天狗岳 遭難者捜索


- GPS
- 09:55
- 距離
- 8.2km
- 登り
- 718m
- 下り
- 736m
コースタイム
- 山行
- 8:16
- 休憩
- 0:42
- 合計
- 8:58
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
503ポイントより、少し沢筋を上り、稜線に向け登り始めました。ステップはありません。重装備には、辛い登りです。緩斜面・比較的きつい斜面を繰り返しながら、藪に戻っている稜線ルートを、手鋸で、切り開きながら、三国岳〜天狗岳稜線ルートに上がりました。古いテープが各所に残っていました。矢張り、以前は、天狗岳へのルートとして、利用されていたと思われます。 天狗岳までは、僅かに踏み跡がある状態です。登山者の少なさが分かります。昨夏の台風に依る倒木被害は、甚大と表現した方が良いと思います。道迷いの原因にもなります。 台杉(天狗岳分岐と天狗岳の中間点)より、疑似稜線を、南へ下るルートには、当然、踏み跡はありません。最初は、立ち木を縫って進み、急斜面に入ると、杉や雑木の幼木を持ち、支点として下りました。谷底辺りが見える所で、下降停止、上方に反転しました。滑落の危険はありません。 帰りのルートは、ブナの大木の所から、滝谷に降りました。急斜面のザレ場を、ジグザグに下り、谷に降りました。谷筋は、最初は、不安定な、体重を掛けると、崩れ易い、危ない状態です。ある程度下ると、落ち着いていて、安定して歩けます。但し、足を載せる箇所、進むコース取りは、慎重を要します。 最後の難関は、馬尾ノ滝の巻き道でした。この日の捜索では使わなかったザイル等を、使用し、確保しながら、右岸の上方を通過しました。全くの想定外でしたが、山登りは、想定外の連続なので、当然と云えば、当然の事です。 |
写真
装備
個人装備 |
ヘルメット
ハーネス
ATC下降器
アセンダー×2
ザイル30m・20m×2
スリング
カラビナ
ゴム付き軍手
携帯用鋸
携帯用鉈
ナイフ
山仕事用手鋸
腰鉈
ザック
ストック
ヘッドランプ
予備電池
地図(地形図)
コンパス
GPS×2
筆記用具
携帯
予備バッテリー
雨具
時計
タオル
ファーストエイドキット
昼ご飯
非常食
飲料
レジャーシート
|
---|---|
備考 | 持って行って良かった物は、ヘルメット, ハーネス,ATC下降器,ザイル等です。馬尾滝右岸の巻き道は、滑落の危険性が高い危険な箇所です。 |
感想
今回は、先ず、503ポイントよりの稜線ルートに、手掛かりが無いか、観察するのが、第一の目的でした。第二の目的は、天狗岳の南の台杉からの疑似稜線を実際に、歩いて、観察し、下降する事でした。
疑似稜線に依る軽い道迷い(疑似稜線に少し入る)は、GPS機器を持っていても、いつも、起きる事です。只、逸脱を、確認後、直ぐに、本来の稜線ルートに復帰出来るので、事故として、表面化しないだけの事です。
天狗岳周辺は、標識等が整備されていないので、GPS機器を持たない登山者にとって、非常に危険な場所であると云う事が、痛い程、実感出来ました。900m前後の稜線が連続し、目立つ独立峰や、標識等が無いので、「紙の地図・コンパス(磁石)のみ」では、登山者自身の現在位置を、確定する事は、ほゞ、困難と言っても、過言では無いと思います。
今回、滝谷を下りました。遭難者に結び付く様な手掛かりは、ありませんでした。馬尾ノ滝の巻き道の危険性は、予想以上でした。馬尾ノ滝の巻き道を、ハイキング気分で通過しようとする事は、絶体に行ってはならないと、感じました。ザイル・ロープが必須です。比良山系では、毎年の様に、滝での、悲惨な滑落死が起きています。
「追記」 質問箱より、5/23の捜索分を転記
回答
「youtoushaより」
2019年05月23日 23:46 (2019年05月24日 08:27更新)
mmayaaさん、ogiyamaさん、本日5/23、天狗岳方面へ、捜索に参りました。
滝谷林道駐車場で、kmasamuneさんの3名のグループが、沢の確認に向かう為に、先行して、出発されました。
小生は、予定通り、503ポイントより、西に、稜線を登り、天狗岳分岐より東に約450mの地点で、三国岳からの稜線に乗りました。この間、手掛かりらしいものは、ありませんでした。
三国岳〜天狗岳(峠)間は、皆さま捜索されています。天狗岳までには、手掛かりは、ありませんでした。
天狗岳分岐を過ぎ、天狗岳との中間点に、台杉と云う、巨木があります。此処に、到達した時に、左にある稜線が、p-921・p-927へ通じる南下ルートと感じました。実際の南下ルートは、約170m東(三国岳寄り)にある筈です。「あれ!」と云う感じで、GPSで、確認すると、矢張り、疑似稜線でした。それ程、間違え易いと云う事です。
