【富士山・主杖流し】10月の富士山をバリルートで登る(山頂で富士エキスパートの大先輩たちと歓談♪)

- GPS
- 08:49
- 距離
- 10.9km
- 登り
- 1,597m
- 下り
- 1,599m
コースタイム
- 山行
- 7:18
- 休憩
- 1:32
- 合計
- 8:50
| 天候 | 天候:晴れ 風:午前中の山腹から山頂までは5〜10m前後(瞬間的に15mほど) 午後の下山時は5〜15m前後の風が断続的に吹いていた。 気温:午前7時過ぎの新五合目駐車場で8℃ |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2025年10月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
自家用車
■アクセス ・東名高速/御殿場ICより一般道(富士山スカイラインを含む)を利用し、 富士宮ルートの登山口がある”新五合目駐車場”へ(7:05着) (途中、水ヶ塚公園駐車場で車中泊) <東名高速/御殿場ICから新五合目駐車場まで> ・距離:約36km ・所要時間:渋滞無しの直行で50分(Googleマップのナビによる) ■駐車場について ・駐車場は上記の通り、新五合目駐車場を利用 ・駐車料金:無料 <当日の駐車状況> ・この日は平日ということもあり午前7時過ぎの到着で下段はガラガラ、 上段も空いていました。 ■トイレについて ・トイレは新五合目駐車場の簡易トイレが利用できました。但し、 ここ以外は山小屋も含めて全て閉鎖しているため利用できません。 ■コンビニ ・御殿場IC周辺に数軒あります。但し、自衛隊の滝ヶ原駐屯地前を 過ぎると無くなりますので注意してください。 |
| コース状況/ 危険箇所等 |
【ルート状況など】 2025/10/17 現在 <全般> ・今シーズンの富士山は既に閉山しています。 この日の登山道(下山で利用した富士宮ルート)はシーズン中の 夏道がそのままの状態で残っていました。 ・この日は主杖流し、富士宮ルートともに滑り止め無しで問題なく 歩けましたが、これからはいつ雪がついてもおかしくない時期に なります。今後入山される方は直前の情報を十分確認して、 それ相応の装備で臨む必要があります。 ・山小屋は富士山自体が既に閉山しているため全て閉鎖しています。 従って必要な水や食料は全て持参する必要があります。 また、トイレも五合目の駐車場以外は利用できないのでご注意を。 <主杖流し> ・一般的な山地図には記載されていないバリエーションルートです。 ・標高2720mの主杖流し取り付きから剣ヶ峰までの高低差約1000mを 一直線に結ぶルート。剣ヶ峰まで一気に直登して行きます。 ・踏み面は露岩帯とザレガレのゾーンがあり、出来るだけ露岩の岩伝い を登るように進路を取ると効率よく登ることができます。 ・取り付きから序盤は全面的に露岩帯が続きどこでも登れる印象ですが 高度を上げるにつれて山頂に向かって左寄り(沢の右岸)が露岩帯と なるのでその上を進むようにしました。 ・標高3380m付近でそれまで辿ってきた山頂に向かって左寄りの 露岩帯がなくなりザレガレゾーンになってきます。今度は右寄りに 露岩帯が出てくるのでそちらへトラバースし再び岩伝いに登りました ・上記のようにうまく岩場を狙って登れば、ザレガレで苦しむことは それほどない印象。個人的な感覚では9割方岩伝いで進める印象。 但し、その為には適切な足場のルーファイが必須となります。 ・このルートはバリエーションルートなので、マーカーや標識類は 一切ありません。山頂までひたすら真っ直ぐ登るルートですが、 ザレガレを避けて足場が安定する岩場を選んで進むことも含めて その場の状況を確認しながら全て自分の判断で進む必要があります。 その点ではある程度の山慣れが必要なルートだと感じました。 (その他、写真にも情報を記載していますのでご確認ください) |
| その他周辺情報 | <下山後の入浴はこちらの施設を利用しました> ■裾野温泉 ”ヘルシーパーク裾野” https://susono-onsen.co.jp/ ・利用料:大人850円(3時間) ・浴槽は内湯と露天が1槽ずつ。特に内湯は30人くらい入れる広さで ゆったり浸かれる。浴場も広めで露天風呂は開放感有り。 ・湯温は内湯、露天ともにややぬるめの印象。 ・晴天の日中であれば浴槽から富士山が一望できる。 ・シャワーは制限付きなものの、1回の吐出時間が長めで使い易かった。 ・洗い場は十分なスペースがあり、仕切りもしっかりされている。 ・主なアメニティーはシャンプー、ボディーソープ、コンディショナー その他にドライヤーが常備されている。 ・立地的には、富士宮口五合目から東名高速で東京方面へ帰る場合、 少し逆方向(西)へ向かうため、余計な距離と時間がかかってしまう。 *個人的には概ね好印象だったので富士宮口山行の際はリピートしたい と思える温浴施設だった。 |
| 予約できる山小屋 |
|
写真
ここは開山期間中のシャトルバス発着所。簡易トイレはこの日も使えました
何回来てもテンションが上がる富士山。はやる気持ちを抑えて準備します
この大斜面を上に向かってひたすら登っていく。それが富士登山
こういうシンプルで分かりやすいところが好きだし、それが魅力のひとつだと思う
