岡山県備前市日生町 頭島たぬき山〜楯越山〜夕立受山 海&花



- GPS
- 03:27
- 距離
- 7.7km
- 登り
- 419m
- 下り
- 406m
コースタイム
- 山行
- 3:23
- 休憩
- 0:35
- 合計
- 3:58
歩行距離7.5キロメートル、歩行時間3.5時間、歩行数13,200歩
天候 | 晴れ時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
今回の3つのコースの間は自動車で移動しています。GPSログは自動車移動の部分を削除していますが、距離と標高のグラフでは、この部分が直線で表示されています。それぞれの歩行距離は、頭島(かしらじま)3.5km、楯越山(たてこせやま)1.5km、夕立受山(ゆうだちうけやま)2.5km、トータル7.5kmです。 楯越山(たてこせやま)は「五味の市」駐車場の向かいの公園入口からGPSの電源を入れ、「五味の市」駐車場で切りました。 頭島(かしらじま)の道はすべてアスファルトやコンクリート道です。外輪(とわ)海水浴場<写真32>からアカクラゲ<写真33>撮影地点までは道はなく、海岸沿いの岩場を歩きました。 アカクラゲ<写真33>撮影地点では岩場が海水に浸かっていたため、崖を少し登ってみようかと考えました。上りは大丈夫そうでしたが、途中で引き返さなければならなくなったときに、下りが苦手な連れがこの崖で立ち往生しそうだったので、一人でさらに西に偵察に行きました。入鹿漁港<写真35>まであと少しというときに洞窟のように奥まった裂け目が出てきました。連れには突破できそうになかったので、引き返しました。GPSは連れが持っていたため、偵察部分のログはありません。 楯越山(たてこせやま)はたまに短い草が生えた遊歩道で、丸太と土の階段が多く歩きやすかったです。進入禁止の道もいくつかあり、ルートは限られるようです。 遊歩道入口は公園の奥にあります。最初にコンクリートの坂道が2〜3m程あり、濡れているときの下りは滑りやすそうでした。 夕立受山(ゆうだちうけやま)も丸太と土の階段状の道が多いです。頂上<写真54>を過ぎると、一部、シダなどがかぶさり気味の細道、乾くと余計に滑りやすそうなザラついた土道、コケが生えて濡れていると滑りそうな土道があります。いずれも気を付ければ大丈夫だと思います。 見晴らしポイント2<写真61>の西、標高185m辺りの低いヤブにシマヘビと黒っぽいヘビがいました。ヤブを避けるように左右に道があり、彼らもガサガサとわかりやすい音を立ててすぐに奥へと逃げてくれました。 |
その他周辺情報 | 日生漁港にある大きな魚市場「五味の市」は火曜日を除いて毎日(主に午前中)開催されています。毎週土日には、産直の店や屋台などが駐車場に並ぶなど、さらに賑わいを増します。今回、12時過ぎに行ったらほとんど終わっていました。 日生は全国でもトップクラスの水揚げを誇る牡蠣の名産地なので、牡蠣の水揚げが開始される10月末から冬にかけては、大変賑わいます。牡蠣の大きさと安さにびっくりします。そして、徒歩圏内にカキオコ(牡蠣が入ったお好み焼き)の店が10店舗以上あります(添付資料参照)。 6月4日(日)には「ヒナセ♡ノミーノ」という日生の食べ飲み歩きイベントがあります。21店舗で当日限定の特別メニュー(500円or1000円)が出るようです(添付資料参照)。 |
ファイル |
(更新時刻:2017/05/16 07:56)
(更新時刻:2017/05/16 07:56)
(更新時刻:2017/05/16 07:57)
|
写真
鹿久居島153m峰
道路西側の空き地に車を停め、東側の階段を下りて橋の下をくぐってみました。備前市日生町と鹿久居島(かくいじま)を結ぶ「備前♡日生大橋」(全長765m)は平成27年4月に開通しました。
鹿久居島153m峰
戻って階段の上辺りから望みました。通行料は無料で、JR日生駅より歩いて渡ることも可能です。岡山県内最大の面積を誇る鹿久居島(かくいじま)へのアプローチが格段に便利となりました。
ホタテ貝殻&筏