一旦、天狗岳まで行き、Uターンして、台杉と云う、巨木から、南へ、疑似稜線を下りました。更に、谷底に向け、下降を始めました。この斜面は、当初予想していた程の、危険性は無く、斜面に生えている、杉の幼木・雑木の幼木を掴みながら、ある意味で安全に下る事が出来る状態でした。岩場も無く、此処での滑落は無いと、考え、下山時間も考慮し、谷底辺りが見える手前、60m位で、Uターン致しました。
問題は、もし、お父様が、この疑似稜線を谷底まで下られたとしたら、地理院地図を見られたら分かりますが、この谷は、由良川に合流し、美山町芦生に出ます。この為、この谷筋を、捜索されるのならば、美山町芦生より、林道があれば、利用させて頂いて、由良川を逆登った方が、良い様に、地図を見ながら考えています。天狗岳分岐経由では、アクセスに時間が掛かり過ぎ、捜索時間が取れず、また。装備も僅かしか運べ無いと、考えています。以上、本日の報告です。
「追記」 質問箱より 回答2019年05月27日 15:31
「tarbou3さんより」
未確認ですが、芦生側で入山路を探していました。
会った方からの情報、滋賀県警から京都府警に発見の知らせがあったそうです。
詳しい情報はありません。
違っていたら、すみません。
「注」by youtousha 「滋賀県警から京都府警に発見の知らせ」との事です。レスキュー比良が捜索に入られたのでは?と考えています。
「追記」 質問箱より 回答2019年05月27日 16:19
「mmayaaさんより」
皆様
連日に渡り父の捜索をしていただき、また父や私たち家族のことを心配してくださり、ありがとうございます。
各方面の方々のご協力により、これ以上探せるところがないというぐらい探していただきましたが、昨日時点では残念ながら発見には至りませんでした。
そして先程、進展がありました。
tarbou3様がコメントされているように、関係者の方から、父らしき人が発見されたと連絡を受けました。
場所は天狗峠分岐より南西カヅラ谷付近の谷とのことです。
管轄は南丹署で、今まで動いてくださっていた北署、下鴨署とは異なり、私たちにも警察からは情報が入っておらず、まだ父かどうかの確認がとれていない状況です。
明日、南丹警察の方が確認に入るとこのとです。
私たち家族からすれば、昼頃にはすでに情報が入っているのになんで明日なんや、今すぐ行ってくれたらいいのに、と不信感を覚えましたが、山が好きな父の最後の悪あがきだと思うことにして、明日、確認に向かいたいと思います。
まだ父かどうか決定したわけではありませんが…どんな結果でも、必ず家に連れて帰ります!!
皆様、本当にありがとうございました!またこちらで報告させていただきます!
「追記」御遺体の収容は、終了したとの事です。
(質問:2019年05月29日 19:28更新)より、転記
☆☆追記☆☆
5/29概況(まだ本人確認がとれておりません)
本日08時捜索開始、南丹警察署・ガイド宮永さん同行カツラ谷方面捜索
15時頃南丹警察署に搬送、家族が確認に向かう。
・・・以上が今までの情報ですが詳細が分からないままUPしていますので
今後記述を訂正・削除するかも知れませんが本日の状況です。
☆続報☆
遺体の損傷が激しく身元確認ができないのでDNA鑑定になるそうです。
本日で17日目ですが、豪雨も有りましたので大変な状況だったと思われます。今後の情報は判明次第ここでUPします。
***京都新聞 2019/05/29 22:38配信***
京都大の芦生研究林で遺体発見 12日から不明の男性か
京都府警南丹署は29日、南丹市美山町芦生の京都大芦生研究林の山中で男性の遺体を発見したと発表した。免許証などから京都市北区の男性(70)とみて調べている。
同署によると、男性は12日、京都府と滋賀県境の三国岳に1人で登山に出掛けて帰らず、家族が行方不明者届を出していた。男性はうつぶせで顔が沢に漬かった状態で倒れており、同署は滑落したとみている。
同署は27日昼、捜索していた山岳グループから滋賀県警を通じて遺体発見の通報を受け、28日にヘリコプターで収容する予定だったが、雨と強風のため29日に行った。
回答 mmayaa様より
2019年05月31日 20:50 (2019年05月31日 20:58更新)
皆様
遅くなりましたが、本日正式に身元確認が取れ、父を連れて帰ることができました。
この度は父のためにご協力いただき、本当にありがとうございました!
