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最終更新:ヤマレコ/YamaReco
雪渓と池塘に彩られた北アルプス北端の山

朝日岳は富山県と新潟県にまたがる標高2418mの山で、日本三百名山に選ばれています。北アルプス北端の山であり、日本海へ通じる栂海新道の入り口として有名です。

山名の由来は東麓の集落から仰ぎ見た時に、朝日を最初に受けて赤く染まることにちなんでいます。
高層湿原が広がる楽園

朝日岳は豪雪地帯で積雪が多く、夏でも雪渓が残り白く輝いています。

そのため雪解け水が豊富で、朝日池や照葉ノ池をはじめとする池塘が点在し、あちこちで高層湿原を展開しています。

湿原地帯は木道がよく整備されています。
傾斜が緩やかで広々とした場所には、八兵衛平や夕日ヶ原、小桜ヶ原といった印象的な名前が付けられています。

高山植物の宝庫としても知られており、アヤメ平ではヒオウギアヤメが、小桜ヶ原ではハクサンコザクラが可憐な花を咲かせます。
雪渓、池塘、お花畑が織りなす景観は、北アルプスの中でも特に牧歌的な雰囲気を醸し出しています。
日本海を望む展望よしの山

朝日岳の山頂はなだらかな場所で、いくつかのベンチと、石造りの方位盤が設けられています。

見晴らしに優れており、白馬岳や剱岳、毛勝三山といった名峰が一望できます。
また栂海新道が続く山並みに富山平野、日本海や水平線も見渡すことができます。
朝日岳登山の要衝・朝日小屋

朝日岳山頂の東側に位置する朝日平には、朝日小屋が建っています。
朝日岳登山は道のりが長く、1泊以上かけたプランが望ましいため、多くの登山者がこの小屋で夜を過ごします。

小屋の名物は、富山湾の海の幸を盛り込んだ手作りの夕食です。

水が豊富でテント場も併設されています。

小屋の近くには朝日神社が鎮座しています。
定番は東麓の蓮華温泉からのルート

朝日岳の代表的な登山口のひとつが、新潟県の蓮華温泉です。

蓮華温泉は北アルプスの懐に抱かれた秘湯です。営業は蓮華温泉ロッジの1軒のみで、野趣あふれる露天風呂が名物です。日帰り入浴もできるため、下山後に温泉を楽しみたい登山者がよく訪れています。

蓮華温泉を出発すると、一端下って兵馬の平がある蓮華の森を抜けます。

やがて鉄製の瀬戸川橋と白高地沢橋を渡ると、本格的な長い登りが始まります。

五輪高原は花園三角点の周辺に広がる湿原地帯で、高山植物の宝庫として親しまれています。

朝日岳の山体は蛇紋岩でできており、それが剥き出して見られる箇所もあります。

五輪高原と五輪山の間は、「五輪の森」と呼ばれ木々に覆われています。

吹上のコルは三叉路で、朝日岳山頂と日本海を目指す栂海新道に分かれています。ここからひと登りすれば、朝日岳山頂です。

朝日小屋に宿泊する場合は、朝日岳の登頂後に朝日平へ下ります。
白馬岳も満喫の周回ルート

蓮華温泉を起点に、白馬岳や雪倉岳を巡って朝日岳へ至る周回コースも人気があります。

白馬岳から朝日岳にかけては、大パノラマの稜線歩きをたっぷりと満喫できるのが魅力です。

宿泊は白馬大池山荘、白馬山荘、朝日小屋が利用でき、行動ペースや計画に合わせて選ぶことができます。

鉢ヶ岳と雪倉岳の鞍部には雪倉岳避難小屋がありますが、宿泊できるのは緊急時のみです。
西麓の小川温泉からのルート

一方、富山県の小川温泉からも入山することができます。

小川温泉は古くから「子宝の湯」と謳われる名湯です。
現在は小川温泉元湯ホテルおがわが一軒のみ営業しており、野天風呂や檜桶露天風呂など、趣向の異なる5つの浴槽で源泉を堪能できます。

