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Yamareco

記録ID: 721999
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ハイキング
京都・北摂

大峰山・中山

2015年09月20日(日) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
17.0km
登り
857m
下り
855m

コースタイム

 JR生瀬駅発 8:45
 9:25−木の元バス停
 9:30−木の元バス停下廃線跡
 9:39ートンネル1
 10:02−トンネル2
 10:26−トンネル3
 10:30−鉄橋
 10:32−トンネル4
 10:48−桜の園入口ー11:08
 10:25−東屋ー10:30
 12:39−大峰山ー13:08
 14:00−国道ー14:10
 15:04−中山ー15:19
 15:54−中山寺奥の院ー16:02
 阪急中山観音駅着 16:57
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2015年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車
コース状況/
危険箇所等
 コースとしては、危険と言ふ事はありません。ただ、行く人も少なく、里山特有の枝道が沢山あり、確りした道標が全くと言って良いほどありません。ルートを自分で見つけなくてはなりません。 

感想

 ◆ 今年の夏は台風や雨が多く、天気が安定しなくて、何時山に出かけるか、その日程の調節が難しかった。
 やっと天気が良くなったと思ったらもう土曜日で、早速昨日武奈ヶ岳に出かけたら、名神に入ると大渋滞で、遅れたら山頂までは行けないと思って引き返した。帰りのこともある。
 5連休だと言ふ事は全く思い付かなかった。情けない歳になった。

 ◆ そこで今日は、近くに住んでいても、今迄一度も行った事が無い里山の低山、大峰山(552m)と中山観音の上にある中山(478m)だと、人も少なく電車だけで行けると思って、急遽出かけた。 
 地図は勿論持っていたが、よく調べもしなくて、不用意に出かけたもので、初っ端から躓いた。

 ◆ JR生瀬駅から歩くので、宝塚でJRに乗り換えた。生瀬駅は一駅目だ。料金は¥140。
 生瀬駅で下りると、切符が無い。ズボンやシャツのポケットを、全部探しても無い。こんな駅で下りる人は少なく、ポケットを探しながら歩いていると、改札口には駅員が立っていて、私を見ている。
 「切符が出てこない」と言ったら、何処からですか? と聞かれ宝塚と言ふと、幾らの切符でしたか? と聞かれた。さっき買ったばかりなので、それは未だ良く覚えていた。¥140と答えると、どうぞと言って、出して呉れた。
 余りにも簡単に出してくれたので、私は拍子抜けしてしまった。一礼をして出たが、乗降客も少ない町外れの駅にしては、その駅員さんの態度とそのスマートさに、最近に無く,甚く感心させられた。

 ◆ 駅から下の国道に出て、暫く国道沿いに左側の、50cm位しかない狭い歩道を歩く。側を車がじゃんじゃん通る。
 JR廃線跡コースは、地図を良く見ると、1kmちょっと歩き、頭の上の中国自動車道を潜って直ぐに、国道は左に大きく曲がって行く所を、右に武甲川の右岸に出るようになっている。
 しかし、網のフェンスがあり、右への出口が分らなかった。もっと良く見るべきであったが、その内に見つかるだろうと安易に考えて、左に曲がって行く国道をそのまま進んでしまった。

 ◆ しかし、なかなかフェンスの外へ出られる処が無い。木の元バス停を過ぎてしまった。結局工事中のフェンスが尽きて、旧道に出て引き返せる地点まで来てしまって,木の元バス停まで引き返す事が出来た。そこから武甲川右岸の廃道まで下ると、ハイカーが歩いている道にやっと出た。
 これで20分以上のロスになった。地図を見るのが遅すぎた。
 武田尾までは坂道ではないので、子供を連れた家族連れが多いようだ。

 ◆ ここから、大峰山の登山口・桜の園入口までトンネルが四個、鉄橋が一つある。トンネルの中は真っ暗で、ランプがないと足元が覚束ない。2番目のトンネルが一番長く、413mあるらしい。歩いて6分掛かった。

 ◆ 3番目と4番目のトンネルの間に連続して鉄橋がある。鉄橋は枕木の上を歩くのかと思ったが、左側に鉄板の歩道があり、怖い目をしなくてもよい。
 この鉄橋は支流に架かるものではなく、蛇行した本流上に架かっている。そのため、それに続くトンネルからは、今迄右岸にあったものが、左岸に変わる。従って此処から武田尾までは、道が左岸沿いになる。

