記録ID: 80067
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ハイキング
日光・那須・筑波
日光白根山
2008年10月19日(日) [日帰り]

oginchan
その他5人 - GPS
- --:--
- 距離
- 10.0km
- 登り
- 1,084m
- 下り
- 1,073m
コースタイム
菅沼登山口7:15〜弥陀ケ池9:06〜奥白根山頂10:27〜10:40避難小屋11:40〜前白根手前稜線昼食11:55〜12:20〜前白根山頂12:55〜13:16五色沼13:16〜弥陀ケ池14:25〜菅沼登山口15:56
| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2008年10月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
| コース状況/ 危険箇所等 |
今秋初の本格的登山は日光白根山となりました。この日光白根山は地形図では「白根山」となっていますが、各地の白根山と区別するために「日光白根山」と呼ばれます。しかし栃木県内では「奥白根」と言った方が通りがいい様です。 白根山登山が終わってから知った事ですが、この白根山は気象庁が指定している活火山に名前を連ねていたのでした。活火山とはここ1万年以内に火山活動の記録があった山を指すそうで、私はてっきり茶臼岳や浅間山の様に現在も噴煙を上げている山の事を指すのだとばかり思っていました。栃木県にはこの白根山と高原山、那須岳が登録されていましたが、このほど男体山も研究調査の結果、活火山に指定されたそうです。 さて、確かに火山らしく外輪山と池を配した奥白根山ですが、それを構成する山々を紹介しましょう。奥白根山は男体山、女峰山ら日光火山群の主峰で座禅山、五色沼、前白根山、白根隠山の外輪山を持つ複式火山で、最近では昭和27年(1952年)7月〜9月噴煙を上げ、地震活動をしています。白根山は別名二荒山(ふたあらさん)とも言われ、中禅寺湖畔の男体山と共に荒れ山の総称であったと言われています。 栃木県で一番高い山。 関東地方で一番高い山。 東日本で一番高い山。 と色々な表現をされていまして標高は2577.6m、早い話が日本列島には奥白根山より北にこの山より高い山は無いと言うことでして、それなりに凄い山なのでした。(笑) 前々から登りたいとは思っていた山でしたが、男体山の様に「さあ登るぞ!」というにはちょっと歩き手がある山なのでなかなか行けずに時が経ってしまいました。今回は仲間を誘い総勢6人のパーティーで楽しく歩くことが出来てとても良かったと思っています。 さて、今回のコースは菅沼登山口から弥陀ヶ池を経由して奥白根山山頂へ。さらに奥白根山山頂から五色沼避難小屋経由で前白根山へ。前白根山からは五色沼の水際へ下り弥陀ヶ池へ向かい往路を下山する周遊コースを辿りました。コースタイムは別に「登山データ」をご覧戴ければと思いますが、今回は写真撮影が趣味というメンバーが半分と息子が同行していました関係で通常のコースタイムより遅めのコースタイムになっています。参考にされる場合はその点を考慮して戴き自己タイムを算出して下さいませ。 菅沼登山口を歩き始めて300mほどでコース案内板に行き当たります。コースを左に取ると間も無く登りに入ります。弥陀ヶ池までの登りは3km強の約二時間の間で、前半、中盤、後半に急で段差の有る岩が重なる登りが現れます。 登山道がなだらかな水平移動になると弥陀ヶ池に到着です。ようやく現れた奥白根山を見上げながら木道を辿ると五色沼方面との分岐に出ます。帰りはこの五色沼方面からここに帰る予定で進路を右に取りいよいよ奥白根山へと斜面を上がって行きます。 当日はシラネアオイの鹿食害防止対策で施された電気柵を冬季撤去する作業をしていて、奥日光の早い冬の訪れを感じる一幕もありました。 森林限界も過ぎて奥白根山への斜面は火山岩と砂礫の堆積をザクザク踏みながらの急登。一気に標高を上げて登ります。振り返ると尾瀬ケ原や燧岳がクッキリと見えました。また、温泉ヶ岳の先には根名草山や山上の湿原である鬼怒沼が見下ろせ、それらの地からこの奥白根山を眺めた日々を思い出させてくれました。 岩壁をよじ登り這い上がると同じような岩峰がいくつかあります。一番人が多く登っている岩峰が奥白根山山頂の様です。我々も先を争うように山頂を目指します。 山頂到着! 標高には拘らないぺんぎん隊ですが、栃木県最高峰の山頂到達はやはり嬉しいものがあります。冬の青空の下で男体山の左側で真っ白に雪化粧をして頭を覗かせている奥白根山の姿を遠く宇都宮市から眺めている我々ですからその感慨も一入です。 