湯村山・興因寺山


- GPS
- 04:25
- 距離
- 12.2km
- 登り
- 874m
- 下り
- 815m
コースタイム
湯村山 09:35
白山 10:25 (八王子神社)
千代田湖 10:35
淡雪山 11:15-11:25
興因寺山 11:45-11:55
穴口峠 12:00
古湯坊温泉 13:00
武田神社バス停 13:40
天候 | 終日良く晴れて風も穏やか、外を歩くには絶好の1日でした。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2009年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
甲府駅バスターミナル 09:00-(山梨交通バス)-09:12 湯村バス停 (帰り) 武田神社 14:00-(山梨交通バス)-14:12 甲府駅北口 |
コース状況/ 危険箇所等 |
湯村バス停〜湯村山〜千代田湖は、遊歩道のような道が続いていて、道標類も割としっかりしており、歩く人も多かったです。 千代田湖から先は、「山梨県の山」(山と溪谷社刊)が一部を「やぶ道」としながらも紹介しているルートを逆方向にたどったものです。 淡雪山と興因寺山を越え、その先で穴口峠を経て武田の杜遊歩道に下るまでは、わずかな踏み跡を追ってなんとか歩ける状況でした。 しかし遊歩道を横切って積翠寺へ下る道は、いくら探しても見つけることができず、遊歩道を使って古湯坊温泉を経由する迂回ルートへの転進を余儀なくされました。 穴口峠-積翠寺間が、今でも「山梨県の山」の紹介通りに歩ける状況なのかどうか、日を改めて紹介方向の通りに歩いて検証したいと思っています。 ※デジカメを持ち歩くようになる以前のため、写真はありません。 |
感想
甲府駅南口のバスターミナルで、湯村温泉内を通る羽黒経由山宮循環(01系統)を待ちます。朝の下りとあって、乗客は僅か2人だけでした。
湯村でバスを降りて、バス停の左向かいにある旅館明治を右手に見ながら、バスを追って温泉街を奥へ進むと、すぐにT字路に行き当たります。
そこには簡単な案内板が設置されていて、それに従ってT字路を右折し、少し先を左に入ると、そこから遊歩道が始まっていました。
しばらくはコンクリート舗装が続き、斜面にジグザグを描いて登るようになって、やっと土の道に変わります。
温泉街のすぐ裏手にある小さく手軽な山で、しかも遊歩道とあって、出合うのは軽装で散策している人ばかり。「おはようございます」と挨拶を交わしつつ登っていくと、低い山だけに、あっという間に稜線でした。
稜線上の分岐点には、復元された烽火台が立っていて、ここから山頂まではほんの短い距離です。少し進むと、もう休憩舎が見えてきました。
休憩舎からは、富士山がドーンと正面にそびえ、眼下には甲府盆地の広がる、なかなかの展望が楽しめます。
ところでこの休憩舎は、甲府盆地側に少し下った斜面に建っていて、そこが山頂ではありませんでした。最高点と思われる周囲も歩き回ってみましたが、そこには何もないばかりか、立ち入る人もほとんどないらしく荒れています。
登山の対象としてよりは、専ら散策で登られるような山なので、最高点にこだわるような人も普段は現れないのでしょう。
また、この一帯はかつての湯村山城の本丸跡とされていますが、その遺構もほとんど見られず、山道の脇に少し見られた石垣だけが、わずかに往時を偲ばせているようでした。
烽火台の立つ分岐点まで戻り、次は千代田湖を目指します。尾根道は引き続き道幅の広い遊歩道の趣ですが、次第にアップダウンが増えて段差の大きな木段が出てきたりと、歩き応えは登山道と変わりませんでした。
やがて山道に、風化した花崗岩の白砂が見られるようになると、景色が良くなってきます。ほどなくあずまやの前を通過しますが、そのいくらか手前からの景色が、南アルプスなどを広く見渡せて見応えがあるようでした。
あずまやの先でも花崗岩の中の登りは続き、登り詰めたピークには八王子神社が建てられていました。特に山頂標識のようなものは見ませんでしたが、ここが白山(八王子山)の頂上に当たるのでしょう。
白山頂上からは神社の裏手を回り、標識に従って千代田湖へと下ります。
でも地形図の破線路の通りに下って、和田峠に近い湖畔に出るつもりだったのに、途中で気付かないうちに左折していたらしく、実際に下り着いたのは白山のほぼ真北あたりの湖畔でした。
白山と千代田湖を結ぶ道はいくつもあったようで、その後湖畔を歩いている途中に、白山への登山口を2つも見送っていますし、それ以外の登山口もあるようでした。
千代田湖から先は、当分の間まともな案内はありません。バス道路を渡った先は、地図を見ながら予定していたルート通りに、車道を歩いていきます。