質問箱に投稿してくださったogiyama様をはじめ、様々な情報を投稿してくださった皆様、厳しい状況にも関わらず捜索をしていただいた皆様、そして父や私たち家族の状況をご理解いただき、心配してくださった皆様…本当に感謝してもしきれません。
父が元気な姿で帰って来なかったことは皆様もとても残念に思われていると思います。
私たちも、生きている父に突然もう会えなくなったことは、とても寂しいです。
父は(そしてその血を受け継ぐ私も)人とは少し違う考え方をするところがあります。
人が亡くなるということは寂しいけれど、悲観することでは無いと私は考えています。
人は生まれてから死ぬまでの人生を予め決めてから生まれてくる、という考え方を信じているからです。
実際、ここ1ヶ月ほどの父は、何かを悟っているような行動をしていました。
急に身辺整理をする、少しでも日があれば無理にでも旅行や予定を入れる、自分がいなくなった後の話をする、そして、何か取り憑かれたように毎日山に登る、等…
私が最後に父に会ったときも、いつもの朗らかで鬱陶しい父とは少し様子が違い、気になっていました。なぜそのとき「お父さん大丈夫?」と声を掛けてあげなかったんやろう、と後悔しています。
今回のことは父にとっても突然のことではあったと思いますが、父自身も無意識に、何かを感じ取っていた部分があったのかも知れません。
この2週間、本当に多くの方々とのご縁や奇跡を感じました。皆様の温かく心強いお言葉に何度も助けられ、私たちがもう諦めようか、と思ったときに状況が動いたり…
もちろんこんなことは経験しない方が良いとは思いますが、それでもこの経験やご縁、奇跡は私たち家族にとって、とても大切なものとなりました。
山での救助に関するニュースには批判的なコメントを見ることもあります。
捜索してくださった皆様を危険にさらしてしまうこと、関わってくださった皆様の精神的な負担を考えると、やはり絶対にあってはいけないことだと思います。申し訳ございませんでした。
世間からは笑われたり批判されたとしても、私たちにとってはたった一人の、偉大で尊敬する父です。
父は若い頃をネパールで過ごし、ネパールで式を挙げ、私のマヤという名前もネパール語から付けられました。
ネパール大地震の際は自ら単独で物資を運び、現地の被災者に手渡しをするなど、とても行動力のある人でした。
子供の頃は毎週のように家族で山登りとキャンプ、アルバムを見るとほとんどが山で撮った写真で。これでは山を恨めません。
この夏も天山山脈への旅行を予約していた父。そのトレーニングを兼ねて毎日山に登っていたようです。
本当に山が好きで、山とともに歩んだ人生でした。
父に関わってくださった皆様、本当にありがとうございました。またこれからも山を楽しまれる皆様、どうか、お気を付けて楽しんでください。
また、よろしければ倉橋修という山を愛した人がこの世にいたことを、少しでも心の片隅に留めていただければ幸いです。
私たち姉弟も、落ち着いたら父が最後にいた場所を訪れたいと思っております。
皆様、本当にありがとうございました!
追悼 by youtousha
「倉橋修という山を愛した人」のご冥福を、心よりお祈り申し上げます。
今回の痛ましい遭難事故の事について記す事は、もう無いと思います。只、大自然の中では、一人の人間は、余りに小さく、大自然の中に飲み込まれれば、他の動物と同じ様に、生命を失った個体として、大自然の中に帰って行くと云う、摂理に従う他は無いと云う事です。
質問箱の受付が、終了されました。2019/06/02 14:50 Mail 受信
ogiyama様、本当に、ご苦労様でした。いつも、天狗岳の東の比良山系に登っている者の一人として、心より感謝致します。有難う御座いました。
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