 ◆ 四番目のトンネルを出ると、間もなく桜の園入口の、公園みたいな広場に着く。
 ここからが、いよいよ大峰山に向かって、山道に入ることになる。小さな案内の地図があり、何本もの道があるが、一番北側の「桜の道」を登れば良いようだ。
 案内に従って階段を登り、直ぐに左下の沢に向かって一旦下り、沢を渡って、北側の山腹をジグザグと登って行くと東屋がある。まだ十数分しか登っていないのに、何故こんな処にこんなものが在るのか分らない。
 ここで道は二つに分かれていて、大峰山は左(北)へ急坂を登る道を行く。
 大峰山に連なる尾根に辿りつく510mのピークまで、尾根が複雑で、急坂が続く。わき道もあり分りづらい処がある。それに「桜の園」と地図にもあるのに何処にあるか分らなかった。

 ◆ 510mのピークを過ぎると、坂も緩やかになり大峰山頂に着く。3人2グループの人が食事をしていた。
 山頂は雑木で鬱陶しく、展望は全くない。腰掛ける石もなく、倒木に腰掛けて弁当にする。
 下りは尾根上の道を東に進むと、100m位してまたピークらしい所に大峰山と書いた私的なプレートがある。しかしこれは、さっきの552mのピークが山頂のようだ。
 此処にも分かれた道があったが、下りの道は、先ず北に向かって下って行き、直ぐに東むきになる。どんどん急坂を下ると途中に鉄塔がある。ここも十字路になっているが、真っ直ぐに東へ進む。右下(南)に下らない事。
 
 ◆ 鉄塔の下からは今迄で唯一、東北方向の北摂の山々が見えた。
 間もなく三叉路に出る。道は左右に分かれているが、左は十万辻に通じていると思われる。
 中山には右(南)だろうと進むと、また道は二つに分かれているが、これは東側の車道に出なければならず、長尾山に連なった尾根を進むと、間もなく自動車の音がしてくる。すると、道は急に左(東)向きになり急坂を下って行くと車道に出る。
  
 ◆ 車道に下りると、正面に右(南東)側に中山に連なる尾根が見える。
正面の石橋を渡ると、何だか工事を途中で止めたような感じで、金網のフェンスで立ち入り禁止になっている。草むらの中のフェンスの脇の狭い隙間を潜り抜けて向こう側に入ってみたが、道標も道らしき踏み跡も全く分らない。
 ここから尾根に向かって行く道があるはずだ。登山地図にも「兵庫自然歩道」とある。しかし、全く道らしき処が見つからない。
 如何したものかと思案していたら、目の前のススキの藪の中から二人連れの人が突然現れるではないか。ビックリして何処から来たのかと聞くと、中山からだと言ふ。此処に道があると言ふのだ。
 ストックで掻き分けてみると、ススキの下に微かな踏み跡がある。これでは一度来た事がある人で無い限り、分らない。

 ◆ 全くの偶然と言ふか幸いな事に、上から下りて来た人にタイミング良く出合って道が分かってホッとしたが、若し此処でこのタイミングでこの人達に出合っていなかったら・・・どうして居ただろうと思うと、ゾッとすると同時に、考えてみればヤッパリ山登りは面白いと思わずにいられない。
 
 ◆ これは、「里山の難しさ」だと思う。人が良く来る山は、道標も確りしてるし、道もそれなりに大きく、夏草で覆われて分らないと言ふ事はない。しかも、六甲山などは毎年笹や草を刈ってくれる。比良山も山道を補修してくれる人がいる。
 それに里山は、沢山の道が入り混じっていて、作業道と登山道の区別がつき難いといふ難しさもある。
 それでも登山は、矢張り初めての処が面白いと言ふことか。未知の領域での期待と不安や、思わぬ障害の克服等がその醍醐味である事は間違いない。 

 ◆ ススキや夏草が頭の上まである藪道を、ストックで掻き分けながら進むと少しは道らしくなってきた。見ると正面にコンクリートの壁が赤く変色した、大きなダムが現れて、道はそのダムから流れ出した谷を左岸(西)渡るべく、立派な鉄板の橋がある。
 橋を渡ると道は大きく右に回りこみ、正面の尾根をジグザグに東南に向かって登って行く。かなりの急坂だ。
 
 ◆ 急坂が終わり、尾根に上がった処は宝塚高原GCのゴルフ場で、目の前にグリーンがり、ピンが立っている。
 此処からゴルフ場の境界に沿って、尾根の上を東に辿ることになるが、坂も緩やかになる。山頂が近ずくと道は90度右(南)に曲がった所に出る。左からも道がある。
 
