八ヶ岳縦走(美濃戸口〜硫黄岳〜横岳〜赤岳〜権現岳〜天女口)

- GPS
- 32:00
- 距離
- 23.0km
- 登り
- 2,234m
- 下り
- 2,336m
コースタイム
‐10:35オーレン小屋‐11:15夏沢峠‐12:30硫黄岳火口
‐13:30硫黄岳山荘
10月14日 6:00硫黄岳山荘‐8:20赤岳山頂‐10:15キレット小屋‐12:00権現岳
‐13:10三ツ頭‐15:45天の河原‐16:15天女山登山口
| 天候 | 13日:快晴 14日:晴れ |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2013年10月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
13日:美濃戸口5:00着 14日:小淵沢 スーパーあずさ32号19:17発、荻窪21:12着 (指定席を取らずに自由席にしたのですが、通路デッキの登山客があふれて、乗り換えの立川まで立ち通しでした) |
| コース状況/ 危険箇所等 |
13日: 美濃戸口から赤岳鉱泉までは沢沿いを行くハイキングコース程度の平坦なルートです。 赤岳鉱泉から赤岩の頭まではまあまあの普通の登山道です。 オーレン小屋までは下り始めはそこそこの勾配ですが、15分くらいで樹林帯をなだらかく下ります。 夏山峠まではほとんど高度差は感じられないです。 ここから火口口までは、地図上でもわかりますがかなりの登りで、火口が見えてくるころから岩場とごろ石できついです。 14日: 硫黄岳荘から台座ノ頭までは普通の登山道ですが、ここから奥の院手前のナイフエッジが見えて気が引き締まります。ナイフリッジはさすがに緊張はしますが慎重に行けば思ったよりは大丈夫です。ここから地蔵の頭までの30分から45分間は鎖場、梯子と気は抜けませんが、このコースの醍醐味です。 地蔵頭を過ぎて展望荘の先に赤岳がそびえていますが、途中鎖を掴まった方が楽と思えるかなりの勾配を超えて赤岳に着きます。 赤岳からキレットのルートも途中のキレット小屋周辺の鞍部以外は鎖場、梯子、ざれ場の難所の連続です。特に権現岳直下の61段の階段は登りでは体力的にもかなりきついです。 権現から天女山までは3時半かかりますが、それまでのコースの比べると普通の下りです。それでも体力的にきつくなっていますから、足元には気を付けてください。 |
| 予約できる山小屋 |
オーレン小屋
|
写真
感想
【計画】
9月の北アルプス縦走が出来たことに、ある意味自信ができて、今回八ヶ岳に挑戦してみました。
イメージでは八ヶ岳はアルプスよりも優ししという思いがあったのですが、事前にいろいろな情報を調べてみると、特に南八ヶ岳は難易度としては前回の北アルプス表銀座の縦走コースよりはるかに高い事がわかりました。
それでも、まだ早いと思っていたらいつまでも実現できないと考え、慎重に天気予報をにらみながら、決行を決めたのは8日と直前となりました。
夜行バスのアルペン号は当初は12日の便は満席となっていて、荻窪4:31の始発で行った場合、路線バスで茅野から美濃戸口まで入るアクセスで検討して、硫黄岳山荘に泊まり高校の先輩がガラス工房のショップを出している甲斐大泉の天女山登山口を終着点とする、硫黄岳〜横岳〜赤岳〜キレット〜権現岳の八ヶ岳メイン縦走プランを立てた訳です。しかし、10日に念のためにアルペン号を確認するとたぶん増発したのか「受付中」の表示。即予約して、今度は6時からは十分にスタートできるので、硫黄岳山荘では早く着きすぎるので、赤岳の二つの山荘に予約をしてみたところ二つとも満員とのことで、泊まりは硫黄岳山荘で我慢。そうなると時間が余るので「赤岩の頭」からオーレン小屋に降りて夏沢峠に行って、そこから硫黄岳の火口を見ながら登る2時間のコースを加えて2日で21kmのコースを設定したわけです。
【1日目】
美濃戸口には4;45に着きましたが、まだ真っ暗で寒いのもあり他の登山客も明るくなるのを待っての出発でした。夜が明けたといっても八ヶ岳の西側に位置する美濃戸ではなかなか太陽の姿を見ることが出来ずにいましたが、それでも青空を感じることが出来るようになり、前回の北アルプス同様に快晴の登山日和でした。
徐々に稜線が見えるようになって主峰の赤岳も望めるようになってくると、その荒々しい姿に恐れさえ感じられました。
風は赤岩の頭まではほとんど感じられなかったのですが、やはり稜線に近づくその地点に出た途端に八ヶ岳特有と言われる強風が吹いていました。それでも強いときは20mを超すともいわれる中では穏やかな方だと言われました。
