(北)面白山〜関山峠 県境尾根縦走


- GPS
- 12:44
- 距離
- 20.9km
- 登り
- 2,239m
- 下り
- 2,362m
コースタイム
最後のほうGPSのログが変なことになっていますが48号線を歩きました。
天候 | 快晴。0-10℃。面白山山頂付近のみ少し風。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
作並温泉元湯20:00発 仙台市営バス「仙台駅前行」(最終) |
コース状況/ 危険箇所等 |
西尾根コースはワカン不要。三沢山からアイスバーンなので、アイゼンか軽アイゼン推奨。 県境尾根は雪庇の崩壊が激しく、迂回路の獣道はヤブ漕ぎならぬ枝漕ぎを強いられます。 関山峠の700くらいのコル付近は東西斜面いずれも急で、かなり危険です。南北の縦走路も移動しにくく、ロープ等の整備が必要かと。 県境尾根歩きは下記サイトにお世話になりました。 http://www5.airnet.ne.jp/nari/REPORT/2k04/040410/040410.htm 小山田新道については下記サイトが詳しいです。 http://inage.raindrop.jp/wbs/?page_id=839 |
写真
感想
面白山から関山峠まで歩いてみました。
土日は強風と花粉のため山行は控え、本日に振替。関山峠まで、どうなっているか分からない場所もあるので、念のためテン泊装備を担いでの突撃です。
面白山高原駅から西尾根コースですが、ほとんどの区間がアイスバーン気味でワカンなしで行けます。8時半前に天童高原に着くと、ここから3人くらいの方々が登り始めたようでした。
三沢山からは軽アイゼンをつけて登頂。それにしても、この日は究極の青空。月山や鳥海山は言うに及ばず、朝日連峰の山々や栗駒山までバッチリです。相継いで登ってきた二人の男性と雑談していると、約一時間が経過。飽きない眺めをもっと満喫したいところですが、日暮れまでには峠まで行きたいので、尾根に入ります。
山頂稜線の北から尾根を間違えないように、滑落しないように降りれば、最初の関門はクリア。958ピークが最初のチェックポイントですが、雪の状態も悪くなく、969ピークまではスンナリでした。次は、等高線表記のない広い950くらいのピーク。東の981ピーク方面に行かないことも重要ですが、ここから822ピークを目指して船形山のほうへ進路を変えなければなりません。2つのルートがあり、「県境をたどる」という意味では今回の進路よりも東側を通るのが正しいです。しかし、尾根の作りから考えると、今回のルートが自然かと。ただし、林道の三叉路手前付近まで、かなり傾斜がありました。三叉路はハッキリせず、雪庇の状態が悪いので獣道を通って822ピークへ。これで行程の半分は過ぎました。
さて、822ピークから832ピークまでが一仕事。雪庇が剥がれ落ちているので、雪解けの西側の斜面をヤブ漕ぎならぬ枝漕ぎとなります。リュックが大きいのでかなり窮屈で、枝に弾かれて、ゴミを入れていたジップロックが雪庇の向こう側に飛ばされてしまいました。「スミマセン。いつの日か回収に来ます・・・・・・」と念じながら、林道(小山田新道)との交叉部を過ぎて、832ピークへ。このあたりは赤テープやオレンジテープが充実しており、迷う可能性は低そうでした。
832ピークから、進路を東に取って807ピークまでの尾根も、案外時間が掛かりました。相変わらず、崩れかけた雪庇を見ながら、尾根道を確かめながら進みます。807ピークが16時半過ぎ。寒風山への道を見ながらも、17時が近くなってきたので、関山トンネルは諦めました。
さて、関山峠(700くらいのコル)から下りることにしますが、これが大変な急斜面。雪球コロコロを見ながら、尻セードで時速30kmくらい出して(もはや尻セードじゃないし)なんとか止まるとそこは関山隧道でした。23人が命を落とし、「出る」ことで有名となったいわく付きのトンネルは、塞がっていましたが向こう側の明かりは見えています。「んー、通りてぇ」とは呟いてみたものの、薄気味悪いのは確か。いずれ開放されて探検できる日が来るのかもしれません。
