もう冬山?稲森谷から雲母峰


- GPS
- 06:54
- 距離
- 12.4km
- 登り
- 1,132m
- 下り
- 1,123m
コースタイム
天候 | 雨のち雪 (下界は曇り時々晴れ) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
稲森谷ルートは、かつては正式な登山道でしたが、今は荒れ果てて一般登山者が入るべきルートではありません。かなり往生すると思います。なのに雲母峰からの稜線沿いの稲森谷分岐点では、稜線ルートと稲森谷ルートの両方に赤テープがありまぎらわしいです。 |
写真
感想
公式には御在所の80歳のHさんの捜索は春までお休みとなりましたが、雲母峰に至る稲森谷が気になっていたので悪天候の中単独というリスクを冒しつつ捜索に行ってきました。ビールがうまいです(2本目)。
さて天気予報では御在所付近は雨でしたが、もうこの日を逃すと来年春の雪解けまで見に行っても仕方がないので、ラスト捜索ということで行ってきました。
念のため、誰か間違って7:00に鳥居道駐車場に来てないかなと思って行きましたが誰もいませんでした(苦笑)。実は5分遅刻してますが(汗)。
予報通りでしたが、駐車場から雨でした。無料の蒼滝公共駐車場に停めます。登山口まではある程度歩かないといけませんが、誤差ですね(笑)。
最初から雨具とザックカバーを装着して歩きます。
なんと一般道路から雲母峰への登山口に入ったところに駐車スペースがあるじゃないですか(涙)。でもどう見ても登山者の車ではないので、温泉客やスタッフの車も含まれているのでしょう。
雨なので、馬の背尾根から鎌ヶ岳に行って雲母峰…という余裕をかましたルートはやめて、最初から稲森谷を目指します。最近はネットでもレポートがなく、かなり廃道化していると思われます。
まずは東海自然歩道を歩くのですが、途中から想定していたコースから外れるので、あれ?これはまずいなぁ…と思って直接沢沿いを歩くことにしました。
ところが右手の沢は小さな滝が邪魔をして進めないので、一旦戻って左手の沢から尾根沿いを目指すことにしました。とすると、上部に橋が見えました。なぜか橋の下にバイクが放置されてましたが。どうやってここまで持ってきたんでしょうね?
どうもこの橋が東海自然歩道のようなので、結局東海高巻歩道になっているのでしょう、そこまでよじ登って合流しました。
そのまま歩いていくと、稲森谷コースに行く2つ目の砂防ダムの河原に出ました。ここからいよいよ本物の稲森谷です。
まばらに古い赤テープがあるので、それに従って谷沿いを登ります。途中からあえて稲森谷を外れて、馬の背尾根に近い方の沢を登って行きます。
標高が上がると雨もだんだんあられから雪になってきて、そのうち積雪となってきました。足元はもともと滑りやすいのですが、登山道もないルートなので、ピッケルを地面に突き刺して安全を確保しながら登ります。ピッケルを持ってきたのは大正解でした。
稜線に出ると強風と雪、つまり吹雪です。ここでダウンを着込み、手袋も冬山用のものに交換します。すっかり温かくなりました。
なんとかピッケルを使って急斜面を這い上がり、馬の背尾根の登山道に合流しました。見ると2人組みの足跡が鎌に向かって続いています。この積雪と吹雪でよく鎌に?Mだなぁと(笑)
私は白ハゲのところまで行きましたがさすがに積雪で滑りやすく、これで鎌に行くのもどうかと思って引き返し、雲母峰を目指します。実は雲母は今回が初めてなんです。
雲母への稜線は比較的細く踏み跡も少なめですが、テープが多くあり安心できます。途中で本来の稲森谷への分岐点を見つけ、帰りはここにしようと誓います(?!)。
雲母のピークへは結構登り返しがありますが、何とか到着。でも余りにもあっさりした雲母I峰にテンション下がり、そのまま雲母II峰を目指します。
これも距離以上のものを感じましたが、いつの間にか到着。林業用のレールがあるのが意外でした。同じレール、伊吹山の山頂に物資を運ぶためにおばちゃんが乗ったましたが、雲母II峰もこのレールで山頂に労せずして行ける?