もう一つ、私には奥白根山山頂に目的がありました。ぺんぎん隊の登山時の楽しみでもある三角点探しなのですが、この奥白根山には二等三角点があり、現在は亡失記載となっています。三角点の亡失というのは人為的または自然的な地盤変動などにより三角点標石の役目を果たさなくなった物を言うらしくて、果たして山頂に有るのかどうかでさえ不明で結構興味深々で登って来たのでした。 実際に現在山頂には三角点標石というものは無くて山頂標識の柱の横に御影石の平板が置いてありました。まあ、それでも手を触れて見られたのですから一応満足のぺんぎん隊でした。 多くの登山者の記念撮影で混み合う山頂標識から少し下って軽く休憩。 しばらくすると親切な登山者が隊長に向かって「富士山が見えてるよ。」と指差して教えてくれました。見ると遥か遠くの雲の上に富士山が頭を出しています。 この富士山は栃木県からですと好条件が揃わないとなかなかご対面が叶わない山なのです。ぺんぎん隊も初日の出以来の10か月ぶりのご対面となりました。 栃木県最高峰の山頂から日本最高峰の富士山を眺める。この日は有りそうで実は難しい幸運な日となったわけです。 山頂から一旦岩峰を下り登り返すと奥白根神社の祠の前に出ました。日光の山々は古くから山岳信仰の場で山頂に祠がある山が沢山あります。祠に手を合せ火口跡らしき丸い窪地を回り込むように前白根山へと向かいます。 太郎山、男体山、大真名子・小真名子、女峰山が連なり戦場ヶ原や中禅寺湖を見下ろす好展望の中を砂礫が堆積した滑りやすい斜面を五色沼避難小屋に向かって下って行きます。コルに近くなり樹林帯に足を踏み入れると避難小屋もあと少しです。 赤い屋根の堅牢な避難小屋に到着。一つだけ残念なのは小屋の周囲に白いペーパーが散乱していたことでした。多分小屋に泊まった登山者の大キジの残骸なのでしょうが、小屋の周囲にくまなく散乱していて興を削がれた思いでした。ペーパーは意外と風化せずに残る物なので、自分が使用した物は持ち帰る事を実行して欲しいと思います。 避難小屋を早々に立ち斜面を登り返します。結構キツい登りに喘ぎながらも尾根に飛び出すとカラマツが葉を黄色く染めて我々を迎えてくれました。 混み合う奥白根山山頂を避けて前白根山山頂で昼食を予定していたのですが、少し風が強いので尾根から少し下って昼食をとる事に決めてザックを下ろしました。ぺんぎん隊恒例の“山頂ラーメン”です。隊長は相変わらずの大食漢で私の友人からおにぎりをお裾分け戴いてペロリとお腹に収めていました。(笑) 昼食も済み前白根山に登ります。尾根からのこちらの登りも滑りやすい砂礫の急登です。五色沼を背に見下ろしながら山頂を目指します。 前白根山山頂に到着。 ここから眺める奥白根山の雄姿もまた格別です。山頂は平坦で広く、奥白根山と同様に360°の展望が開けています。山頂を通り過ぎてそのまま下れば奥日光湯元に下る登山道です。また逆方向には五色山経由で弥陀ヶ池に下れる登山道と金精山に向かう登山道が尾根伝いに走ります。五色沼の水際を歩きたかった我々は登って来た斜面を下り更に五色沼方向に分岐する涸れ沢の登山道を五色沼まで一気に下りました。 五色沼は奥白根、前白根、五色山に囲まれた凹地にあり穏やかな波が打ち寄せる静かな池でした。目の前に見上げる奥白根山の肩に太陽が輝き、今下って来たばかりの前白根山を振り仰ぎ、カメラを構えるのも忙しく池の周囲を半周して弥陀ヶ池方面に小さな尾根を越えて進みます。 小さな尾根の樹林帯から明るい弥陀ヶ池に飛び出して往路と合流です。弥陀ヶ池に写る奥白根山の雄姿をしばらく眺めて名残を惜しみます。 弥陀ヶ池に背を向けて下山路に入るともういくら振り向いても奥白根山の雄姿は見る事が出来ません。「登山道を一気に下り・・・」と言いたいところですが、キツい斜度に膝を痛めないように慎重に下るぺんぎん隊でした。 シラネアオイが咲く頃にまた訪ねて来たい山でした。 |
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日光・那須・筑波 [日帰り]
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利用交通機関:
車・バイク
技術レベル
2/5
体力レベル
3/5
無雪期ピークハント/縦走
日光・那須・筑波 [日帰り]
日光白根山〈奥白根山〉(菅沼キャンプ場→弥陀ヶ池→山頂→五色沼→菅沼キャンプ場)
利用交通機関:
車・バイク
技術レベル
2/5
体力レベル
3/5










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