦労した根曲竹の通過 帰りは雪渓を下って迂回
雪渓を拾うため急斜面を大きく下って登り返した箇所
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雪渓を拾うため急斜面を大きく下って登り返した箇所
1336m平頂より大毛無山方面を振り返る
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1336m平頂より大毛無山方面を振り返る
1336m平頂より尾根の方向が北西に変わる
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1336m平頂より尾根の方向が北西に変わる
どっしりとした大毛無山を振り返る
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どっしりとした大毛無山を振り返る
残雪を拾いながら緩やかに下っていく 1336mより悪水乗越まで200mの下り。
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残雪を拾いながら緩やかに下っていく 1336mより悪水乗越まで200mの下り。
端正な山容の不動山、ようやく射程距離に
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端正な山容の不動山、ようやく射程距離に
標高が下がるにつれ残雪は減少しブナ林と交互に通過 薮は薄め
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標高が下がるにつれ残雪は減少しブナ林と交互に通過 薮は薄め
いつの間にか、薮の下に不動山登山道(尾根コース)がうっすらと現れる 登山道は廃道化している。
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いつの間にか、薮の下に不動山登山道(尾根コース)がうっすらと現れる 登山道は廃道化している。
下るにつれ、増々高く聳える不動山
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下るにつれ、増々高く聳える不動山
不動山登山道の尾根コースとトラバースコースの合流地点。
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不動山登山道の尾根コースとトラバースコースの合流地点。
悪水乗越付近。ここまで大毛無山から300mの緩降下、不動山へ350mの急登が待っている。それでも合流後は登山道並みに歩きやすい
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悪水乗越付近。ここまで大毛無山から300mの緩降下、不動山へ350mの急登が待っている。それでも合流後は登山道並みに歩きやすい
唯一登山道を覆う残雪
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唯一登山道を覆う残雪
道脇にはヤグルマソウが出迎えてくれる (葉の形状が鯉のぼりの矢車の羽根に似ている)
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道脇にはヤグルマソウが出迎えてくれる (葉の形状が鯉のぼりの矢車の羽根に似ている)
ヒメシャガ 他に立山リンドウやコバイケイソウなど登山道の真ん中に生えている(入山者が少ない証拠)
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ヒメシャガ 他に立山リンドウやコバイケイソウなど登山道の真ん中に生えている(入山者が少ない証拠)
急登で振り返ると1336m平頂や大毛無山方面が望まれる(元サイズ)
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急登で振り返ると1336m平頂や大毛無山方面が望まれる(元サイズ)
途中、ロープ場やガレ場もあり
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途中、ロープ場やガレ場もあり
最後は立山リンドウの咲く急登を登り切り山頂へ
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最後は立山リンドウの咲く急登を登り切り山頂へ
火打山、焼山方向 (南西方向)
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火打山、焼山方向 (南西方向)
古い三角点と屋根が崩れた石祠
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古い三角点と屋根が崩れた石祠
(西方向)焼山、昼闇山、阿弥陀山
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(西方向)焼山、昼闇山、阿弥陀山
(南方向)容雅山と妙高山
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(南方向)容雅山と妙高山
(北方向)鉾ヶ岳、能生川、名立川、三峰山〜大毛無山(元サイズ)
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(北方向)鉾ヶ岳、能生川、名立川、三峰山〜大毛無山(元サイズ)
山頂を後に大毛無山へ戻る。上昇する気温の中、時々雪をかじりながら喉を冷やして黙々と歩き続ける
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山頂を後に大毛無山へ戻る。上昇する気温の中、時々雪をかじりながら喉を冷やして黙々と歩き続ける
大毛無山の三角点を踏むため、山頂台地の北端へ
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大毛無山の三角点を踏むため、山頂台地の北端へ
見晴らし良好な大毛無山の三角点広場
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見晴らし良好な大毛無山の三角点広場
三角点の脇に咲いていたイワカガミ
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三角点の脇に咲いていたイワカガミ
三角点から北方の展望 粟立山、重倉山、南葉山、右はスキー場管理境界のピーク
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三角点から北方の展望 粟立山、重倉山、南葉山、右はスキー場管理境界のピーク
スキー場管理境界を通過して膳棚ボウルへ下降
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スキー場管理境界を通過して膳棚ボウルへ下降
当初、下降予定の雪渓は急すぎて下が見えず断念。登り返して膳棚リフト方面へ
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当初、下降予定の雪渓は急すぎて下が見えず断念。登り返して膳棚リフト方面へ
冬毛のカモシカに遭遇、じっと動かずこちらを観察。熊でなくて良かった。
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冬毛のカモシカに遭遇、じっと動かずこちらを観察。熊でなくて良かった。
膳棚リフトに沿って雪渓を下降
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膳棚リフトに沿って雪渓を下降
下るにつれ急になり最後は滝が出現。右岸を巻いて通過。まもなく林道が見えてくれば下山完了。
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下るにつれ急になり最後は滝が出現。右岸を巻いて通過。まもなく林道が見えてくれば下山完了。
林道上部からの展望 アーチ形状の橋梁が美しい「あらい高架橋」(上信越自動車道)と新井市街地
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林道上部からの展望 アーチ形状の橋梁が美しい「あらい高架橋」(上信越自動車道)と新井市街地
ロッテアライリゾート
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ロッテアライリゾート
(参考)4年前の3月上旬に北西尾根(ガリガリのバーンで敗退)から見上げた不動山
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(参考)4年前の3月上旬に北西尾根(ガリガリのバーンで敗退)から見上げた不動山
(参考)不動山北西尾根上から望む、荒々しい火打山北面パノラマ 山頂から手前〜左下に派生する尾根が「新建尾根」、山頂から緩やかに右下に派生する尾根が「空沢尾根」、山頂右下の険悪な谷は「フヨ谷」
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(参考)不動山北西尾根上から望む、荒々しい火打山北面パノラマ 山頂から手前〜左下に派生する尾根が「新建尾根」、山頂から緩やかに右下に派生する尾根が「空沢尾根」、山頂右下の険悪な谷は「フヨ谷」
 〜 おわり 〜