備前♡日生大橋(このようにハートマークが入るのが正式名称)の途中に待避所があり、自動車から降りて東側を見下ろしました。卵からかえったカキの幼生が海を漂い始めるタイミングで、カキの種付け用のホタテ貝殻の盤通しを海に落とし、カキの幼生が貝殻に付着するのを待ちます。
キリの花
鹿久居島(かくいじま)側の道路の東側に駐車スペースがあり、丸太と土の階段を数段上ると少し開けていました。特にベンチや花壇があるわけではありませんが、見上げるとキリが満開でした。藤の花色に似ていますが、花房が上を向くので遠目にも区別できます。
複合アーチ橋の頭島大橋の向こうに見えるのが頭島(かしらじま)です。頭島は島全体が流紋岩でできています。緩斜面に恵まれて住みやすく、日生諸島ではもっとも人口が多い(400名前後)そうです。
頭島の西海岸沿いを走っていると、市営駐車場が2カ所ありました。広い方のB駐車場に停めました。普通車は1日400円でトイレもあります。島の風物詩を味わうなら徒歩でまわるのが一番です。
&別荘地
西に鴻島(こうじま)別荘群と147m峰の鴻泊山(こうはくざん)が見えました。バブル景気の時代、急速な別荘建設が進められ、その乱開発が問題とされてきました。現在、中古物件として1棟300万円前後で売りに出されているそうです。
公園の一角にホタテの貝殻が山積みされていました。ホタテガイの殻の真ん中に穴を開け、針金を通して海中につるしておくと、カキの種が着床して育っていく「ベッド」になります。夏の採苗(さいびょう=カキの種付け)時期までに、ホタテがおよそ25万枚分も用意されるそうです。さすがにこの山は登れません(^^♪
この一角に数本まとめて植えられており、ちょうど満開でした。クチナシのようないい香りが辺りに漂っていました。10月初めから12月初めには、頭島、鴻島(こうじま)、鹿久居島(かくいじま)でみかん狩りを楽しむことができます。
右から2つ目が開花した状態で、外側の星形に見えるのは萼、中心部のピンク色が花びらです。これ以上花は開きません。その左隣の2つは花びらが散っておしべが見えています。6月には赤い実ができ、食べられます。
夏みかんの実も少し残っているだけでした。夏みかんの実は酸が抜けるのに時間がかかり、4〜5月に収穫するため、花と実が同時に見られます。花は温州みかん<写真13>によく似ており、実の有無で判断しました。
鶴島(つるしま)は無人島です。長崎浦上のキリスト教弾圧の際、捕らえられたキリシタンのうち117人が1870年9月に鶴島に送られ、開墾と改宗を強制されて18人が死亡しています。今はメバルの好漁場です。
長島&鴻島
長島には、屋島の合戦の後、源義経の船が吹き寄せられ、弁慶が助けに行ったという伝説があります。また、1927年に日本初の国立ハンセン病療養所である国立療養所長島愛生園が設置された島です。現在、世界遺産登録を目指しています。
大多府島
大多府島(おおたぶじま)には「勘三郎洞窟」など大小の洞窟があります。大多府港は元禄11年(1698年)に開かれた古い港で、当時の防波堤が今も残るほか、灯台にあたる「燈籠堂」も再建され、島内には自然遊歩道も整備されています。
向かいの東屋から望みました。頭島の象徴的な建造物です。“たぬき”の由来はよくわかりませんが、昔は文字通りたぬきがたくさんいたそうです。後で頭島のイラストマップを見ると、周辺に遊歩道があり花公園とかかれていましたが、気付きませんでした。周辺は墓地でしたが、そこを抜けると公園だったのでしょうか。
チェリーセージ「ホットリップス」<写真29>の葉にいました。体の後ろ半分にオレンジ色の部分が集中しています。周辺に好物のアブラムシは見当たりませんでした。蛹<写真31>は食べないようにね(^_-)-☆
たぬき山から南方面に向かって坂道を下っていくと、外輪(とわ)海水浴場に出てきました。夏は文字通り海水浴場として賑わうようです。動画を撮り、向こうに見える岩場を歩いて南西に向かいました。
毒のある長い触手は完全になくなり、ゼラチン質の傘部分の一部が残っているだけでした。念のため、触らないでおきました。この辺りに連れを残し、崖を少し登ってさらに西へと進みましたが、連れには無理そうだったので途中で引き返しました。
2015年、日生南小学校は備前♡日生大橋開通で島が本州と陸続きになったことを受け閉校(日生西小学校に統合)しました。学校近くの海岸沿いの道に閉校記念作品がありました。この壁には他にもいくつか卒業記念作品らしき絵が描かれていました。