ここで、17時半を過ぎていたのですが、溶け加減の雪が腐って沈んで仕方が無いので軽アイゼンからワカンに変更します。古いガードレールやら、石垣やらを見ながらヘッドランプと共に進むと、一週間くらい経っていそうなトレースも出てきました。やがて48号線が見え、いったん関山トンネル方向に向かい、小さな橋を渡ったところが48号線との合流点でした。
さて、ワカンを外してパッキングを済ませると、18時半過ぎ。ヘッデンは付けたまま、作並駅までと思い歩き出しますが、作並温泉元湯20:00発のバスがあることを思い出します(作並深沢山は3月いっぱいまで閉鎖)。途端にギャンブラーの血が騒ぎ出し、「やってみっか」とばかりに進軍スピードをアップ。作並深沢山を19:34、一の坊を19:56に通過し、なんとか2分前に到着することができました。
振り返って県境尾根ですが、関山峠〜面白山の逆道はかなりタフです。小山田新道から分かれて、950ピークへの登りがキツく、余程のベテランでないと厳しいかと。また、枝の多い獣道はかなりスピードダウンします。まだ寒い2月の雪庇が落ちない季節に移動できれば、もっと時間短縮が可能でしょう。が、怖いので結局ヤブ漕ぎを選択することになると思います。また、関山峠から北への道は、かなりのやせ尾根で崩壊も目立ち危険です。関山トンネルを断念した理由は、時間的なものもありますが、コースのタフさのほうがメインです。雪のない季節でも苦労しそうなので、ロープなどを張ってコース整備する必要があるかと思います。
ということで、天気に恵まれたおかげで身体は全く冷えず、展望も究極という素晴らしい一日でした。10年後くらいに体力が残っていて気分が向いたら、逆走しようかと思います。
※追記
帰宅後に調べたところ、江戸時代の関山街道は、現在の関山峠(関山隧道の上)と関山トンネルの間の尾根を通っていました。県境にある800くらいのピークを横切っていく「嶺渡り」なので、地図上の関山峠(700くらいのコル)とは場所が異なります。下記サイト参照です。
http://www42.tok2.com/home/kaidoumiyagi/sekiyamakaidou.html
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
derakkumaさん、こんばんは。
いや、トレースなし確実の県境ロング、ついに行きましたね、と思って覗くと、なんと日帰り?
しかも、山頂では
<雑談していると、約一時間が経過
て、この後「下山するだけですか?」的余裕ですね。下山時のヘッデンも鉄板の進行ですし。20km歩いた後走って終バスに間に合わせたり・・・。
確実にワイルドアニマルに近づいてますね〜。
写真を拝見すると、1000m以下では随分雪解けが進んでるんですね。今冬は何度か大雪に見舞われましたが、ここのところ温かいからでしょうか。小生ここのところ公私ともばたばたしてますが、その間に確実に山顛にも春が訪れてるんですね、花粉とともに(笑)。
それにしても、天気
いきなりヘッデンの話ですが、ペツルのLEDが安いのだと2500円くらいで買えて、これがメッチャ使えます。かなり明るいので使わないと損。欲張りな自分の「始発から最終まで歩きたい」願望を叶える必須アイテムです(笑)
で、トレースのほうはワイルドアニマルさん達がときどき案内してくれまして、特に問題ありませんでした。天気が良かったのでGPSナビがなくても視界良好で迷わないと思います。やっぱり冬は天気次第でどうにでもなると痛感しました。
山頂でお会いした今年既に面白山8回目というツワモノの男性によると、今年は雪が少ないそうです。大雪が何度かあった割には、あんまり積もっていないようで。山巓も一部地面が露出していましたし、通行しやすい残雪期もあっという間に終わってしまうかもしれません。
山頂はホント景色が良くて、尾根縦走なんて考えてなければあと二時間くらいは粘っていたような気がします。なんとか日帰りで済んでホッとしました(笑)
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する