オーレン小屋に降り夏山峠からの登りのルートでは、写真ではよく出ている硫黄岳火口を下から徐々にその異様な姿を見ながらの登りで、勾配がきついのと石が多く歩きにくいのですが、なかなかお勧めのルートです。
硫黄岳山頂は山頂という感じはせずに、火口縁の平らな場所でしたが、その火口をできるだけ色々な角度から見てみたいと1時間近くいても飽きない場所です。
そこからはケルンが等間隔で並んでる広い下り坂を15分くらい下ると、硫黄岳山荘に着きました。
2時前に着き、時間が持て余し上段の宿泊スペースに早々ともぐりこんで、夜行バスでの睡眠不足を少し補いました。この山荘のアピールを一つしますと、たぶん最近新たに作ったと思える新築棟のトイレはなんとシャワートイレ付と500円ですがシャワーブースがある事です。
夜は北アルプスでは満月が邪魔をして見れなかった「満天の星空」のリベンジを是非と思って7時過ぎに既に冷え込んできた外に出たのですが、半月だったのだけど、それでも「満天」にはほど遠く寒さに勝てず結局2連敗になって心残りとなりました。
【2日目】
朝食は5時半からで、日の出の予定は5時45分で食べたら即日の出を見て出発の予定だったので、4時45分起床でした。朝食の前にちょっと寒さを確かめるために外に出ましたが、思ったよりは寒くはないようです。朝食を急いで掻き込んで日の出を見に行きましたが、少し雲がかかっていたのは、ちょっと迫力には欠ける日の出でした。
さて、難所いっぱいの二日目のスタートを予定通り6時に出来ました。
「台座の頭」までは普通の登りですがそこからは赤岳の全貌と、その前に待ち構える横岳、それに伴う「カニの横這い」が見えます。こちら側に向かってくる人がカニの横這いを越える様子が見えて緊張が増してきました。
難所が始まりました。恐怖感は持ったら前に進みませんのでアトラクションを楽しむ気分で行くのが良いですね。適度な高度感も十分にあり、ここから約45分続く「地蔵ノ頭」までの様々な「アトラクション」には急激に適応でき楽しかったという印象です。
地蔵ノ頭からは展望荘過ぎたらあとは一気に赤岳山頂を目指すかなりな登りのルートです。途中その急こう配のために鎖をたよってしまったのが僕だけではなく、ここも赤岳の山頂手前の難所かもしれません。
山頂では記念写真渋滞が起きていましたが、この先はルートが分かれ僕はキレット越えを選択しました。このルートはコースグレードでは体力、技術とも5点満点の4点の中級の情のコースでいきなりの高度感いっぱいの鎖場、梯子の連続で、それがいったん収まると、落石がすぐに起きそうなガレ場のきつい下りで、下の鞍部までの高さを十分過ぎるくらい感じられるアトラクションが続きました。
やっと1時間半かけてキレット小屋まで辿り着きました。ここからは権現岳は見えず、その手前のまず越えなければならない旭岳が聳えています。ここまきつい勾配ですが何とか旭岳を越えて権現岳が迫ってくると同時に、名物の「61段梯子」が目にはいるようになり、横岳のナイフエッジに匹敵する八ケ岳の難所にかかりました。ここが登りだったのが恐怖感ではまだよかった様で、聞く話によると、権現からの下りでは梯子に足をかけるときには下を見ると「奈落の底」という感じらしいです。そんな事前情報の中で梯子に挑みました。登りで恐怖感はなかったのですが、61段の登りでの体力はアラカンには辛いものがあって80段もしあれば途中ギブアップしたかもしれなくぎりぎりでした。
権現岳について、あとは天女山までは3時間半と単調な下りですが、体力と緊張の連続のルートでの気力の元での3時間半は結構厳しいものがありました。
【帰り】
天女山登山口までは、高校の先輩で3年前に甲斐大泉にガラス工房をオープンした松田さんに迎えに来て頂き甲斐大泉駅そばにある「パノラマ湯」に一緒に行ってから、先輩はノンアルコールでしたが、僕は缶チューハイ2杯頂き、小渕沢まで送っていただきました。
最後の「おち」は小淵沢からのスーパーあずさが、指定が満席で自由席にチャレンジしたのですが、写真にもあるように通路まで登山客がいっぱいの状況で、文字通りの登山電車でした。
【最後に】
今シーズンは「遠出」はこれで打ち止めにします。
来シーズンはまずは槍ヶ岳登頂目指します。
runhiroto



















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