念願の「阿讃縦走路一気駆け」3回目にしてやっと達成することができました！
総行程143km、累積標高9106m、46時間（睡眠時間他5時間除く）
＃私のヤマレコ軌跡は多めに出るので、GPSウォッチにて計測

阿讃縦走路（阿讃山脈ロングトレイル）を全従できれば、どんな気持ちなんだろう？やっと我が身で実感できたので、自分のため、これから目指す人のため、素直な気持ちを書き残しておこう。

「長かった、苦労が尽きなかった、人に勧められるものじゃないな（汗）」

一方、歩んだ記録を見返してみると美しい軌跡に心躍る自分もあり。
阿讃縦走路の全従に挑むには、心の持ちようが大切なのだと思います。

▼あなたの心折れポイントはどこですか？
・激坂のアップダウンで体力が底をつく
・ご褒美となる眺望、景観、建築物が少なく、楽しくない
・人里から隔離された登山道、水場が無いため、補給が一切できず、足が止まる
・ルート不明瞭、落ち葉ザレ場で足が滑り、蜘蛛の巣、藪に阻まれて、心がなえる
・水消費の少なく、蜘蛛の巣、藪が少ない冬だと極寒となり命の危険を感じる
・登山道で一気通貫したいのに、区間により舗装路、林道となり集中が途切れる

これら心折れポイントが阿讃縦走路ではオンパレードでやってきます。入念な準備と強靭な心身で「心折られずにうまく対処できるか」これこそが阿讃縦走路とのうまい付き合い方なのだと思います。

今回、安全に完走することを第一に、暑くも寒くもない時期に行きました。逆に、蜘蛛の巣、藪が煩い時期です。これを克服するのにビニール傘を持参し、うまくいきました。今度は、目的を変え、蜘蛛の巣、藪がない冬に防寒対策してスピードアップに挑戦するのも面白いと思います。

MMM100（Manno Mountain Madness 100mile）3週間前の連休、コースの重なるところは整備が進み、抜群に歩きやすくなってます。ロングレースで起こる課題もたくさん発見することができました。

やっぱり、阿讃縦走路の一気駆け、素晴らしい機会でした。
本コースを紹介頂いたshichi7さん、整備頂いてる地域の方々、私設エイドに駆けつけてくれた matmaxさん、rinrinboさん、kirichanさん。最後にバディをつとめてくれたxmatyoさん、本当にありがとうございました。こんなに近くで、こんな体験できるとは。感無量。心より感謝申し上げます。

以降、計画の書き残し、備忘が長くなりますので、適宜読み飛ばしてください。

▼ 計画
・10/12~14の3連休にあわせて一気駆けの計画。予備日を考慮し、10/12~13を山行日に。
・10/11お休みを頂き、車で相栗峠へ、水・食料・バッテリー・防寒をデポする。その後、道の駅とよはまへ移動し、車をデポ。箕浦駅まで歩いて電車で讃岐相生まで移動。18:58~22:35、2310円。
・讃岐相生から登山スタート！というところで、xmatyoさん23:30過ぎにスタート地点に駆けつけると言う！！駅舎で仮眠して、10/12　1:00からスタート。

▼ ルート
・東かがわ〜大山〜境目 … 登山道が荒れていて急登が多い。眺望、ピークに山名がなく達成感がない。30km(全行程4分の1)ぐらいだが、ここを余裕を持って攻略できれば完踏はぐっと近づく。

・境目〜中山峠 … ロード区間（八丁坂のへんろ道はスルー）自販機あり。しっかり補給＆休憩して、ロードはゆっくりでも走る。

・中山峠〜大滝山 … 激登り。東かがわにくらべると歩きやすい登山道ながら、本コース屈指の登り区間。

・大滝山〜相栗峠 … 快適な区間。最後に四国三大急登の激下りあり。激下り長かった。

・相栗峠〜竜王山 … 快適な区間。香川県最高峰1への登り。体力を温存しつつ。

・竜王山〜大川山 … 快適な区間。香川県最高峰2へ。体力を温存しつつ。大川山キャンプ場に自販機あり。管理棟内のため深夜は利用不可と思う。大川山展望台の自販機は深夜でも利用できるのだろうか。