良く見て何とか分かったものの、黄丸のあたりが急傾斜でザレが酷くて大変だった
(ここは踏み跡の見極めも含めて多少の山慣れが必要な場面かも)
写真では緩く見えるが実際は結構な急傾斜。かなりザレているので滑落要注意の危険個所
(ラクルートでは主杖流し取り付きまで実線ルート表記)
この日もそれなりに明瞭な踏み跡を辿っていると、気付かないうちにお中道から外れていたため一度修正した
主杖流しと同じように山頂直下から溶岩流が続いているようで、この日ここを登った富士猛者の方と山頂でお会いしました
ここから剣ヶ峰まで、高低差約1000mを一直線に登り詰めて行きます
取り付きから序盤は全面的な露岩帯なので、どこでも登れる印象です
そんな時は振り返って風景を見ながらひと休み。落ち着きを取り戻します
今度は左岸に露岩帯が出てくるのでそちらへトラバースし再び岩伝いに登りました
このように現場の状況を見ながら、出来るだけ岩伝いを狙うと効率よく登れます
ちなみにアレに関しては、涸沢ヒュッテや穂高岳山荘のように”見えてからが長い”とはあまり思わなかった
こんな感じで常に岩伝いを狙って登ればザレガレで苦しむことはそれほどない印象
そのためには適切な足場のルーファイが必須になります
富士山らしいこの圧倒的な高度感。こういう画も富士山が好きな理由のひとつ
ちなみにあの黄丸の方が主杖の隣のナントカ沢を登ってきたエキスパートの方
今年の残雪期(5/5)以来となる巨大な噴火口。相変わらずの大迫力です
これ全体が富士山の”山頂”。こんなに巨大な山頂を持つ山は他にない
今回の主杖流しやお中道の話など、富士山談義で大いに盛り上がりました♪
本当に楽しいひと時を過ごさせていただきました。ありがとうございました
当然ですが既にオフシーズンなので山小屋も含めて全て閉まっています
身体が冷えたこともあるのか、頭痛が酷くなってきたのでここで小休止
今日は久々に青空の下で今季最後の富士山を存分に楽しめました。また来年も来ます!
(ちなみに右の車の方が山頂でお会いした中のお一人。ここでも山と車の話をさせていただき楽しかったです。ありがとうございました)
感想
今回の山行は約2年ぶりとなる富士山のバリエーションルート”主杖流し”(しゅじょうながし)で今季最後の富士山へ行ってきました。
このルートは日本の最高所である富士山の剣ヶ峰へダイレクトに通じるバリエーションルート。かつての噴火の際に流れ出た溶岩流が冷えて固まった跡を辿るルートで、標高約2700mの取り付きから剣ヶ峰まで高低差約1000mをほぼ真っ直ぐに登り詰めるルートです。
この何とも単純で分かりやすいところが個人的に好きで、今シーズン最後の富士山はこのルートで登ろうと思っていました。
当日は朝から清々しい青空が広がり久しぶりの晴天山行。既にオフシーズンで登山者も少なく、さらにバリルートということで一般登山道を外れてからは剣ヶ峰まで誰とも会うことなく、ひとり静かに山と対峙しながら日本一の頂を目指してひたすら登り詰めて行きました。
シンプルで分かりやすいことは好きな方なので、遥か上に見える山頂という目標に向かって足場の良いところを選びながら黙々と登る作業はそれほど苦になりませんでした。
一方で誰もいないバリルートということで、登り始めは多少のプレッシャーがありましたが、ペースが掴めてきた中盤からは清々しい青空の下で溶岩流の岩場歩きを楽しみながら登れるようになりました。
懸念していたザレガレ斜面についても、露岩帯や小さな岩場を繋いで行けばそれなりに避けることができるので、この点でも無駄な体力の消耗やストレスを感じずに登ることができたと思います。
そしてルート終端部の旧測候所でこれまで登り詰めてきた大斜面を振り返ってみると「ここまで約1000mを無心で真っ直ぐ登り詰めてきたんだなぁ…」と実感。
日本の最高所に立ち、そこからの景色を眺めていると感慨もひとしお。心地よい達成感に包まれました。
また、お中道と主杖流しで約4時間半くらい誰とも会わなかったのですが、山頂に達するとタイミングよく富士山の強者たちが集っており、今回辿った主杖流しやお中道の話、富士山へのそれぞれの思いやこだわりなど、富士山談義で大いに盛り上がりました。
ここにいた方々の中には通算登頂回数が1000回以上でほぼ毎日登頂している方や、主杖流し以外のバリルートで何度も登られている方もいました。まさにここにいる皆さんは富士山のエキスパート。歓談しながら私が知らなかった富士山の魅力や情報をたくさん教えていただきました。
ヤマレコやヤマップでも有名な富士エキスパートの方もおられて、最後はその方と記念写真まで撮っていただきました。その方の存在は既にヤマレコで知っていましたが、実際にお会いして話してみると、私が勝手に抱いていた富士信者のお堅いイメージとは全く違い、非常に気さくで感じの良い方でした。そんな方と運よく山頂でお会いでき、記念写真まで撮っていただき本当に嬉しかったです。ありがとうございました。
今回は久しぶりの青空の下で日本一の頂を踏むことができ、さらに思いもよらぬサプライズがあったりといつも以上に楽しい富士登山でした。
これからもルートや季節を変えて、魅力あふれる富士山をもっと楽しんでいこうと思います。









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