記録ID: 6903161
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ハイキング
富士・御坂
三ッ峠【山岳信仰の遺構】
2023年06月08日(木) [日帰り]

体力度
2
日帰りが可能
- GPS
- 05:57
- 距離
- 9.9km
- 登り
- 566m
- 下り
- 1,191m
コースタイム
日帰り
- 山行
- 5:42
- 休憩
- 0:11
- 合計
- 5:53
距離 9.9km
登り 566m
下り 1,191m
10:30
17分
スタート地点
16:27
ゴール地点
| 過去天気図(気象庁) | 2023年06月の天気図 |
|---|---|
| アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
冬季は三つ峠登山口で折り返し運行。路面凍結など道路状況により運休する場合あり。 |
| コース状況/ 危険箇所等 |
登りが短くなる御坂トンネル側登山口から登るのがおすすめです。下りは三つ峠駅へ長い山道を下ると、道中に随所に残る江戸時代に盛んだった信仰登山の名残を見ながら歩けます。下りは急で長いので、ストックを使うのがおすすめ。 フジザクラやツツジ、新緑や紅葉、冬の澄んだ空気に映える富士山など、一年を通じて楽しめるハイキングルートです。 【登山口バス停〜開運山山頂】 バス停からトイレのある駐車場までは舗装された林道、その先は三つ峠山荘まで未舗装の林道を歩きます。いずれも車が通行できるほどで道幅は広く、ところどころ急坂のある登り坂です。 1時間ほど歩くとベンチのある広場に出ます。ここからは傾斜は緩くなり、30分ほどで山小屋が2軒建つ展望所に着きます。山小屋のテラスからは富士山が、ふたつの山小屋の間にある広場からは甲府盆地や八ヶ岳が望めます。 山小屋から山頂へは10分ほど階段を登れば到着です。広くはないので、長く休みたいときは山小屋周辺まで降りるのがオススメです。 【開運山〜達磨石〜三つ峠駅】 山小屋から長く急な階段を降りると、屏風岩の下に出ます。岩場を水平方向に移動する道は「親不知」と呼ばれて、崖や湧水で滑りやすくなっている箇所もあるので注意が必要です。愛宕尊の石碑がある場所はかつてお寺の本堂があった場所。その後、大正昭和の登山ブームの時に建てられた山小屋の跡もあります。 八十八大師からは土の急な下り坂が続きます。足や膝に負担がかかるので、スリップによるケガに注意。馬返しと呼ばれる場所にはベンチがあります。 達磨石から少し下ると、駅前まで続く舗装道路を歩きます。途中にある山祇神社は麓のまちが祀る山の神さま。猫が描かれたお札は、この地域で盛んだった養蚕で蚕を獲ってしまうネズミ除けのためのもの。無事下山したお礼にぜひ立ち寄りましょう。 三つ峠グリーンセンターを過ぎると、あと20分ほどで駅に着きます。 ※トイレ…登山口駐車場、山小屋(営業時のみ)、憩いの森公園、三つ峠グリーンセンター |
| その他周辺情報 | 【三つ峠山荘】 ランチ営業あり(不定休) マシュマロトーストやシフォンケーキなど甘味も。 【三つ峠グリーンセンター】 営業時間 9:00〜22:00(火曜定休、夏休み期間は毎日営業) ・日帰り入浴 620円(17時以降割引あり) ・登山パック 1,750円 入浴と飲食(生ビール、おつまみ3品)、三つ峠駅までの送迎がセット。 |
| 予約できる山小屋 |
三つ峠山荘
|
写真
未舗装の林道がトイレから山小屋まで続きます。
山小屋で使うものや、山頂にあるアンテナ群のメンテナンスのための物資を荷上げするために、ときどきジープが走る道です。
ときどき急な坂もありますが、おかげでおしゃべりしながらでも歩きやすい道です。
山小屋で使うものや、山頂にあるアンテナ群のメンテナンスのための物資を荷上げするために、ときどきジープが走る道です。
ときどき急な坂もありますが、おかげでおしゃべりしながらでも歩きやすい道です。
屏風岩の下を通る箇所では、ところどころ岩から水が染み出しています。山頂近くでも水が湧くため、かつては「水峠」とも呼ばれていたとか。梅雨時期の夕方にはヒメボタルも舞うそう。
江戸時代、三つ峠の山頂に修験道のお寺があった頃、この屏風岩の下に本殿が置かれていました。山道は三つ峠駅の方から続く山道。
清滝と呼ばれる場所で行水をすると、頭痛が治るとされていたそうです。
江戸時代、三つ峠の山頂に修験道のお寺があった頃、この屏風岩の下に本殿が置かれていました。山道は三つ峠駅の方から続く山道。
清滝と呼ばれる場所で行水をすると、頭痛が治るとされていたそうです。
感想
三つ峠は「開運山」、「御巣鷹山」、「木無山」という3つのピークの総称、というのがいまでは一般的ですが、大正期のガイドブックを見ると開運山下の屏風岩が三つの大きな岩に見えたところに由来する、とのこと。
江戸時代以前には屏風岩の上に権現さまが祀られていたり、戦国時代に天目山から敗走した武田家の落武者たちがここで自刃したり、縄文時代の土器が山頂近くから発見されたりと、古代から人々の営みが続いていた山。
江戸時代の中頃、空胎聖人がこの地に寺を建て、信者を集めてからは信仰登山の目的地に。5代続いたこの寺院への参道には、信仰にまつわる石碑や石像などがところどころに置かれています。明治に時代が移り、廃仏毀釈のうねりを受けて住職は帰俗、お寺は取り壊されましたが、参道の石仏たちは難を逃れて残されました。
昭和の登山ブーム期には屏風岩に多くのクライマーが集まり、駅から山頂まで登山者が数珠繋ぎに並んで登っていた、というのは地元の方々の語り草です。
山頂近くでは広い範囲をフェンスで覆われた区画がありますが、ここは高山植物保護区。アツモリソウやエビネラン、カモメランなどの希少なラン科植物を盗掘や鹿の食害から保護しています。保護活動を長年続けるボランティア団体の活動に参加してみると、この山をもっと身近に感じられるようになるかも。
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富士急トレイル









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