百名山最難関、幌尻岳 チロロ林道日帰り登山



- GPS
- 15:30
- 距離
- 26.9km
- 登り
- 2,461m
- 下り
- 2,465m
コースタイム
- 山行
- 13:40
- 休憩
- 1:50
- 合計
- 15:30
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
日本百名山最難関の日帰り登山コース 高度な渡渉技術と体力そしてヒグマ対策と登山に対する総合力が要求される 登山口との標高差1423メートルに対して獲得標高2460メートルと延べ1000メートル以上(GPSログに表れないアップダウンを含めると実際にはもっと多い)の激しいアップダウンがある エスケープルートも無く、渡渉があるため天候不順時には下山不能となる可能性もある これら自信のない方へは標準二泊三日の新冠ポロシリ山荘ルートをお勧めする 二岐沢出合 登山口〜二岐沢取水ダム 3.2キロの林道歩き ヒグマの出没が有名な区間なので要注意 二岐沢取水ダム〜二岐沢二ノ沢出合 二岐沢の広い河川の左岸(登山時は沢に対して右手)を進む 小さな沢を幾つも横断する 岩の乗り越えや高巻きヘツリのロープ場、中洲への渡渉もあるが難易度は高くない 二岐沢二ノ沢出合〜尾根取付 この登山の核心部 二岐沢から分離した二ノ沢の渓流を登る 渓流の渡渉地点が多数あり 登山靴では難易度の高い渡渉が2か所あった ストック必須 沢靴なら難易度はぐっと下がるのでお勧め 尾根取付付近にに沢靴をデポ 尾根取付〜ヌカビラ岳肩 ヌカビラ岳肩へ向けて1.5キロ標高差690メートルを平均勾配46パーセント急登で一気に駆け上がる 下山時に於いては歩行技術の差によって所要時間が大幅に変わる区間 下山時にはスリップ・転倒しないよう丁寧な足運びが要求される 取りつき付近は急登ロープ場があり高度を上げても大きな段差などが点在する トッタの泉までは道床が湿った個所が多くスリップにも要注意 トッタの泉の湧き水はとても冷たくおいしい トッタの泉を過ぎると左手前方に見える岩稜を有するヌカビラ岳肩へ向けて尾根をトラバースしながら高度を上げる 森林限界を超えるとヌカビラ岳肩はもぅすぐ この登山唯一の二つのハシゴ場を経てヌカビラ岳肩に到着する ヌカビラ岳肩の尾根に踊り出ると目の前に幌尻岳へ続く稜線の美しい大パノラマがパァ〜と開けると共にこの先長い前途のキツさを思い知らされる… ヌカビラ岳肩〜額平岳〜北戸蔦別岳 この登山のボーナスステージ 約1キロのなだらか稜線歩き 腰から胸の高さにかけてのハイマツ帯が多い 幌尻岳続く美しい稜線を眺めながら、北に目をやると遠くに十勝連峰や夕張の山々の稜線を眺めることができる 最後の北戸蔦別岳への標高差70メートルの登りがキツく感じるかもしれないが、この先を急登を思えば問題にならない… 北戸蔦別岳〜戸蔦別岳 幌尻岳山頂へかけ急登アップダウンの連続する体力勝負の区間 下山時にはとても辛い区間となる まずは北戸蔦別岳から120メートルを駆け降りる その次に巨大岩峰へ登り返しつつ岩峰と無名ピークの西側をトラバースするが、この付近では岩稜帯小さなアップダウンが続く この区間、登山道幅員狭いハイマツ帯があり、下山時には刈り切られたハイマツの先が身体に刺さり難儀した 無名ピークから一旦降り幌尻山荘分岐をすぎコルを過ぎると戸蔦別岳へ標高差120メートル登り返す 戸蔦別岳山頂到着すると大パノラマが展開する 足元に七ツ沼が足元に広がり真正面に幌尻岳の肩から幌尻岳の小ピークそして幌尻岳山頂へ続く吊り尾根が広がる ここから見える幌尻岳の小ピークをよく認識しておいた方が良い 幌尻岳の肩に乗越した際に小ピークを幌尻岳山頂と誤認しやすい。この小ピークにたどり着いた際にまだ先のある幌尻岳山頂見た際にがっかりするのでよく見覚えていた方がよい(すれ違った方が全員がそれを忠告若しくはガッカリしたと言っていた) 戸蔦別岳〜幌尻岳 急登アップダウンの連続する体力勝負の区間 下山時にはとても辛い区間となる 戸蔦別岳山頂から七ツ沼分岐へ向け標高差約200メートルを一気に降る 下山時はこの急登登り返しが一番辛い この降りは上部がつづら折りになっており急登には間違いないが、勾配は幌尻岳の肩ほどキツくはない 七ツ沼分岐から吊り尾根を歩く 吊り尾根上は小さなアップダウンが連続し見た目以上に時間がかかる 幌尻岳の肩急登の取り付き1733メートルから幌尻岳の肩1930メートルの標高差約200メートルまで吊り尾根の急登を一気に駆け上がる 幌尻岳の肩に到着すると進路に幌尻岳の小ピーク2010メートルが見える。これを幌尻岳山頂と誤認しがちだが、勘違いしてはいけない 幌尻岳の小ピークは巻き道と直登ルートの二つがある 小ピーク2010メートル乗越すと幌尻岳山頂が見え、そこからもぅ一歩き(15分弱)で幌尻岳山頂2052メートルへ到達する ※自分一人ではコントロールできない熊対策※ ヒグマ対策については多人数で行動するのが基本 この山域で熊トラブルがあった場合、遭難者個人の問題だけでなく、当該熊の殺処分や林道通行止め規制など色々と多岐にわたって影響が出る可能性が高い 単身山行は控え、複数人で行動して欲しい |