装備

個人装備
アイゼン サングラス

感想

大毛無山は日本海からの季節風で毎冬10m近い降雪があり、その恵みは麓の田畑やスキー場に恩恵をもたらしている。また大毛無山には熊野修験の信仰があり、古来は「おほけなし山」(恐れ多いほど尊い山)と呼ばれており、それが山名由来となっている。山頂部は毎年6月末ごろまで積雪が残り多様な高山植物が楽しめ、雄大な頚城三山を望める好展望地になっている。

不動山は知名度は低いが「新潟100名山」の一座で上越市の最高峰(1430m)でもある。登山道にアクセスする南葉山林道は災害により長期にわたり閉鎖中であり、上越市名立区側、妙高市側のどちらからも遠く孤高の存在となっている。またどの方角からも端正な三角錐をした山容は魅力的である。山頂には日本武尊を祀る祠があり雨乞いの儀式が行われた伝説が残っている。

今回は梅雨入り前の賞味期限前の残雪を利用できる最後のチャンス、残雪を拾いながら大毛無山の南西尾根、悪水乗越を経由して不動山を往復してみた。

大毛無山から1336mまでは高低差が少ないが、数か所で大きく残雪が切れており、根曲がり竹の薮こぎや急雪渓の登下降を強いられた。1336m平頂から悪水乗越までは薮と残雪の割合が半々程度の緩降。悪水乗越手前からは不動山登山道(トラバースコース)が合流し、通常の登山道並みになるが、山頂までは息をつく間もないほどの350mの急登が続き気が抜けない。それでも足元に咲く多様な初夏の花々に癒される。登山道の真ん中にコバイケイソウやヤグルマソウがあったり、入山者を感じさせない静かな雰囲気も魅力的。刈払われた不動山の山頂広場からは荒々しい妙高山・火打山北面が迫るようで、他に焼山、海谷山塊、容雅山なども望まれた。

    ----------------------------熊遭遇記-----------------------------
斜度が緩むまであと50m地点、ヒィーヒィーと急な雪渓を膳棚リフト頂上駅を目指して登っていた。左下方から、何の前触れもなく荒い鼻息、サクッ、サクッと雪渓を蹴る爪の音が聞こえてきた。顔を上げると体長1m弱の熊が左からこちらへ突進している。既に自分との距離は僅か3mしかない、万事休すか。慌てる間もなく持っていたストックを熊の方に突き出すので精一杯だった。熊は自分の下方50cmを勢いよく通り過ぎ、右側の茂みに飛び込み静止した....とりあえず、助かった〜!
しかし、まだ熊はこちらを睨みつけている、いつ襲いかかってきても不思議ではない。渾身の力を振り絞り雪渓を駆け上がった。無我夢中で30mほど登り振り返ってみると、雪渓の中央に熊が出てきているではないか。どうも熊の縄張りにおじゃましたようだ。その後は、熊と遭遇することもなく無事に山行を終えることが出来た。改めて、今回の現場が急な雪渓であり、もしバランスを崩して滑落しても、ただでは済まなかっただろうと思う。本当に危機一髪だった。

前回の熊遭遇記録(2017年の5月下旬)
会越、下田、川内山塊が接する秘境の薮山、駒形山(1072m)に訪れた、下山時のことだった。残雪と薮の混在する尾根筋(たまたま獣道上)で休憩中に、獣道の後方から熊がゆっくりと歩いてきた。体長は1.5m、熊との距離は10m程度だが、迫力は今回の比ではない。お互いに目が合うと、すぐに熊は威嚇するようにこちらへ走し出してきた。自分は飲みかけのカップを放り投げすぐに立ち上がった。その時、既に熊との距離は2mを切っていた。何も考える間もなく熊と反対側の藪に飛び込むのが精一杯だった。全く背後から襲われていても不思議のない状況だった。が、気が付くと自分の身に何も起きていなかった。薮の中からそっと振り返ってみる、周囲は静まり返り、熊の姿はどこにもなかった。飛び込んだ際の大きな音で、驚いて逃げたのかもしれない。熊も突然遭遇した人間が怖かったのかもしれない。良く対処法で「熊に背中を見せずに後ずさりせよ」と言われるが、至近距離での遭遇では逃げるだけで精いっぱいだと思う。幸い被害は薮に飛び込んだ際の軽い打撲だけ、その後は熊と遭遇することもなく無事に下山できた。

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