兵庫県宍粟市 三室高原〜下ショウダイ〜三室山〜大通峠 大展望!



- GPS
- 05:42
- 距離
- 10.4km
- 登り
- 841m
- 下り
- 837m
コースタイム
- 山行
- 4:59
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 5:39
歩行距離10.5km、歩行時間5時間、歩行数19,900歩
天候 | 晴れ後曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2017年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
これより、さらに上に進んだ旧県立青少年野外活動センター跡には50台程停められます。 また、今回のコース上の大通(おどれ)峠にも数台停めることができます。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
三室高原から下ショウダイ<写真14>までは登山道ではありません。大部分は歩きやすいのですが、林道を横断する3か所は、間伐材の壁<写真07>を巻くなど歩き難いです。高さがあり崩れやすくなっているので、上りのほうが安全です。 下ショウダイ<写真14>から三室山頂上<写真21〜27>までは根曲がり竹(チシマザサ)のヤブを切り開いた細道で、背丈を超えるヤブでも、手でひとかきすると前方に空間がはっきり見える場合は登山道です。そうでない場合は、周辺に道らしきものがないか探しましょう。少しでも道からそれると脱出困難な猛烈なヤブになります。 三室山頂上<写真21〜27>から大通峠<写真35>までは、基本、高さ20〜60cmの根曲がり竹(チシマザサ)やシダの間の細道です。一部、足元が完全に見えない所がありますが、距離は数mしかなく、踏み跡なのはなんとなくわかります。1132m峰を過ぎ、シダ道からササがまばらな道に変わると、南西に進路を変える必要があります。うっかり北上し加地川に下りそうになりました。大通峠<写真35>直前の数mはススキが茂っていますが、アスファルト道へ下りる辺りはきれいに刈ってあります。 大通峠<写真35>から南南東へ延びる破線の道沿いは、古い峠道だそうです。入口はカーブミラーの右(西側)です。標高950m辺りからはV字型に掘れた溝状の道が現れ歩きやすくなりますが、雨が降ると川のようになりそうです。また、標高830m辺りで工事中の林道に合流すると、凸凹で踏むと沈み込むぐちゃぐちゃの土道がしばらく続きます。重機もあるので、工事が終わり落ち着くまでは利用は控えた方がいいでしょう。 三室高原から下ショウダイ<写真14>までは、基本、杉の植林帯でした。地形図の実線の砂利道から、下草がまばらで緩やかな尾根に取り付きました。シコクママコナ<写真06>撮影地点を過ぎてしばらくすると、足元にアセビやツルシキミのような低木が茂ってきましたが、すぐによけて歩けました。 標高850m辺りで崩れやすいふかふかの土に変わり、林道が目の前に現れました。少し左(西寄り)に進んで無理やりよじ登り林道を横断すると、ところどころに崩れやすい踏み跡があり、あっちこっちに転がった間伐材をよけながら進みました。標高910mと960mには間伐材の壁<写真07>があり、迂回すると林道出合で、崩れやすい踏み跡を上って林道を越えました。 基部がさいの目状の大岩<写真08>撮影地点から所々に石が埋まった道になりました。標高1050mから1100mの間に間伐材があっちこっち転がっていましたが、それを過ぎると植林帯ではなくなり、石や岩は埋まっているものの、崩れやすくはなくなりました。高さ20〜40cmのササが茂った細い踏み跡に変わって数mで下ショウダイ<写真14>に着きました。 下ショウダイ<写真14>から三室山頂上<写真21〜27>までは、基本、根曲がり竹(チシマザサ)のヤブを切り開いた細道で、一部シダが茂っています。高さは40cm程度が多く、一部を除き道はわかりやすいです。 標高1200m辺りには背丈を超える根曲がり竹が道にかぶさってきて少し歩き難くなっています。手でかき分けるとすぐによけられ足元は見えるので、切られたものを踏んで滑ったり切り口が刺さったりしないように気を付けて歩けます。距離は2、3m程です。この2,3m北には、東側に根曲がり竹がまばらで道のように見える所があるので要注意です。標高1250m辺りにも同じように根曲がり竹がかぶさってきている所があり、こちらは7,8m程続いています。 大通峠<写真35>から南南東へ延びる破線の道沿いは、標高950m辺りまでは少しわかりにくいですが、たまに赤いビニールテープがあります。 入口はカーブミラーの右(西側)ですが、左側には根曲がり竹が倒れている下り道らしきものがあったので、そちらに入ってしまいました。V字型に掘れた道のように見えましたが、すぐに目の前に木が茂って歩き難くなりました。西側を見上げると赤いビニールテープが見えたので、無理やりそちらへよじ登りました。GPSを持った連れは入口まで引き返そうとしましたが、根曲がり竹をかき分けるのが面倒になり、途中で無理やりよじ登って合流してきました。 しばらくは杉の木々の間を適当に歩きました。急下りもありましたが、赤いビニールテープは見えました。標高950m辺りからはV字型に掘れた溝状の道が現れ歩きやすくなりました。ただし、周辺よりも低いので、雨が降ると川のようになりそうです。倒木はすぐによけられます。 標高830m辺りで沢に出ると、工事中の林道に合流します。耕したような凸凹で踏むと沈み込むぐちゃぐちゃの土道で、たまに水がちょろちょろ流れている所をまたぎます。雨天や雨上がりなどは厳しそうです。 標高750m辺りで砂利道に変わり歩きやすくなりますが、重機があるので作業中は要注意です。この日は日曜日だったためか、無人でした。地形図の実線の道からはアスファルト道です。 |