いくつかの分岐を経て、すでに簡易舗装に変わっていた道が終わって階段を登ると、その上にはフェンスで囲われた水道施設(千代田第一配水池)がありました。
そしてその裏手に回ると、ピンクテープで示された薄い踏み跡を発見しました。
踏み跡を追って行くと、所々にテープやペンキマークが続いています。基本的に尾根を外さないという明快さもあって、さほどの困難もなく歩いていけます。
ただしこの時期でもヤブが煩わしかったり、倒木があったりしますし、踏み跡が不明瞭になることもあって、快適には歩かせてもらえません。
展望のない退屈な道を長く感じ始めた頃、前方に建物が見えてきて、そこへ向かって急降下したところが金子峠でした。
金子峠の先でも、何の案内もないまま向かい側の尾根に取り付くと、すぐに白砂の地面に変わります。
岩がちな稜線上に出て展望が開けたと思ったら、そこには「淡雪山 790m」という標識が下がっていました。でも実際にはこの地点の標高は715m程度しかなく、790mといえば、まだ随分と先にある小ピークの標高です。
この標識は大いに疑問を感じるものでしたが、でも周囲の景色は白砂と緑の松の組み合わせが絶妙で美しく、淡雪山という名前のほうは素直に受け入れたいと思いました。
淡雪山からさらに尾根伝いに東進して、次は興因寺山を目指していきます。
淡雪山の周辺では、足元が不安定な岩場や、両脇が切れ落ちた狭い箇所の通過もあり、やや注意が必要でしたが、その一帯を過ぎれば、あとは明瞭な登山道が続いていました。
そして途中の大きなコブ(この標高が790m圏)を越えると、前方には興因寺山の頂上にある送電線鉄塔が見えるようになって、それを目標に歩いていけます。
興因寺山の頂上に着くと、その鉄塔はまさに頂上の真ん中に立っていて、頂上の標識も鉄塔に掛けられる形で設置されていたほどでした。ここまでモロに頂上そのものに鉄塔があるのは珍しいのではないでしょうか。
なお「山梨県の山」では「やぶが繁茂して少々眺めを隠している」と書かれていますが、その草木が刈られたのか、南側にはスッキリとした展望が広がっていました。
興因寺山から、右に折れる明るい尾根への道を見送って、左に折れて森の中へと下る道に入ります。
最初は送電線巡視路の階段道で始まりますが、鞍部に下った所で、そのまま下り続けていく明瞭な巡視路を分けて、前方のコブに登る踏み跡が登山道の続きでした。
コブを乗り越えた先では、前方から車道が迫ってきて、その車道の終点が穴口峠。ここでは珍しく立ち木に「←古湯坊」「淡雪山→」という標識が付けられていました。
穴口峠から古湯坊への標識に従って下っていくと、明るくて傾斜も緩やかな、いい感じの道が続いていきます。
山のひだをなぞるようにカーブを繰り返して下っていくと、武田の杜遊歩道にぶつかって、ここまではほぼ予定通りに歩けていたのでした。
武田の杜遊歩道に降下した地点では、「山梨県の山」のコース通りに、積翠寺へ向けて直接下降する道に入る予定でした。
ところが、この周囲のかなり広範囲から、下れそうな方向をいくつも当たったにもかかわらず、どれも途中で行き詰まったりして、その道を探し出すには至りません。
結局この地点には、穴口峠から下ってきた道のほかは、武田の杜遊歩道しかないと結論付けるしかありませんでした。
また別の機会にでも、今度は積翠寺側からここを目指して登ってみて、ちゃんとたどり着けるかどうかを確認してみたいと思っています。
仕方がないので、かなりの遠回りになりますが、武田の杜遊歩道で古湯坊を回ってから積翠寺へ向かうことに決めました。
また、積翠寺に下った後は要害山にも登っていくという予定だったのですが、道の探索でかなり時間を使っていた上に、歩けそうな所を下ってみては登り返すことの繰り返しで、体力も余計に消耗しています。
そんな訳で、要害山に登る気持ちもすっかり失せてしまっていました。
古湯坊温泉まで、距離は長かったものの、「遊歩道」という名前通りに道幅の広い歩きやすい道が、しかもほとんどアップダウンもなく等高線に沿うように続いていて、楽々と歩けてしまいました。
あとは車道を下るのみです。積翠寺の集落に入りかけた地点からは、新しくできた広い道路に入り、それが旧道と合わさる所では、「北山野道」という道標を見て右手の細い道に入ります。
バス道路がその後コの字を描いて進んでいるのに対して、この細い道だとほぼ直線的に進むことができるのでした。
最後に20分ほどの余裕を残して武田神社に着いたので、15分ほど境内を見て回ってから、バス停に並んで甲府行きのバスを待ちました。
詳細な記録のページ
http://cellist.my.coocan.jp/yama/mt2009_01_03/mt2009_01_03.html#20090321
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