幸福の鐘
楯越山(たてこせやま)の頂上一帯は「みなとの見える丘公園」となっています。公園内にある「幸福(しあわせ)の鐘」は、霧の中で停泊中、船の位置を知らせたものです。霧が晴れ、日生から世界へ幸福の鐘が響くよう願いを込めているそうです。
頂上の広場から一段下りたところです。花は咲き始めは白く、次第に黄色くなります。ここだけでしたが、よく咲いていました。ここからと、この少し東からの2カ所で景色を動画に撮りました。「幸福の鐘」<写真40>の音が入っています。
日生町は漁業町です。漁港で魚介類を中心とした「五味の市」が開かれ県内はもとより京阪神からの客で賑わっています。またカキ養殖が盛んで、カキオコとよばれる郷土料理で町おこしを行っています<添付資料参照>。
楯越山から五味の市へ下る途中で、与謝野夫妻の歌碑がありました。「わが友が 万の巻を繙く手もて 船に指さす 瀬戸の島々 (鉄幹)」 「船いまだ 曽島の瀬戸をいでねども 讃岐の海の あづきじま見ゆ (晶子)」
片上大橋
夕立受山(ゆうだちうけやま)展望台からの景観です。片上湾にかかるブルーラインの片上大橋を境に、内海の鶴海(つるみ)、久々井、片上、穂浪(ほなみ)の各入江と大平山や妙見山の眺めがすばらしいです。
若い枝やつぼみは白い毛に覆われているので、ムラサキシキブやコムラサキと区別できます。6月に紫色の小さな花を咲かせます。この少し西、標高170m辺りに見晴らしポイント1がありました。周辺は樹木に囲まれ、見晴らしポイント2<写真61>と同じような展望台の屋根が見えましたが、そこまで行く道がわからず行きも帰りもスルーしました。
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下(厚手)
手袋(防水加工)
軍手
雨具
日よけ帽子とフード
登山靴(防水加工)
靴ひも予備
サブザック
ザックカバー
地形図
コンパス
マップケース
筆記用具
携帯
時計(防水)
タオル
カメラ
飲料水(スポドリ&茶)
水筒(保温)
非常食(栄養補助食品)
スマホ(山使用可能)
eTrex30(GPSナビゲーター)
|
---|
感想
備前市日生(ひなせ)町と鹿久居島(かくいじま)を結ぶ「備前♡日生大橋」(全長765m)が平成27年4月に開通したことにより、先に開通していた頭島大橋を経由して、鹿久居島の南にある頭島(かしらじま)まで、本土より自動車(または自転車や徒歩)でのアプローチが可能となりました。
日生諸島の中で最大の面積を誇る鹿久居島は人口が10名前後と人の気配を感じませんでしたが、頭島(かしらじま)は周囲がわずか4キロメートルほどしかない小さな島の中に日生諸島最多の400名前後の人がいます。橋の経済効果を狙った開発(観光化)が進んでいるかと思いきや、いい意味で静かな自然のままの頭島がそこにありました。島の中での移動手段は徒歩が一番です。島の西に市営駐車場(1日400円)があり、そこを起点に、たぬき山(展望台)や海岸、季節によってはミカン農園(ミカン狩り可能)などをゆっくりとまわると、写真でも紹介していますように、島の魅力をいろいろな場面で感じ取ることができます。
今回訪問した山はそれぞれが比較的近くにあるのですが、頂上から見える景色や植生が異なり、それぞれに楽しむことができました。また、出発点(アプローチ地点)さえ決めておけば、適当に歩いても頂上に辿り着くことができます。絶景と植物などの自然を純粋に楽しみたい方には程よい空間を提供してくれるスポットです。もちろん、山行後は日生の魚介類を中心としたグルメを堪能することも可能です。今回のコース近くに10以上の旅館、民宿、ペンションがあるので、1泊2日で日生の魅力を十分味わう旅もいいかもしれません。
前日に慌てて行き先を決め、あまり下調べをせずに出かけましたが、柑橘類や平戸ツツジなどの花、テントウムシやトンボなどの身近な昆虫、穏やかな瀬戸内海と島々が見られ、思った以上に楽しめました。たまにはのんびりと行き当たりばったりのハイキングもいいものです。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する