・大川山〜東山峠 … 快適な区間。なだらか下りが多く気持ちいい。

・東山峠〜登尾山〜旧猪鼻峠 … V字にえぐれた坂道が歩きにくい。登尾山の周辺は巻き道があり、はぐれる上に電波入らないため注意。

・旧猪鼻峠〜中蓮寺峰〜六地蔵越 … へんろ道で雰囲気よい道。だが、バイクの乗り入れにより道が荒れている。バイクとの接触にも注意。

・六地蔵越〜雲辺寺〜四国のみち分岐 … 大規模林道が通り、趣がなくなってしまった。雲辺寺は自販機＆きれいなトイレあり。雲辺寺以降は舗装路。淡々と。

・四国のみち分岐〜金見山 … へんろ道のため道はよい。金見山近くの防火林は草ぼうぼう。根っこ部分では草のない道があるため、草を掻き分けて進む。

・金見山〜大谷山〜豊浜 … 落ち葉・ザレで滑りやすいアップダウンの多い道。下りで通るとルート不明瞭に感じた。

全体的に、ヤマレコルートだけで進めないところあり。深夜にスマホの電源切れれば危険なため、下見が大切。エスケープルートを確保しながら、行動する。

▼ ロングでの課題
・登尾山のほんの少しの巻道により、まさかの行き違い、はぐれ発生。電波が入らずハラハラ＆タイムロス1時間。分岐を見落とさず立ち止まる＆はぐれた場合のルール決めとホイッスル必携と反省。

・水、食料の補充を十分に。水はハイドレーション(2L)＋ペットボトル(2L)でこの季節十分だった。食料(おにぎり1個/3時間)が不足気味だった。デポは違う味が欲しかった。私設エイドに救われました！感謝！！

・スマホ、ヘッデン、GPSウォッチのバッテリー維持がとにかく大切。早めの充電、モバイルバッテリーの予備、充電ケーブルも故障するため予備必須。ヘッデンも予備必要。

・防寒、防水は手間がらずに。スリーブ、手袋、ハンドウォーマー、ミトン、ウインドブレーカー、バフ。どれも役に立った。着替えを濡らさない防水も大切。

・虫を払う際、目に手が当たり、コンタクトがずれた。赤テープ、足元見えず、xmatyoさんいなければ危なかった。眼鏡必須。

・リュック重かった（6Kg）。肩当てを導入しよう。レースでは軽量化要。

・ビニール傘は使える。蜘蛛の巣払い、杖代わり、草の掻き分け、風よけ、はぐれた場合の目印に。取り回しに腕の力とコツがだいぶ身についた。

・睡眠は相栗峠でデポのテントで4時間。暖かい日中に道端で仮眠予定であったが、昼間は眠気が来ず、寒い夜はデポのテントあってよかった。

・阿讃縦走路はロープ多いため手袋必須。汚れるのでボロでOK。ゲイターも欲しかった。

・自動販売機に新札が使えなかった。旧札1000円を多めに持っていてよかった。

▼ まとめ
ハプニングとサプライズ、いろいろなことが起こりました。バッテリー予備や防寒、水と食料、準備したものは全て役に立ちました。1日目は登り基調＆東かがわで大変、2日目は下り基調＆西讃地区で楽勝の認識が甘かったです。所要時間51時間は初回なので安全第一でお許しを。次回、デポだけ置いたら、終電の讃岐相生（22:35）から終電の箕浦（21:43）で帰れる時間内（47時間）にまとめたいなと考え中です。

昨年、一昨年と比較して、成長した自分を実感できました。
プレミアムな体験をありがとうございました！