黒部川 下ノ廊下 欅平〜黒部ダム


- GPS
- 32:00
- 距離
- 24.5km
- 登り
- 2,118m
- 下り
- 1,270m
コースタイム
欅平9:00→10:50志合谷→12:54阿曽原温泉小屋(テント泊)
9/22
阿曽原温泉小屋5:00→5:47仙人ダム→7:33十字峡→8:40白竜峡→9:26黒部別山谷→11:16内蔵助谷出合→12:03黒部ダム下の橋→12:36黒部ダムトロリーバス駅
天候 | 9/21 晴れ 9/22 曇り時々晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2013年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス 自家用車
新魚津駅より富山地方鉄道、黒部峡谷鉄道を乗り継ぎ欅平へ 帰りは黒部ダムよりアルペンルート・トロリーバス、路線バスにて信濃大町駅へ。JRを乗り継いで魚津帰着。マイカー回収 |
コース状況/ 危険箇所等 |
○欅平〜阿曽原温泉 道はよく整備されており、通行に問題ありません。 宇奈月駅には「水平歩道通行止め」、また欅平の登り口のところに「閉鎖中」の看板とロープが張られており戸惑う。もちろん強行突破したが、後で阿曽原温泉小屋の人に聞いたところ「役所の検査を受けていないため」とのこと。観光客が間違って入らないための措置でしょうか? それはともかく水平歩道は断崖絶壁を削った道なので、転倒は即転落に繋がります。随所に針金やロープが張られているので、いつでもつかまることができるよう両手は空けておいた方が良いでしょう。自分はストックを持参しませんでした。 志合谷のトンネルはヘッドライトがないと真っ暗で通行できません。足下の水流に注意。 折尾谷のトンネルは欅平から進んで出口手前のところが水が溜まりぬかるんでいます。踏み場所を誤ると靴が水没する深さです。 ○阿曽原温泉〜仙人ダム 仙人ダム手前の短いトンネルは途中に頭の高さの梁が出ています。人感センサーで人が通るとライトが点灯して注意を促す仕組みになっているようですが、いきなりライトが点り驚いた拍子に梁に激しく衝突してしまいました(笑。もう少し手前で点灯するようセンサーを調整して欲しいです。 仙人ダム手前から関電施設の中を通るので看板の案内・注意書きに従ってください。 ○仙人ダム〜内蔵助谷出合 この区間は道が開通して間もないため、未整備のところが数多くあります。 緩んだり切れたままの針金や壊れた梯子、崩れた足場などは不用意に利用すると危険です。 十字峡から数分の上流には頭から水流が落ちる箇所があります。かなり濡れますが一気に通り抜ければすぐに乾くと思います。足下は濡れて滑りやすいです。 そこを過ぎてすぐの崩壊斜面に設けられた桟道は手摺が壊れ、足場も不安定な状態です。 白竜峡では足場が崩れてロープに全体重を託すところがあります。 黒部別山谷は石を伝って渡りますが、水量の多い時は渡渉困難です。 そこを過ぎたところに大きなスノーブロックが残り、ザレた斜面を高巻きます。 新越沢出合あたりから河原に下りたり高巻いたりと小さなアップダウンが内蔵助谷出合まで続きます。 ○内蔵助谷出合〜黒部ダム のんびり歩くことができ、快適なトレイルです。 ダムの手前にて対岸に渡るところは雄大な観光放水を見ることができます。 橋を渡るとダムまで200Mの登り返しが待っているので覚悟を(笑 |
写真
感想
念願の黒部川・下の廊下を歩いてきた。
黒部ダム出発で欅平へ下る人が多いようだが、自分は逆に欅平発・黒部ダムゴールとした。
黒部ダム発だとトロリーバスの始発時間の関係上ダム出発が遅い時間となり、阿曽原温泉小屋到着が夕方となる。また翌日の欅平発のトロッコ電車は観光客が多いと予定した時間に乗れない可能性が大きい。
自分は北陸在住なので宇奈月温泉まで1時間と少し。今回は魚津駅にマイカーを置いて大町からJRで戻るプランとした。ただし大糸線は列車の本数が少なく、午後3時の列車に乗らないと帰宅がかなり遅くなる。そのため2日目は阿曽原温泉小屋5時発で黒部ダムを目指した。
初日の水平歩道は昨年秋に裏剱からの帰りに歩いたが、今回は逆方向。
欅平からいきなりの急登だが350M登るとあとは水平な道だと知っているので気分的に楽。しかし水平といえども高度感抜群の道は常に緊張感を強いられる。ほどなく阿曽原からの下りの方とすれ違い、水平歩道、そして明日歩く日電歩道とも通行可能な情報を得る。
志合谷のトンネルはヘッドライトを点けて通過するが、電池が消耗寸前でちっとも明るくない。予備の電池はザックに入っているが面倒なのでそのまま突破。後半はほとんど真っ暗状態でかなりのスリルだった(笑
4時間弱で阿曽原温泉小屋着。テント場は一番乗りで設営場所を慎重に選ぶ。まぁここはどこもフラットなのであまり悩む必要はない。設営後は早速入浴タイム。缶ビール片手に貸し切りの野天湯で至福の時を過ごす。3時頃よりテント泊者が順次到着しテント場は賑やかとなる。黒部ダムから来られた方もおられ情報交換。4時になり再び入浴。小屋泊の方も多く浴槽は満員に。
