岩子山〜経ヶ森〜五十二番札所太山寺☆いにしえの遍路道を辿って


- GPS
- 01:35
- 距離
- 5.1km
- 登り
- 245m
- 下り
- 230m
コースタイム
- 山行
- 1:34
- 休憩
- 0:02
- 合計
- 1:36
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
|
写真
感想
松山は晴天の予報である。仕事は午後からなので午前中に松山の郊外の山を散策することを考える。興居島(ごごしま)の島山、伊予小富士と対岸の経ヶ森を迷った挙句、単に松山市内に戻る時間が早そうだという理由で後者を選択する。
経ヶ森に至るにはいくつかのルートが考えられるが、高浜から経ヶ森を経て、五十二番札所の太山寺へと至るルートを考える。帰りのフェリーの時間を気にしなければならない状況で島に渡るとどうも落ち着かないような気がする。
伊予鉄道の終着駅、高浜で駅を降りると興居島行きのフェリーがすぐ駅前に見える。駅から左手に歩き始めるとすぐに太山寺の案内標がある。小さな流れに沿って山に向かうが、この道はすでに歩く人はほとんどいないのだろう。草が生茂る道には多数の鬼蜘蛛の巣が張られており、木の枝で蜘蛛の巣を払いながら進む。まもなく道の脇には寺の名前が記された古い石仏が現れる。太山寺への古い遍路道であったのだろう。
道の上にはびこる藪は先に進むにつれますますひどくなる。道の左手に廃屋が現れたところで完全に藪で道は塞がれており、鉈でもない限り先に進むのが難しい。道は少し先で折り返して右手の斜面を登っていくようなので、廃屋の裏手の斜面を登ると、明瞭な踏み跡が見つかった。
足元をみると靴下には多数の虫のようなものがついている。マダニかと思って焦ったが、よくよくみるとひっつき虫の類いであった。イノコヅチやセンダングサのようだ。それにしても容易には剥がしにくいのがこれらのひっつき虫の嫌らしいところだ。
廃屋の上からはそれまでの藪漕ぎ道がウソのように途端に歩きやすい道となる。すぐに分岐となり、右に岩子山への道標がある。尾根に出たところで尾根筋の踏み跡に入ると興居島とその彼方に多島美が広がる。このルートには望海山としての展望を期待していたのだった。
岩子山の山頂は樹林に囲まれた小さな広場であり、小さな祠と大地主大神と彫られた石碑があるばかりだ。石碑には右に小さく岩子権現と記されており、ここが岩子山と呼ばれる由縁を示しているのだろう。山頂の南側には海に面した松山市街の好展望か開ける。普段海のない街に住んでいるので海岸線によって輪郭を切り取られた市街の展望が新鮮に感じられるのかもしれないが、海の色が街の景色に表情を与えているように思われる。
岩子山からは経ヶ森にかけて明瞭な登山道が現れる。登山路脇には中心部が赤みがかって白い多数の突起を四方へ伸ばした可憐な花をが咲いている。朝の日射しが差し込む樹林の中を歩いてまもなく観音像が聳える山頂にたどり着く。
山頂からは東と南の方向に展望が開けており、今治半島や松山市の南に広がる山々が展望する。残念ながら興居島のある西の方角には展望がきかない。
山頂から太山寺に向かうとすぐに二人の男性とすれ違う。二人は同行者と思ったが、単独行の二人であったらしい。他に登る山を思いつかない時にはこの経ヶ森に登るという男性の一人は77歳とのこと。先ほどの花は亀甲白熊であることを教えてく下さる。
太山寺は案の定、大勢の参拝客で大層な賑わいである。太山寺の門前から三津に向かうバスの時間まではまだ余裕があるので、三津の駅まで歩くことにした。山裾を辿るとこちらにも遍路道の案内があいr、道路脇には多くの昼顔が咲いていた。
三津の駅に着くとほぼ同時に太山寺からのバスが駅に到着するところであった。伊予柑をモチーフにしたものと思われる濃い橙色の伊予鉄道の電車で松山市内に戻る。興居島はまた改めて時間のある時にゆっくりと訪れてみたいものだ。
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