 ◆ 南に曲がると直ぐ四辻に出て、真っ直ぐ進むと道は下っている。右側(西)からも道が来ている。地形図をみると、以前、ゴルフ場が出来る前
まではこの道が登山道で、ゴルフ場の為に登山道を付け替えたようだ。旧道の跡が地形図に残っている。
 中山山頂は下るはずはないので、左側(東)の尾根に上がって行く坂を上ると小さなピークに出た。東北方向に展望があるが、此処は未だ山頂ではない。
 道はここで二つに分かれていて、東に進めば万願寺西山方面に行くのだろう。
 山頂は南に目の前に少しだけ高いピークが見える処らしい。そこまでは100m足らずで、赤土の狭い切り立った松ノ木の尾根を伝って行く。
 
 ◆ 山頂は少し広くなっていて、立派な三角点がある。展望は北東方向が見えるだけだ。先客は3名のみ。
 時間があったら、山本に下りようかと思っていたが、もう3時を過ぎて少々疲れてもきた。中山に下る事にする。奥の院にもどんな所か行ってみたいので、奥の院経由にする。

 ◆ 下ろうとしていると、二人連れが二組道を聞いてきた。一組は万願寺方面、それはさっきのピークを右にと教えたが、もう一組は大峰山に行きたいと言ふ。これは枝道が多く、口では簡単に説明出来ないので、そう伝えた。しかも3時を過ぎているし、今日は思い止まったらどうかと言って分かれたが、如何したかは分らない。
 疲れもあり、中山駅までの下りは長く感じられた。特に奥の院から下は、広い道だが大きな石がごろごろして、疲れた足には堪えた。

 ◆ 今日は、今迄何十年も無視してきた近くの里山に初めて行って来た。急遽行き先を決め、最初から緊張感がなかったので、出鼻を挫かれた。それでも緊張感を持てず、分岐路や枝道の度に地図を確かめたりしているうちに、時間が掛かってしまった。
 しかし、山道では一度もミスをしなかったのは良かった。ただ、国道を渡って、あの二人連れに出合わなかったら、どうしていただろうと思うと、矢張り幸運としか言いようがない。
 今から思うと、合わない方が良かったと言ふ気もする。どうして道を発見できたかを見てみたかった・・・と言ふ気もする。

 ◆ 比良山と比べると、何とつまらない山かと思うが、色々あって一日中退屈はしなかった。里山の難しさも分った。そして、比良山が如何にいい山かを再認識した一日でもあった。


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コメント

お疲れ様^^
里山には里山にしかない良さもあっていいですよね
2015/9/23 18:56
Re: お疲れ様^^
deja さん、今晩は。

 考えてみれば、日本全国が里山だったんですよね。元々人間より山の方が何万年も前からそこにある訳で、人間はごく最近、アフリカからはるばるやって来て
住み着いたものですから。
 里山と言ふ言葉が、何時から使われるようになったかは分りませんが、やはり明治維新以後、入会権が問題になってきた以後の事のように思います。

 では、我々登山者が里山などと言って、アルペンに比べて半分軽蔑したような物言いをするようになったのは何時からでしょうか?
 これはごく最近で、中高年の登山ブームが発生した後のことのように思います。昔、私が若い頃には無かった様に思います。
  
 私が良く行く比良山も里山です。○○のコバ(木場)と言ふ地名が山の中に、あちこちにあるのはその証拠ですよね。

 日本の登山や探検の先駆者・今西錦司も京都北山(里山)で育ったようなものですからね。

 私も里山と言ふ時は、これから気をつけて、尊敬の念を込めて言ふようにしたいと思います。
2015/9/23 22:09
近くの里山ほど
あんまり手が入らないし、道標もないし
おまけに踏み跡も多いし、人もいなかったりで
難儀するかもしれませんね。

出だしがちょっと躓いたりされましたね。
途中も進む先が分からなくなったり…。
でもそんな時に向こうから人が来るとは幸運ですよ。

出会ったのが幸運とも思いながら
出会えなかったらどういう風になっていたか…と思われるのは
まだまだmesnerさん、情けない年じゃないですよ。
(何曜日?とか思うのは結構私も有りますから )
2015/9/23 19:12
Re: 近くの里山ほど
hehe さん、今晩は。

 里山や低山だと思って、軽い気持ちで出かけてはいけないですね。里山でも山は山ですね。
 初っ端から、切符を失くし出鼻を挫かれ、登山口に入りそこなったり、気の緩みがあったと反省しています。

 慰めて貰って、有難うございます。
2015/9/23 22:20
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