本日も飲み過ぎ警報が発令され、夕方早くに眠りについた。
明けて2日目、3時半起床。少し肌寒いが阿曽原温泉は標高が低いので薄手のウインドブレーカーで過ごす。テントの外側は結露でびっしょりだ。
5時ヘッドライトを装着して出発。水平歩道へ登り返し昨日の延長のルートを仙人ダムへと進む。関電人見寮裏の急坂を下っていくと先行の若いカップルを追い抜く。
この先は黒部別山谷手前までずっと一人旅だった。
仙人ダムを過ぎ林道をしばらく進むと東谷の吊橋に出る。この橋は黒部本流に架かるので長くかなり揺れる。久しぶりに怖い橋だった。
橋を渡るといよいよ日電歩道らしい歩きとなる。今年度の開通間もないルートなのでまだ整備されていない箇所が多い。壊れた桟道を高巻いたり頭から水を浴びたりと気の抜けない道が続く。
十字峡にて小休止。ここは紅葉の頃は最高だろう。
白竜峡のあたりは素晴らしい渓谷美だが、ロープに全体重を託す箇所もあり日電歩道の核心部だと感じた。
黒部別山谷を過ぎ歩行時間が5時間を超えてくるとさすがに疲労を感じてくる。追い討ちをかけるように小さな高巻きや河原の大石伝いなど水平ではない道が続く。内蔵助谷出合で休憩を、と考えていたが、その前で小休止。黒部ダムには予定通りの時間で到着すると思うが、はじめて歩く道なので時間配分がわからない。
内蔵助谷出合を過ぎるとフラットで歩きやすい道が続くようになり、ラストスパート。黒部ダムが見えた時はさすがにホっとしたが、まだまだ200mの登り返しがある。
時間的には余裕となったので何度も休憩を入れてゆっくり登り、黒部ダム駅に到着した。
トロリーバスに乗る列にうんざりしつつ、観光客に混じった汗臭いおっさんは迷惑だったかも。
なお今回は荷物の軽量・小型化を図りテント泊装備を40Lザックに詰めて歩いた。シュラフは#5の夏用、水はペットボトル1本(途中に水場多数あり)。夕食後は食材の分だけさらに軽くなる筈だったが、ウイスキーとツマミで腹が膨れてしまいアルファ米とレトルトカレーが丸々余ってしまった。おまけに小屋で購入した缶ビール1缶も飲み切れずお持ち帰り(笑
まだ通過できないと聞いておりましたが、通れるんですネ!?
よい情報をありがとうございました
こんちわ
ふふふ・・面白そう・・でも・・来年ですなぁ
貴重な情報ありがとうございました
でわでわ
skipos0208さん
下ノ廊下の情報は阿曽原温泉小屋のホームページが詳しいです。
http://azohara.niikawa.com/
「Webアルバム」→「平成25年度下ノ廊下情報」でどうぞ。
(なぜかメニューの中ほどに25年度情報があり、わかりにくいです)
自分の出発時点では9/20の情報がまだアップされていませんでしたが、9/17の時点で通れそうでしたので、あとは現地判断で出かけました。
uedayasujiさん
天気が良ければとても面白い道ですよ。
来年ぜひどうぞ。
阿曾原温泉ではビールは我慢し、持ってきたウィスキーにしましたが、池の平小屋では我慢出来ず買ってしまいましたね。
#5では寒くなかったですか?
コメントありがとうございます。
阿曽原でビールなしは考えられないですね(笑
いつもながら早くに寝てしまったのでシュラフは#5で十分でしたよ。
もちろん池の平なら#3ですね。
おそらくトロッコ列車で隣に座った方ですよね。
投稿写真2枚目の赤い服着たのが私です。
コースタイム見ましたが早いですね。私は阿曽原着14:00,2日目は6:00出発黒部ダム着14:20でした。本当に怖い個所が数か所あったけど天気もよく最高でしたね!
1107fmyrさんコメントありがとうございます。
トロッコ列車、寒かったですね。
早いかもしれませんが、特に2日目は難所もずっと一人旅だったのでちょっと考えものでした。
先日もコメント頂きありがとうございます。
そこで今日ようやく ここに辿り着きました
(マイページに出なかったら完全に埋没コメですね コレ
下ノ廊下という場所や土日という限られた条件でも快晴の日を当てるのは、
やっぱdokuboさんって研究熱心な方なんですね(^.^)
コース状況や感想読んでても そんな所が随所に感じ取れました。
今年と比べるとこれといった状況変化も感じられませんが、やはりスノーブリッジがない分、なんか今年は損したような気もします(^_^;)
それでも一生に一度行けるか行けないかと思えば、
行けただけでも感謝したいと思います(^.^)
今度ゆっくりと
dokuboさんの過去レコを拝見させてくださいね
touryouさん、古いレコにコメントありがとうございます。
たしかこの2日間は秋分の日連休だったと思いますが、朝から素晴らしい天気でした。
阿曽原のテント場で隣の方と「最高の山日和なのに何も見えない黒部の谷を歩くとは行先を間違ったかも」と話してました(笑)
スノーブリッジはかなり怖かったですが、9月後半でもまだ残ってるあたり、やっぱり下ノ廊下ならではですね。
来年あたり都合が付けばまた行きたいです。ホントは紅葉の今頃が最高でしょうが・・・
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