夏の鳳凰三山

hiratsuka
その他1人 - GPS
- 32:00
- 距離
- 11.7km
- 登り
- 1,778m
- 下り
- 419m
| 過去天気図(気象庁) | 2010年07月の天気図 |
|---|---|
| アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
7/18,19の2日間、南アルプスの鳳凰三山(薬師岳、観音岳、地蔵岳)を
歩いてきました。
梅雨明け直後の快晴の空のもと素晴らしい景観を堪能出来ました。
■南御室小屋まで
薄暗い樹林帯の中の急登をひたすら歩き続ける。
登山道だけだと丹沢となんら変わらない景色たが
ときおり木々の間から白峰三山(北岳・間ノ岳・農鳥岳)が
見える度にここが南アルプスである事を確認する。
それにしてもザックが重い。。。
家を出るときに計ったら私が15キロ、rikutoが7キロ。
テント泊にしては軽い方なのだろうが重装備に慣れていないカラダにはしんどい。
こんなところでバテていては先が思いやられる。
何度もザックをしょいなおし、肩にかかる重さを分散しながら歩く。
この時期丹沢あたりだと気温も高く登山者泣かせだろうけど、
ここは南アルプス、吹く風は涼しく、汗はすぐに乾いていく。
高度計はすでに1500Mを越えている。
長い長い登りに飽きた頃にようやく杖立峠に到着。
初老の夫婦が休んでいる。
聞くと昨日青木鉱泉から登り薬師ケ岳小屋に泊まったとの事。
今朝は雲海に登る朝日を拝めたと嬉しそうに話をしてくれた。
さっきまでバテ気味だったrikutoはこのあたりからスイッチが入り
私のかなり先を歩いている。
私もスピードアップしたいところだがどんどん離されていく。
途中、苺平(いちごだいら)で追いつくが私が到着すると逃げるように?先を急ぐ。
危険なところでは一緒に歩く必要もあるが樹林帯の中で登山道も
しっかりしているのであまり神経質にならずに自由に歩かせた。
(私が追いつけなかった言い訳かも?)
とは言ってもはじめて歩くルートなので道誤りは心配。
下山してくる人に子供とすれ違ったか確認する。
みんな一様に
「元気だねぇ!」
と答えてくれるので安心しながら後を追う。
11時40分南御室小屋にようやく到着。
結局、杖立峠から南御室小屋までrikutoに追いつく事は出来なかった。
朝6時に登山口を出発して5時間半の行程。バテバテだ。
■テント泊
南御室小屋は山あいの平地に立てられた小屋である。
向かって左手にテント場、右手に水場、トイレ。
小屋の正面にはテーブルがいくつか。
水場の水は冷たく甲斐駒の仙水小屋脇の冷水を思い起こさせる。
テント場は広く数十張りは余裕で張れるだろう。水はけもよさそうだ。
早速テントを張りお湯を沸かして昼食の用意をする。
ここは展望がないが、1時間半ほど歩いた先の薬師岳小屋からは雲海の夕焼けを見れるかもしれない。
行くかあきらめるか迷ったが結局、明日の長歩きに備えてテント場を離れずに
疲れを取ることに専念する。
ガラガラだったテント場は時間が経つにつれて色とりどりのテントで埋め尽くされる。
夕食までやることがないのでテントの中でrikutoとUNOに興じる。
うちの夕食は、アルファ米にインスタントカレーをかけただけの簡単なもの。
子供と2人ウマイウマイと言いながら食べていると
どこからか何とも言えないいいニオイが。。。
見ると隣のテントの夫婦が肉を焼いて食べているではないか!
それを見ながら多少重くても今度は肉を持ってこようと固く心に
決めたのであった。(笑)
■稜線へ
翌朝、3時起床。
まだ夜は明けていないが、あちこちのテントからはガサゴソする音が
聞こえている。みんな夜明けとともに出発する準備をしているのだ。
rikutoを起こしてパンとココアで朝食を済ませる。
白々と明けはじめた朝もやの中を薬師岳に向けて出発する。
ザックには昨夜のうちに雨具や飲料水、行動食など最低限のものを詰め込んである。
地蔵岳まで4時間、遅くても8時までに着きたいため装備も極力軽くする。
rikutoは空身、私が背負うザックの重さも昨日の非ではない。
薬師岳へ向かう途中で夜が明ける。
木々の間から見える雲海、その向こうに朝日が昇ってきてオレンジ色に
私達を照らし出す。
昨日から続いてきた樹林帯が様相を変え始めて森林限界が近い事を教えてくれる。
突然、樹林帯が途切れて巨大な花崗岩が連なる一帯に足を踏み入れる。
いよいよ地蔵岳までの稜線のはじまりである。
■夜叉神峠小屋
「お父さん、着いたよ〜!」
木立の奥からrikutoの声がする。
地蔵岳を出発して約8時間の長い長い帰り道、
ようやく夜叉神峠小屋までたどり着いたようだ。
ここから駐車場までは1時間もかからない。
ようやく一息つくことが出来る。
小屋の前のベンチには老人がひとり座ってrikutoと話をしている。
聞くと今夜は夜叉神小屋、明日は薬師岳小屋に泊まって
青木鉱泉へ下山するという。
私など足元に及ばないくらい多くの山を歩いてきているのだろう
けれどもそんな事を自慢するまでもなくここまでヘトヘト、ボロボロ?になって
歩いてきた私達を気遣ってくれている。
子どもに話しかける言葉ややさしいまなざしからおそらく教職かそれに近い
仕事をされていた方なのだろうと想像する。
私も70歳になった時にまたこの山に来ようと思う。
昔、子供と歩いたこの山道をどんな思いで登るのだろう。












いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する