小川温泉から先、北又小屋までは林道が通じています。
林道はマイカーの進入は禁止されていますが、タクシーの利用は可能です。そのため登山者は、北又小屋までタクシーでアプローチすることができます。

北又小屋からはイブリ尾根に取り付きます。
北又小屋から朝日岳までの標高差は1700mを越え、途中にエスケープルートはありません。登り応えのある健脚向けの道のりです。

イブリ山までは、ここを十合目として一合ごとに標識が設けられています。

イブリ山より上には、「馬の背」とする尾根が痩せた箇所があり、通過のための鎖が掛けられています。

やがて夕日ヶ原の大草原を迎えます。さらに朝日平にある朝日小屋を経由して、最後の登りに挑みます。
北アルプスと海を結ぶ栂海新道

朝日岳は、栂海新道(つがみしんどう)の入口にあたる山としても知られています。
「栂海」とは栂の森と海を結ぶという意味で、北アルプス北端から日本海までの全長約27kmの縦走路です。この道は1971年に開通しましたが、その実現には一会社員であった小野健氏が山岳会を立ち上げ、週末や私費を投じて尽力した熱い物語があります。

北アルプスの稜線歩きから始まり、湿原地帯、ブナ林、海岸へと続く垂直分布の植生変化を楽しむことができます。

このロングトレイルにおける宿泊地は、犬ヶ岳直下の栂海山荘と白鳥山山頂にある白鳥小屋の2軒で、いずれも無人の避難小屋です。

また栂海新道の日本海側の入口は険しい崖が連なる海岸で、一帯は「親不知(おやしらず)」と呼ばれています。
歩き切るためには体力や技術、計画力が求められますが、高い山々から海へ抜ける道のりは、格別の達成感を味わわせてくれます。
朝日岳の難易度(信州 山のグレーディング)
61. 縦 白馬→朝日(猿倉・蓮華温泉) 難易度C ★★★☆☆(3)| 登山口 |
蓮華温泉ロッジ 北又小屋 小川温泉 栂海新道登山口 |
|---|---|
| 周辺の山小屋 |
朝日小屋 蓮華温泉ロッジ 北又小屋 小川温泉 白馬大池山荘 白馬山荘 雪倉岳避難小屋(※緊急時のみ宿泊可) 栂海山荘 白鳥小屋 |
基本情報
| 標高 | 2418m |
|---|---|
| 場所 | 北緯36度49分36秒, 東経137度43分47秒 |
| 山頂 | |
|---|---|
| 展望ポイント |
山の解説 - [出典:Wikipedia]
朝日岳(あさひだけ)は、飛騨山脈(北アルプス)後立山連峰にある標高2,418mの山。富山県と新潟県にまたがる。中部山岳国立公園内の北アルプスの最北部に位置し、富山県側の旧下新川からは東側に見える。積雪量が多く、山頂付近には夏でも雪渓が残る。山頂は平坦で豊富な高山植物が見られる。小桜ヶ原のような湿地帯もあって、清河な水に恵まれる。高山植物も豊富で、白馬岳近辺とは違った花々を楽しめる。
日本海沿岸の親不知から朝日岳には、栂海新道(つがみしんどう)と呼ばれる、海抜0mと山頂とを結ぶ長大な登山道がある。日本三百名山及び新日本百名山にもなっている。
富山県朝日町の町名は、この朝日岳の名に由来する。また朝日岳はその名の通り山間の集落からみて最初に朝日に染まる山ということから名付けられた。
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この場所に関連する本
この場所を通る登山ルート
槍・穂高・乗鞍 [7日]
利用交通機関
車・バイク、 電車・バス、 タクシー
技術レベル体力レベル
おすすめルート
-
中級 3泊4日 白馬・鹿島槍・五竜
1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月北アルプスの稜線から日本海を目指す長大な縦走コース。栂海新道は体力的にきついのですが、それだけに大きな達成感を得ることができるでしょう。できれば盛夏ではなく9月に入ってからのほうがおすすめです。




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