真夏の恋ノ岐川・オホコ沢 平ケ岳行けず、そして獣臭には注意!


- GPS
- 56:07
- 距離
- 26.5km
- 登り
- 1,391m
- 下り
- 1,402m
コースタイム
- 山行
- 5:38
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 5:38
- 山行
- 10:13
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 10:13
- 山行
- 9:38
- 休憩
- 1:05
- 合計
- 10:43
天候 | 8/15晴れ、8/16晴れ、8/17くもり・雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2023年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
自転車
7,8台駐車可能。橋の左岸から容易に入渓可。トイレ、電波ありません。 新潟県側(関越自動車道路)からのアクセスの場合、小出ICから奥只見シルバーライン、R352を経由して、恋ノ岐駐車場へ1時間以上かかります。 さらにR352を尾瀬方面へ20分程度走って、鷹ノ巣登山口に自転車をデポして、恋ノ岐駐車場に戻って駐車しました。 ○ドコモの電波 シルバーライン以降は、銀山平エリアと恋ノ岐乗越手前の一部区間以外は使えません。 ○コンビニ: 小出IC直近に「セブンイレブン 小出インター店」があります。最終コンビニは、小出ICから10分程度のところにある「セブン-イレブン 魚沼湯之谷店」。その近くに、道の駅と大型スーパー「ウオロク 魚沼店」があります。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
○恋ノ岐川 釜を持った小滝が数えられない位あるが、ほとんど直登できる。また滝だけではなく泳がないといけない淵にも踏み跡がある。ツルツル滑る赤い岩が多くて転倒注意。 ガイド本では「二級」の沢。ロープは最後の大滝登攀時のみ必要とされている。足がそろっているパーティだと1泊で抜けられると思うが、今回は2泊した上に途中からエスケープした。 滝壺の泳ぎとへつりを嫌って右岸を高巻いた際、降り口がなかなか見つからずルーファイミスして結果的に小ルンゼをクライムダウンした滝が1つあり、通過に1時間以上かかってしまった。クライムダウンした小ルンゼには最近の足跡があった。 さらに明確な左岸巻道の下降がドロ壁で足場が乏しかった小滝が1つあった。 ○オホコ沢 標高1389mで出合う支流。小滝が連続する。鷹ノ巣登山道の台倉清水(水場)に直接ツメ上がる。ヤブコギ不要の快適エスケープ。ほとんどの滝、淵に明確な巻道がある。フィックスロープも一カ所あった。 標高1500m付近に15mクラスの滝があるが、手前小滝の淵の泳ぎを嫌って、ちょっと手前の右岸草付きから大きく巻くが滝手前に下降できず、滝を正面に見る岩上からさらに巻いて右岸支流の滝上に着地してから、再度右岸を巻いて15m滝の落口付近に出た。これも1時間近く時間を要した。過去ログを調べると、15m滝は左右とも直登できたようだ。他の滝はすべて快適な巻道があったので、直登が正解だと思われる。 今回、オホコ沢の源流部で猛烈な獣臭と低いうなり声が聞こえた。沢のカーブの先ではっきりとは見えなかったが、おそらく熊だと思われる。出会い頭事故を防ぐ意味で、熊鈴、ホイッスル、大声は重要、そして保険の意味で熊スプレー等は必須である。 ○下山路(鷹巣登山道) 下山コースタイムは2:30だが、重い沢装備を背負うと3時間もかかった。稜線上は木道もあって歩きやすいが、アブ等の虫も多い。標高1604mからの下降がはじまると急斜面のロープ区間、両側が切れた痩せ尾根となり、けっこう歩き難い。 ○熊 入渓時と脱渓直前に猛烈な獣臭がした。曲がり角での出会い頭遭遇を防ぐためにもクマ鈴や笛、おもちゃの鉄砲が必要。 ○ムシ アブ、ブヨがいます。入渓地点、下山口などは多数います。沢内はトンボが多くアブ、ブヨはだいぶ減ります。テント場でも、日が落ちると極端に減りました。ただし日なたで休憩していると、わさわさ寄ってきます。この時期、虫除けは必須だと思います。防虫ネットは未使用でした。 |
その他周辺情報 | ○下山後の温泉「日帰り温泉ゆーぱーく薬師」 下山が遅れて銀山平「白銀の湯」は閉館しており、小出市街地に下ってから利用しました。21時まで営業、20時受付終了です。大人650円、JAF割引きあります。地元利用者が多い感じです。 なお、小出IC近郊には「見晴らしの湯こまみ」という施設もあります。 |