その他周辺情報 | ひだか高原荘温泉 7:00〜9:00 ・ 10:00〜21:00 大人700円 熊スプレーのレンタル有り https://hidaka-kogenso.com/contents/wp-content/uploads/2025/08/熊スプレーレンタル-1.pdf |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
ザックカバー
昼ご飯
飲料
常備薬
日焼け止め
保険証
携帯
サングラス
ストック
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感想
当初の予定では現地アシスタントと2人で5人の方をお連れして二泊三日で新冠ポロシリ山荘ルートで登頂する予定だった
しかし新千歳空港集合直前に新冠ダムから先で崖崩れが発生して林道通行止め
との連絡が入ってきた
新冠ポロシリ山岳会に問い合わせたところ登山予定日は林道が開通しない旨の返答があった
静内到着後、どおしても幌尻岳に登りたい男性がチロロ林道日帰り登山を希望
チロロ林道テント泊登山も提案したが協議のうえ、今回は特段の事情なので日帰りでチロロ林道から幌尻岳を目指すこととになった
因みに他の四名の方はアシスタントの案内で十勝岳・トムラウシ山2座登山へ(トムラウシ山で熊に遭遇したそうだ)
登山前日は静内からノンビリとチロロ林道ゲートへ移動
登山口には既に数台のクルマが駐車中
2時過ぎ2番手で出発
いかなる場合でも日没までの下山が目標
トッタの泉手前まで暗闇を歩行
ヒグマ出没でも有名な区間なので大声で叫びながら暗闇を歩行
夜明け直後のトッタの泉では寒いくらいだったので水は補給せず1.7リットルで登山続行
稜線に出で直射日光が射しこむと暑くなり、たっぷりと汗を掻き、飲料を一気に消費
下山時は水分不足となりトッタの泉まで飲料を節約しながらの下山となる
ヌカビラ岳肩からは幌尻岳まで続く稜線ご展開する美しい大パノラマ広がると同時に長い前途のキツさも確認できる
200メートル単位のアップダウンを繰り返し長い稜線を歩き幌尻岳登頂
激しい登り返しと激下りとそして増水した渡渉があった下山時にはペースが落ちたもののギリギリ日没直前に下山 幌尻岳登頂のお品書きを達成することができました
今回は特段の事情でチロロ林道日帰り登山をアシストしたが、熊対策も含め詳細に登山計画を作成し事前に撤退点を洗い出し、それらを合意した上で、それなりの体力と歩行技術のある方でないとこのコースは挑んではいけないと体感した
※自分一人ではコントロールできない熊対策※
熊対策については多人数で行動するのが基本
この山域で熊トラブルがあった場合、遭難者個人の問題だけでなく、当該熊の殺処分や林道通行止め規制など色々と多岐にわたって影響が出る可能性が高い
単身山行は控え、複数人で行動して欲しい
コメント
この記録に関連する登山ルート
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やはり幌尻岳は百名山最難関と言う感じがしますね。
飛び石渡渉が難しいコースは非防水のトレランシューズでザブザブ行くのがいいと思ってます。濡れてもすぐに水が排水されるので濡れても気持ち悪くありません🤗
コメントありがとうございます
間違いなく百名山最難関は幌尻岳ですね
私は靴の中を濡らすのが子供の頃からの苦手なんです(沢靴なら気にならないのですが)
今回の場合ゲイターが有効なんでしょうが…
普段ズボンの裾は汚すコトはないのでゲイターを持ち歩いてませんでした
今回私は靴の中を濡らすコトはなかったのです良かったのですが…
トレランシューズですが、ソールが走り用なので、歩き中心の私は軽登山ならアプローチシューズを使っております。が…
今回のようなコースは万が一のコトを考えるとローカットシューズは私は怖いです
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