しばし休憩するも寒いだけで誰も来ないため、早々に引き返します。途中、行きと違ってP791を踏むルートに意図せず進んでました。そのしばらく後に、いよいよ稲森谷の正式な分岐点です。
ここは一見普通のルートですが、すぐに細い獣道状のトラバース道となり危険を察知させてくれます。しばらくトラバースした後は沢への下降となり、さらに危険を伴います。道は不明瞭というか、好きなところを勝手に降りて頂戴状態です。
雨と雪で濡れた急斜面はとても滑りやすいので、ピッケルを地面に刺して安全を確保しながらの下降になります。今回は単独なのでもし滑落して意識を失ったらそのまま凍死するパターンですので、手抜きは許されません。
沢まで下りると後は古いルートがあったりなかったりという状態。しばらくすると滝があり、ここは古い高巻きルートがありますが、相当古いトラロープがあるくらいで、あまり頼りになりません。例によってピッケルを刺して這い上がります。
そしてまた別の滝に来ましたが、ここは下降すると滝の釜にドボンで靴が水没、この季節では無理です。高巻き道もありません。仕方がないので大きめの石をたくさん釜に放り投げて、足場を作りました。これで何とか下降完了です。
しばらくすると、行きに稲森谷と別れた分岐点に到着しました。あとは往路をひたすら戻るだけです。
途中の東海自然歩道を避けたところは、帰りはまじめに東海自然歩道を歩きましたが、これがまたえらい高巻きコースになっていて、結構疲れました。なんでこんなに高巻き?これそこ東海不自然歩道です(笑)
下山して駐車場に到着してもまだ小雨が残ってました。でも下界には晴れ間が。
手がかりといえば、途中で見つけたスニーカー片足ですが…この辺りには他のゴミも流れているので、多分違うのでしょうね。
ダウンと雨具を着たまま下山してとっても温かかったのですが、脱いでみるとビショビショ。肌着がドライなタイプなので気づかなかったのですが…これは汗?雨?雪?いま洗濯物を乾かして明日の山行に備えています。明日は今年一番の冷え込みらしいので、本格的雪山登山の装備ですね。山スキーは持って行きませんが(笑)
コメント
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お仕事やモロモロのお疲れの中、長い捜索お疲れ様でした。
計画をチラ見して単独だったので、素人ながら本当に心配してましたので、無事下山してホッとしてます。
私の入ってる山岳保険で、一年の事故と捜索費用の報告があり、二月の御池岳もありました。
Waldkirchさんのような無償で協力してる人はもっといるでしょうね。
今年は私も山について、いろいろ考えることが多く
昨夜の山コミュの忘年会でも、皆さんの意見を聞きながら、思うこともあり、まだ、どんな山スタイルが私に合うかわかりませんけど、最低限、自立しないとって思います。
その日はいつくるのかわかりませんが。
今日は3デイチケットで比叡山。
前に右肩に悪霊乗っけてると指摘されて比叡山に近づかないように言われたのに〜幽霊にモテモテなんで大丈夫かしら。
駅のコンビニで天然塩買って頭から振りかけて登らないと。
ご心配おかけしました。捜索といっても単独なのでルートを辿るだけ、何か沢沿いに落ちてないか探すくらいです。
自分で言うのも何ですが、以前に単独でウロウロしていた頃と比べるとかなり安全な登山になっていると思います。例えばここで右足がスリップしてバランスを崩したときに滑落する、というような場所では何がしかで確保してスリップしても大丈夫なようにしています。そのため以前と比べると歩く速度も遅くなりました。
もう長距離縦走は無理かも知れませんね?
自立は大切ですよね。仮にパーティーで登山していても、誰かがアクシデントに見舞われた時は山小屋や麓に通報に行くとか、携帯が通じるところまで登るといったことを単独ですることになるでしょう。そんな時に自分の安全を100%確保して、きちんと役目を果たせるのが理想です。
自立した登山を目指して行動を起こすこと、そんな人に対して登山技術を伝承できることがとても大切だと思う今日この頃です。
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