写真
遡行ペースを考慮して、オホコ沢からエスケープすることにして、明日はユックリ出発してオホコ沢付近でビバークと決めました。
なお、この先で猛烈な獣臭を私が感じたと同時に、先行する息子が震動を伴うウナリ声を聞いた。すぐに熊スプレーを構えるが、既に逃げたようでした。マジで怖かった。
オホコ沢はエスケープとして使えば、3時間程度で登山道に出られます。我々は釣りに2時間、滝のマキ失敗で1時間以上余計にかかっています。
装備
個人装備 |
Tシャツ
長袖インナー
ズボン
靴下
グローブ
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
ザック
食料(朝2
昼3
夜2)
行動食
飲料
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
保険証
スマホ
時計
タオル
サングラス
カメラ
ヘルメット
カラビナ
スリング
ハーネス
渓流シューズ
ルート図
テント
タープ
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感想
2023年夏は、台風の影響で息子(17歳)が希望していた夏休みアルプス縦走を諦め、奥只見の恋ノ岐川の沢のぼりを堪能してきました。
たとえ西に進路がズレたとしても大型台風の影響は大きく、日程ありきで予定していた北アルプス縦走は当然キャンセル。出発前日の夜に関東近郊で二日間台風の影響(雨、風)が少ないエリアを検索していると、平ヶ岳周辺がヒット。降雨予想は無しのため、三日間の予定で恋ノ岐川へ3年ぶりの泊まり沢となる息子と遡行してきました。
書籍「東京起点 沢のぼりルート100」で、恋ノ岐川を見ると、遡行グレードは2級、総合グレードで中級ということで、登攀要素は低く快適な沢のぼりが出来そうと判断しました。遡行図も持参するが原則として現場での判断で遡行することにしました。なお問題は交通手段であり、遡行開始地点と下山地点が10km以上離れているということ。過去レコを調べると車2台体制か自転車デポがあるとのことで、自転車デポ方式としました。
本来は、3日間で平ヶ岳のピークを踏む予定でしたが、思った以上に遡行スピードが上がらず、沢で2泊してオホコ沢から登山道へ出る短縮コースとしました。
入渓時、駐車車両は自車を含めて3台でした。2台は釣り師の車でした。ルアーマンは入渓地点で獣臭がするので引き返してきました。もう一台は足の速いテンカラ師で、オホコ沢手前までの日帰りでした。この夏、日中は気温も水温も上がり、釣果は優れなかったとのことです。結果、沢のぼりで入ったパーティは、我々だけだったようです。
恋ノ岐川は、このように釣り師も多く入ります。滝の多くは直登可能で、ちょっとイヤだなと思う淵・滝には明確なマキ道があります。今回は、2つの淵・滝でルーファイミスをして手間取りましたが、本来のルートを取ることができていれば、時間は大幅に短縮できたと思います。
沢自体は、非常に美しい渓相で、小滝が連続し、ナメも綺麗な原生林の渓です。オホコ沢でエスケープする場合は、高さのある滝もほとんどありませんでした。オホコ沢上流部の15mが一番高さを感じました。
なお個人的には体力やバランス感の低下が否めず、15kg以上のザックを背負っての登攀はリスクが高いと感じて、高巻き時などに数回空身で登ってからのザック引き上げ作戦を採用しました。
イワナに関しては、清水沢出合上流のナメを越えると、徐々に魚影が増えるように感じました。なおオホコ沢以降の本流では魚影が増えると言われています(未確認)。オホコ沢は水量も少なくボサっていますので、積極的な釣り対象ではないように感じました。
なお、きちんと整地されているテント場もあり、ビバーク適地は多いです。複数パーティが入っても、なんとかなりそうでした。
コメント
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以前に「最近は沢ばかりで…」とおっしゃってましたが、サイコーですね(^-^)
私には未経験のことばかりで、全てが新鮮に見えます〜
息子さんも頼もしいですし、焚き火と塩焼き、羨ましすぎます!
私も来年からは沢、勉強しようと思ってます。
コメントありがとうございます。
沢は学生時代にだいぶ経験していたので、登攀要素が少ない渓を選んで子どもとも時々行っていました。トレッキングとは異なる世界ですが、日本古来の登山方法としてとても楽しいです。今回は数年ぶりの平ヶ岳ピークをめざしましたが、できませんでしたが。。。
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