記録ID: 81097
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雪山ハイキング
日光・那須・筑波
小田代ヶ原
2010年01月11日(月) [日帰り]

- GPS
- --:--
- 距離
- 5.3km
- 登り
- 29m
- 下り
- 24m
| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2010年01月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
| コース状況/ 危険箇所等 |
今年最初のスノーシュートレッキングをして来た。場所は奥日光小田代ケ原。本当は龍頭の滝上の駐車場から高山に登る計画だったが、インターネットで手に入れた事前情報によると高山山頂直下の直登では平地用のスノーシューでは相当にきついとのこと。おまけに稜線に上がるまでにもいくつか直登があり、各所で雪崩も注意との事が分かり潔く断念。夏道では更に傾斜がきついらしいのだが、その夏道さえも知らない山という事で一度夏道を経験して地形を把握してから再度冬に挑戦した方が賢明だと判断して躊躇なく雪原トレッキングに変更。 小田代ケ原のアクセスに釣り屋の私が選んだのは湯滝から湯川沿いのコース。冬でもやはり水の流れを見ていると楽しいし落ち着く。早朝の日光いろは坂は数台のクルマを見掛けるくらいで閑散としたもの。普段なら狭い駐車場にクルマがひしめいている龍頭の滝も今は空々。そこで思い付いたのが日光三名瀑巡り。三名瀑とは「華厳の滝」・「龍頭の滝」・「湯滝」の事だがこの龍頭の滝に立ち寄り、湯滝は今回のトレッキングの起点でり、最後に華厳の滝を覗いて成り立つ三名瀑の滝巡り。なぜそんな事を思い付くのかと言えば龍頭の駐車場しかりで、いずれも観光シーズンは観光客で大変混んでいる場所。こんな時でもないとゆっくり見物出来ないというか、する気にならないので良い機会とばかりに決定。龍頭の茶屋に駆け上がり凍えた龍の写真を収めてクルマに戻る。 龍頭から高山登山口を素通りして湯滝の冬期無料駐車場へ滑り込む。広々とした駐車場にクルマはたったの1台。そのクルマさえも我々が身支度を始める前に出て行くといった具合にオンシーズンがまるで嘘の様な閑散とした雰囲気。スノーシューを小脇に抱えてまずは起点となる湯滝を見学。湯滝は落ち口から徐々に広がり裾野を広くする末広がりの縁起良い滝なのですが観瀑台が余りにも近過ぎて全景が入り切らないのは困りもの。まあそれもご愛嬌と写真に収めていよいよスノーシュー開始。 朝日が射し込む湯川沿いの樹林に入る。基本的に木道が施されているこの一帯も遊歩道を示す柵杭が少しだけ頭を出して並んでいるといった具合だ。しかし所々で木道の空間をツボ足で踏み抜いた跡が見られてスノーシューでも横への転落や転倒に注意したい部分。 周囲にミズナラの大木が目立ち始めると泉門池へと着く。水面をぼんやりと朝霧が漂い周囲の木々はその霧が凍りついて霧氷となり銀色に輝いている。ひと風吹くたびにダイヤモンドダストがキラキラと舞う。夏でも居ると言われるカモが一羽二羽と水面を滑り、時折お尻を突き上げるように逆立ちをして水底の餌をついばんでいる。逆光気味の朝陽の中に雄大な影を見せる男体山。爆裂火口を一部覗かせる角度からの眺めは中禅寺湖畔からとはまた一つ違った姿に見える。 泉門池を過ぎて光徳方面との分岐を右に小田代ケ原へと進む。雪原の彼方にダケカンバの林が見える。今日この方向から訪れている人はまだいない様で雪の上に残る前日のものらしきスノーシューの跡の上に薄らと雪が積もっている。 西ノ湖への分岐を分けて小田代ケ原を周り込む様に歩く。行く手には今日登る筈だった高山が小高く立ち上がり、雪原の向こうには男体山・大真名子・小真名子・太郎山が雲一つない空の下に連なっている。太郎山を背後に従えて小田代の貴婦人が朝陽を浴びて枝を広げている。 小田代ケ原展望台から一端舗装路に飛び出し100mほど歩いて再び防鹿柵をくぐり雪原の木道に戻る。木道とは言っても雪原と一体化して木道は見えない。雪がほど良く締まっていてキュッキュッとい雪を踏む音が心地よい。 程なくミズナラの大木が見事に倒れている場面に遭遇。見ると残った幹の内側が真っ黒に焼けている。恐らく落雷でやられたものだと推測する。かくも大きなこのミズナラを・・・と自然とは怖いもの、偉大なものだとあらためて思わずにいられない。 光徳方面からの道と合流し小田代ケ原一周のコースが終わる。帰り掛けに泉門池で早めの昼食。ラーメンを啜りながら運転手がいる気安さで缶ビールをやる。ベンチから眺める水面には既に朝霧は無く、霧氷も溶けて周囲の木々も黒や灰色の木肌を見せている。 ベンチにはこれから小田代ケ原へ向かう人々が休憩し、またその横を足早に雪原へと向かうグループが素通りして行く。 僅か二時間で全く違う顔を見せている泉門池。あの幻想的な風景を知らずに歩いている人々を尻目に私らはずいぶんと得をした気分だ。「早起きは三文の得」普段の生活では感じた事の無い諺をついつい口にしてしまう程である。 往路を戻りながら湯川を覗き込んでは「居た居た!」と10cmくらいの魚の群れに喜び、雪に残された獣たちの足跡を探しながら歩く。川の中ほどまで倒れた倒木の先端まで獣の足跡が行っては帰っている。「さすがに引き返してるねぇ。」と笑い合いながら進む先に湯滝の瀑水音が響いていた。 帰路、華厳の滝を覗き込んで日光三名瀑巡りも無事に完結した。 |
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