富士山(御殿場口⇒砂走館⇒剣ヶ峰⇒宝永山⇒御殿場口)

- GPS
- 32:00
- 距離
- 20.7km
- 登り
- 2,422m
- 下り
- 2,414m
コースタイム
[新五合目]06:17-08:13[中継小屋]08:28-10:40[旧五合目小屋]11:08-13:32[七合目]13:49-14:19[砂走館]
10月21日(日)
[砂走館]06:23-06:56[赤岩八合館]-07:17[見晴館跡地]07:37-08:52[御殿場口頂上]-09:26[剣ヶ峰]09:37-10:44[御殿場口頂上]11:03-11:33[見晴館跡地]-11:41[赤岩八合館]-11:55[砂走館]12:41-13:02[下り六合]-13:10[宝永山馬ノ背]-13:16[宝永山]-13:27[宝永山馬ノ背]-14:00[中継小屋]-14:07[次郎坊]-14:39[新五合目]
| 天候 | 二日共に快晴 |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2012年10月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
自家用車
11月中旬までは使用可能で、それ以降は冬季閉鎖となります。 |
| コース状況/ 危険箇所等 |
赤岩八合館(3295m)を越えた辺りから雪が現れましたがアイゼンは必要ありませんでした。 お鉢巡りの時に念のためチェーンスパイクを装着しました。 登山口は秋ですが上は完全に冬山ですので装備はしっかりしましょう。 |
| 予約できる山小屋 |
|
写真
感想
砂走館にテントを張り夕暮れまで横になっていようとシュラフに入り、頂上にたどり着けなかった事への落胆を感じていると疲労からウトウトもなく眠ってしまう。
目を覚ました時には18時過ぎ、外は真っ暗。
夕暮れの写真を撮り損ねる。
スマフォ(docomo)で最新の天気やいつも見ているサイトなどをチェックしていると、風の音で到着時より明らかに風が強くなっている事に気付く。
暖かいシュラフから出るのは非常に難儀な事だがテントが吹き飛ばされても困るので渋々着替え外へと出てみる。
風が強い。
砂走館で一番風の影響を受けにくいであろう場所にテントを張ったのだが、外は想像以上でこの風では星の撮影も、この寒さではオリオン座流星群の前夜祭も無理だな、と考えながらペグをしっかり打ち直し大きな岩をペグにのせて補強は終了、テント内に逃げ込み、しばらくはスマフォをいじっていたが寝てしまう。
次に目覚めたのは21時過ぎ、フライシートのバタツキ音が連続的になっていて、風の勢いが増している事が解る。
そんなに腹が減っている訳でもないが夕食の準備を始め、ウイダーinゼリー、魚肉ソーセージ、一口サラミ、デザートにどら焼きを食べ終了、シュラフにくるまり外の様子に耳を傾けていると、ふと新田次郎の小説「蒼氷」の一説を思い出していた。
富士山の神は女性で綺麗な女性が登ると嫉妬して天候を荒らすという話、ならイケメンが登ればご機嫌で天候は荒れず、ブサメンが登れば機嫌が悪くなり天候は荒れるはず・・・。
「荒れてるなぁ」
寝る事にするも中々寝付けず、シュラフの中で目をつむっていると段々とトイレに行きたくなり、いつもの無駄な思考が始まります。
如何にテントから出ずに綺麗に小便をするか。
毎回同じような物(ペットボトル等)を用いて、ああでもないこうでもないと考えますが、大体30分後位には諦めて着替えだします。
外に出ると風の強さで体感温度が非常に低いのが解るほど、体が直ぐに反応しだして震えが止まりません。
此処は生き物がいる場所ではない、でも夜景は綺麗で御殿場、裾野の灯りがキラキラしています。
轟音で目が覚めます。
時間は0時12分。
風速は多分15m/s以上になってしまい、砂走館にぶつかる風が色々な音を発しプレッシャーをかけてき、フライシートは布団叩きを持った剣道家に面打ちを繰り返し打ち込まれているような状態で、まれにテントが浮くような感覚に襲われます。
恐怖で動けません。
このテントは中に人間が寝ているから無事なだけで、今出ていったら確実に吹き飛ばされてしまうかも、早い段階でペグの打ち直しと補強をしておいて正解だった。
2009年の12月に御殿場口で起きた事故、2名で寝ていたテントが風で吹き飛ばされ二人共亡くなってしまうという残念な事故を思い出し「此処で吹き飛ばされたら、下は宝永火口だから助からない。」と腹を括り「マイカ(テントの名前)よ。踏ん張ってくれ。」と祈る事しか出来なかった。
耳が休まる時がない。
ウトウトすると轟音やテントを叩かれる音で目を覚まされ寝ることも出来ずにいると、誰も居ない砂走館の中から無線の音で人が話している声が聞こえてきます。
幻聴です。
轟音、叩き音、幻聴の中で1時間以上は起きていたと思うのですが、スマフォのアラーム音で目覚めた時にはまだ暗い午前4時、風は強いままのようで等々気持ちが折れ、この風で登っても危険なので明るくなったら下山しようと心に決め不貞寝をしたのですが、次に目覚め時には状況が一変。
自然に目覚めた5時半前、テントの中でも夜明けが近いと感じられる雰囲気の中、風が弱まっている事に気付き、テントから顔を出してみると東の空が色づき世界はシーンとしている。
日の出の写真を撮るため慌てて着替えだします。
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