その他周辺情報 | 南下すれば、ちくさ高原の各種レジャー施設やエーガイヤなどの温泉&食堂施設などがあります。 |
写真
跳ね上がり
三室の滝は岩肌を三筋に分かれて流れ落ち、一度滝壺へ落ちた水が跳ね上がるという全国的にも非常に珍しい滝です。跳ね上がりは最大2m以上だそうですが、数十cmに見えました。
花に米粒のような二つの白い斑紋があることからママコナの名がついたと言われています。シコクママコナは苞(ほう)の縁にトゲ状の歯牙が散生すること、下唇の2条の隆起部分が黄色いことが特徴です。ここにだけ群生していました。
三室山の南南西尾根の標高1,000m前後から1,200m前後にかけて、岩群がいくつか出てきます。この岩はさいの目状をした珍しい岩でした。ここから岩(イワ)ンダーランドが始まります。
主に山地の林床に住むカエルです。少数の大きな卵を産むという変わった繁殖習性をもちます。兵庫県では準絶滅危惧種に指定されています。背中線が内側に曲がること、水かきがあまり発達していないこと、あごから胸にかけて小さな黒斑が見られることから、ヤマアカガエルやアカガエル、ナガレタゴガエルと区別できます。
後山方面景観
標高1,250m近くの中ショウダイより後山方面がよく見えました。ショウダイの由来は<写真14>で紹介していますが、下ショウダイ、中ショウダイと続いて、三室山頂上はショウダイと呼ばれているようです。
後山〜ちくさ高原眺望
三室山頂上から南西方面を望むと、向かって左から後山、船木山、駒の尾山、さらに背後に那岐(なぎ)山などの岡山県や鳥取県の県境の山々が見えました。写真を拡大するとわかりますが、アキアカネ<写真27>がたくさん舞っていました。
枯木のオブジェ&後山眺望
三室山の西尾根標高1,200m地点は笹原のような状態で視界が広がります。その中央辺りにポツンと枯木のオブジェがありました。そして、枯木の背後に後山が見えました。
三室山の西尾根の方向が南西に変わり、標高1,040m辺りまで下りてくると、「林道大通中江線終点」、つまり、大通(おどれ)峠に出てきました。左奥に見えている連れが立っている所が三室山への登山道入口です。
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下(厚手)
軍手
雨具
スパッツ
日よけ帽子とフード
雨用帽子
登山靴(防水加工)
靴ひも予備
アタックザック
ザックカバー
地形図
コンパス
マップケース
筆記用具
携帯
時計(防水)
タオル
カメラ
飲料水(スポドリ&茶)
水筒(保温)
非常食(栄養補助食品)
スマホ(山使用可能)
eTrex30(GPSナビゲーター)
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感想
兵庫県第2位の高峰でありながら、比較的近くにある同1位の氷ノ山や同3位の後山(板馬見山)に比べ、登山コースが少なく、登山者もあまりいません。この日も晴れで絶好の登山日和にも関わらず、頂上はおろか誰一人道中で会うことがありませんでした。しかし、純粋に山を愛する人にとっては、これほど山本来の魅力を味わえる所も珍しいでしょう。
当たり前のことですが、山は尾根と谷で形成されています。山頂に立つにはどちらかを登る必要があります。地形図上には登山口より谷沿いに道がありますが、道は不明瞭で谷沿いの道は危険を伴います。(3年前に連れが谷ポチャしました。)したがって、今回は安全そうな尾根上を歩きました。登山道はほとんど無きに等しいので、直登しました。直登すると足に負担がかかりますが、自分の歩きたい所を自由に歩けるので、歩きやすいルートを探してジグザグに歩いたり、傾斜が緩い所では高度をかせぐために敢えて直登しました。
下ショウダイ(1,198m峰)からは踏み跡レベルの登山道があり、比較的スムーズに歩くことができました。逆の方向、すなわち、三室山から竹呂山方面に進む場合は、岩峰を越えた標高1,290m辺りからルートファインディングを誤ると(やや東よりに進むと)、強烈な根曲がり竹(チシマザサ)のヤブに突っ込みます。四方八方に斜めに倒れかけているので、ここに入ってしまうと、100m進むのに30分程かかってしまいます。実は3年前にその憂き目に遭いました。これは根曲がり竹のヤブと格闘した人でないと理解しにくい悲惨な末路となります。連れにいたっては、囚われの身状態になり脱出をあきらめかけました。我々にとっては、史上最強のヤブでした。今回はその時とは逆コースだったので、ルートで迷う所はほとんどありませんでした。
三室山の西尾根は兵庫県、鳥取県、岡山県の三県の山々が一望できるビューラインとなっていました。これほど長く広く展望を楽しめる尾根は中国山地では他に知りません。この景観を独り占めしている喜びが、三室山の下山を楽しいものにしてくれました。このルートはササヤブが多く足元が見えにくいので、景色に見とれて足元をしっかり見ずに適当に進むと、コースアウトしてしまいますので注意が必要です。
大通(おどれ)峠からは普通に登山道があると思っていたら、甘かったです。地形図上の道はあるのかないのかわかりません。ひとまず、溝のような登山道もどきの道を辿っていくと、標高750m辺りで砂利道と合流しました。大通峠からずっとアスファルト道を歩くのもありですが、距離を半分以上ショートカットできるこのアドベンチャーコースを歩くのが三室様に対する礼儀でしょう!?
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